HOME 国内、大学

2024.05.12

法大・井之上駿太が48秒91で快勝!自身初の48秒突入「持ち味の積極的な展開を1段階アップ」/関東IC
法大・井之上駿太が48秒91で快勝!自身初の48秒突入「持ち味の積極的な展開を1段階アップ」/関東IC

24年関東インカ男子1部400mHを48秒91で制した井之上駿太

◇第103回関東インカレ(5月9~12日/東京・国立競技場)4日目

関東インカレの最終日が行われ、男子1部400mハードルは井之上駿太(法大4)が自身初の48秒台突入となる48秒91で優勝を飾った。

これまでの自己ベストは一昨年秋に出した49秒77。今大会の目標は「優勝」だったが、大幅自己新がついてきて「48秒台はビックリ。まだ整理がつきません」と振り返った。

広告の下にコンテンツが続きます

身長178cmながら、ダイナミックなストライド走法で5台目までのインターバルを13歩で飛ばすスタイル。「予選、準決勝とも自分の持ち味である積極的な展開に持ち込むことができていた」と予選50秒85、準決勝50秒15で悠々と1着通過していた。

決勝は「それを1段階アップさせよう」。7レーンから「自分の前半を出すこと」に集中し、「自分のリズムを刻むことができた」ことで後半もしっかりとまとめる。2位の盛岡優喜(早大3)に0.93秒差をつける圧勝に、好タイムもついて思わずガッツポーズが出た。

大阪・平田中ではジュニア五輪200m2位、京都・洛南高ではU18大会300m2位などロングスプリントが中心。法大に入学してから本格的に400mハードルに取り組み始め、2年目の秋に49秒77をマークした。昨年は日本選手権で4位に食い込んでいる。

その日本選手権で「13歩の感覚がつかめた」そうだが、その後はケガで思うような走りができなかったという。だが、冬季に臀部やハムストリングスを中心にパワーアップを図り、「スピードを楽に出せるようになりました」。そして、最後の関東インカレで「今日でやっと感覚が身につきました」と胸を張る。

大学では日本歴代4位の48秒34を持つ苅部俊二監督の指導を受け、黒川和樹(住友電工)、児玉悠作(ノジマ)といった日本代表選手たちとともにトレーニグをする。今回は欠場となったが、同学年にはすでにパリ五輪参加標準記録(48秒70)を突破済みの豊田兼(慶大)や1学年下には日本選手権覇者の小川大輝(東洋大3)とハイレベルのメンバーの中で切磋琢磨してきたことも、成長を促しているだろう。

準決勝後に黒川から「お前ならいける」とメールをもらい、「さすがにこのタイムは黒川さんも想像していなかったと思います」と井之上は笑うが、その背中が見え始めた手応えはある。「ここまで来たら日本代表になりたい」。井之上はそう、言葉に力を込めた。

