第11回アジア室内選手権(2月17日~19日)に出場する日本代表男子9名、女子5名が2月13日、開催地のイラン・テヘランに向かって出発した。
それに先立って代表選手が取材に応じ、男子60mに出場する多田修平(住友電工)は「過去最高の出来できていると思うので、しっかりと力を発揮できればと思っています」と力強く語った。
2022年3月の世界室内選手権以来の日本代表となる多田に、「久々な感じ」としつつ、視線はしっかりとパリ五輪に向いている。
「(屋外シーズンで)しっかりと9秒台を出したいと思っているので、ここでは6秒4台を出して優勝することが目標です」
1月末に桐生祥秀(日本生命)が出した室内日本記録が6秒53。日本人初の6秒5切りへの手応えは十分だ。
1月27日の世界陸連(WA)室内ツアー・ゴールドで2024年の初戦を迎え、6秒58で2位と好スタートを切った。冬季は近年力を入れてきたウエイトトレーニングにさらに注力し、体重も2~3kg増加して「73kgぐらいまで増えている」と言う。
その結果、1歩1歩に力強さが増しているそうで、アジア室内からいよいよ厚底スパイクを着用予定だという。準備はしてきたものの、初戦からの投入には不安を感じて控えていたという。だが、周囲は厚底タイプを履く選手ばかり。満を持しての決断だ。
「これまでは接地で(少し沈むことでの)タイムラグに違和感があったけど、今はしっかりと踏めるようになってきた。脚が流れず、前方向の推進力に変えることができ、ストライドも伸びています」と多田。得意のスタートとマッチすれば、目標達成が見えてくる。
2021年の東京五輪は、日本選手権覇者として臨んだものの、個人の100mは予選敗退。4×100mリレーは決勝でバトンパスがうまくいかずに途中棄権となった。「東京五輪を終えてからは前向きになれなかったというのがやっぱり本音。でも、その期間があったからこそ、今は前向きにできています」。昨年秋の国体を10秒11で制し、浮上へのきっかけをつかんだ。
五輪の悔しさを晴らす舞台が、再びやってくる。代表争いはし烈を極めるが、ワールドランキングで高ポイントを稼げる今大会は2大会連続代表入りへの大きな試金石となる。アジアからパリへ、その一歩を刻むつもりだ。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.07.04
400mHボルが結婚!世界歴代2位、23年世界陸上金メダリストの25歳
2025.07.04
日本選手権、2日目も猛暑のため競技時間変更 一部種目を夜に
2025.07.04
東京世界陸上懸けた熱戦!20年ぶり国立開催の日本選手権、今日開幕
-
2025.07.03
-
2025.07.03
-
2025.07.03
2025.07.02
HOKAの新作レーシングシューズ「ROCKET X 3」が7月2日に新登場!
-
2025.07.01
-
2025.06.27
-
2025.06.17
-
2025.06.04
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.07.04
400mHボルが結婚!世界歴代2位、23年世界陸上金メダリストの25歳
女子400mハードルのフェムケ・ボル(オランダ)が自身のSNSを更新し、結婚したことを報告した。 25歳のボル。自己記録の50秒95は世界歴代2位。23年ブダペスト世界選手権では金メダルに輝いた。昨年のパリ五輪では男女混 […]
2025.07.04
日本選手権、2日目も猛暑のため競技時間変更 一部種目を夜に
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権の2日目の競技開始時間の変更が決まった。 広告の下にコンテンツが続きます 主催する日本陸連は、大会前から暑熱に関する […]
2025.07.04
東京世界陸上懸けた熱戦!20年ぶり国立開催の日本選手権、今日開幕
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が今日(7月4日)に開幕する。 広告の下にコンテンツが続きます 初日のトラック種目の決勝は男子3000m障害と女子5 […]
2025.07.03
日本選手権初日の競技日程が変更 暑熱対策の一環としてフィールド種目が14時以降開始へ
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権の初日のタイムテーブル変更が発表された。 広告の下にコンテンツが続きます 大会のオープニング種目として女子棒高跳、同 […]
2025.07.03
1500m、5000m出場の田中希実 代表内定とともに「世界陸上で戦うことを意識したレース」を目指す 廣中との対戦「楽しみ」/日本選手権
◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権の開幕を控え、前日会見が国立競技場で行われ、女子1500m、5000mに出場する田中希実(New Balance)が […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会