◇第103回関東インカレ(5月9~12日/東京・国立競技場)4日目 関東インカレの最終日が行われ、男子1部400mハードルは井之上駿太(法大4)が自身初の48秒台突入となる48秒91で優勝を飾った。 これまでの自己ベストは一昨年秋に出した49秒77。今大会の目標は「優勝」だったが、大幅自己新がついてきて「48秒台はビックリ。まだ整理がつきません」と振り返った。 身長178cmながら、ダイナミックなストライド走法で5台目までのインターバルを13歩で飛ばすスタイル。「予選、準決勝とも自分の持ち味である積極的な展開に持ち込むことができていた」と予選50秒85、準決勝50秒15で悠々と1着通過していた。 決勝は「それを1段階アップさせよう」。7レーンから「自分の前半を出すこと」に集中し、「自分のリズムを刻むことができた」ことで後半もしっかりとまとめる。2位の盛岡優喜(早大3)に0.93秒差をつける圧勝に、好タイムもついて思わずガッツポーズが出た。 大阪・平田中ではジュニア五輪200m2位、京都・洛南高ではU18大会300m2位などロングスプリントが中心。法大に入学してから本格的に400mハードルに取り組み始め、2年目の秋に49秒77をマークした。昨年は日本選手権で4位に食い込んでいる。 その日本選手権で「13歩の感覚がつかめた」そうだが、その後はケガで思うような走りができなかったという。だが、冬季に臀部やハムストリングスを中心にパワーアップを図り、「スピードを楽に出せるようになりました」。そして、最後の関東インカレで「今日でやっと感覚が身につきました」と胸を張る。 大学では日本歴代4位の48秒34を持つ苅部俊二監督の指導を受け、黒川和樹(住友電工)、児玉悠作(ノジマ)といった日本代表選手たちとともにトレーニグをする。今回は欠場となったが、同学年にはすでにパリ五輪参加標準記録(48秒70)を突破済みの豊田兼(慶大)や1学年下には日本選手権覇者の小川大輝(東洋大3)とハイレベルのメンバーの中で切磋琢磨してきたことも、成長を促しているだろう。 準決勝後に黒川から「お前ならいける」とメールをもらい、「さすがにこのタイムは黒川さんも想像していなかったと思います」と井之上は笑うが、その背中が見え始めた手応えはある。「ここまで来たら日本代表になりたい」。井之上はそう、言葉に力を込めた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.08

女子400mのナセルがアディダスと契約 パリ五輪銀、東京世界陸上銅メダリスト

女子400mのアジア記録保持者、S.E.ナセル(バーレーン)がアディダスとのプロ契約を結んだことを発表した。自身のSNSで契約締結に関して「新たな挑戦と歴史的偉業に向け、アディダスの献身的な取り組みとパートナーシップは極 […]

NEWS 全米クロカン選手権はウォルフとケラティ・フレスギが制す 世界陸上入賞・ヤングら上位選手が26年1月の世界クロカン代表に内定

2025.12.08

全米クロカン選手権はウォルフとケラティ・フレスギが制す 世界陸上入賞・ヤングら上位選手が26年1月の世界クロカン代表に内定

12月6日、米国・オレゴン州ポートランドで全米クロスカントリー選手権(10km)が行われ、男子はP.ウォルフが29分17秒で、女子はW.ケラティ・フレスギが33分46秒で優勝した。 女子を制したケラティ・フレスギはパリ五 […]

NEWS 3月のThe TENから7月にかけて17大会を実施! 26年実施の米国陸連ツアー日程発表

2025.12.08

3月のThe TENから7月にかけて17大会を実施! 26年実施の米国陸連ツアー日程発表

米国陸連(USATF)は12月5日、来年実施するUSATFツアー17大会の日程を発表した。 米国では連盟が統括するツアーの立ち上げを10月に発表しており、年次総会で対象大会と日程が決定された。3月28日のThe TENを […]

NEWS 400mH・ベンジャミンと短距離のジェファーソン・ウッデンが年間最優秀賞! 米国陸連が年間表彰者発表

2025.12.08

400mH・ベンジャミンと短距離のジェファーソン・ウッデンが年間最優秀賞! 米国陸連が年間表彰者発表

米国陸連(USATF)は12月5日、2025年の年間表彰者を発表した。 レジェンドの名を冠した年間最優秀賞は、男子(ジェシー・オーエンス賞)が400mハードルのR.ベンジャミン、女子(ジャッキー・ジョイナー=カーシー賞) […]

NEWS 福岡国際と防府読売、2つのマラソンは2人の「西山」が2時間7分台でロス五輪MGC切符つかむ

2025.12.08

福岡国際と防府読売、2つのマラソンは2人の「西山」が2時間7分台でロス五輪MGC切符つかむ

MGCシリーズ2025-26男子G1の福岡国際マラソンと防府読売マラソンの2大会が12月7日に行われた。 福岡国際はバイエリン・イエグゾー(エチオピア)が2時間7分51秒で優勝。2位には西山雄介(トヨタ自動車)が2時間7 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top