HOME 国内

2024.02.04

女子60mは鶴田玲美が7秒38でV「自信にしていきたい」兒玉、君嶋とトップ3役者がそろう/日本選手権室内
女子60mは鶴田玲美が7秒38でV「自信にしていきたい」兒玉、君嶋とトップ3役者がそろう/日本選手権室内

24年日本選手権室内女子60m決勝。鶴田が1位、兒玉が2位、君嶋が3位

◇第107回日本選手権・室内競技(2月3、4日/大阪城ホール)2日目

日本選手権・室内競技の2日目に女子60mが行われ、鶴田玲美(南九州ファミリーマート)が室内日本歴代4位タイとなる7秒38で優勝した。

予選を7秒41の自己新で走っていた鶴田。決勝は兒玉芽生(ミズノ)と勢い良く飛び出すと、スムーズな加速で身体一つ抜け出したところがフィニッシュだった。2位に7秒41で兒玉が続き、君嶋愛梨沙(土木管理総合)が7秒54の3位。東京五輪4×100mリレー代表2人がワンツー、昨年のブダペスト世界選手権100m代表の君嶋と、女子短距離トップ3が貫禄を示した。

広告の下にコンテンツが続きます

「冬季練習の確認という意味もあったので、タイムは意識していませんでした」と鶴田。「前半が得意じゃないので、60mで勝てたことと7秒3台が出たのは今後の自信にしていいのかなと思います」と笑顔を見せる。

昨年は200mでワールドランキングにおいて出場権を獲得してブダペスト世界選手権に出場。個人で出たことで世界との差を実感しただけでなく、個人で世界へ、という思いもさらに強くした。

3年前はリレーで東京五輪の舞台に立ち、2大会連続の五輪を目指す。「まずは何年か出せていない自己ベスト更新をしていけば、おのずと(五輪に)近づける」と、ブレイクスルーを果たした2020年の100m11秒48、200m23秒17の自己記録の更新を狙う。

広告の下にコンテンツが続きます

2位の兒玉は昨年こそケガに泣いたが、この冬は「ケガなくできました」。シーズンラストの国体で11秒3台まで調子を戻したが、「覚悟を持って」冬季に入った。「ウエイトトレーニングのやり方も一から見直して体幹を仕えるように意識」したことや、「加速部分」の課題に取り組んだ。

アスタナ室内では7秒37(室内日本歴代3位)からの転戦。いずれも課題が生まれ、この日は「中盤から乗っていくのが持ち味ですが、そこに乗り切る感覚もなかった」と悔しさを見せる。

パリ五輪に向けて「もちろん特別な部分はありますが、一つひとつやっていくことに変わりはないです」と、これまで通り目の前の練習、目の前のレースを大切にベストを尽くしていく。

昨年11月、今年1月とジャマイカで“武者修行”したという君嶋。「7秒2~3は出したかった」と納得いかず。決勝は「スタートから出遅れてしまった」とトップ争いに絡めなかった。

ジャマイカではトレーニングメニューや環境も含めて、“王国”の雰囲気を肌で感じた様子。「日本でやってきたことと融合して、自分なりにまとめていきたい」と経験を生かしていく。

東京五輪のリレーをきっかけに活気づいている女子スプリント。この3人を中心に、パリ五輪に向かって勢いを加速していきそうだ。

◇第107回日本選手権・室内競技(2月3、4日/大阪城ホール)2日目 日本選手権・室内競技の2日目に女子60mが行われ、鶴田玲美(南九州ファミリーマート)が室内日本歴代4位タイとなる7秒38で優勝した。 予選を7秒41の自己新で走っていた鶴田。決勝は兒玉芽生(ミズノ)と勢い良く飛び出すと、スムーズな加速で身体一つ抜け出したところがフィニッシュだった。2位に7秒41で兒玉が続き、君嶋愛梨沙(土木管理総合)が7秒54の3位。東京五輪4×100mリレー代表2人がワンツー、昨年のブダペスト世界選手権100m代表の君嶋と、女子短距離トップ3が貫禄を示した。 「冬季練習の確認という意味もあったので、タイムは意識していませんでした」と鶴田。「前半が得意じゃないので、60mで勝てたことと7秒3台が出たのは今後の自信にしていいのかなと思います」と笑顔を見せる。 昨年は200mでワールドランキングにおいて出場権を獲得してブダペスト世界選手権に出場。個人で出たことで世界との差を実感しただけでなく、個人で世界へ、という思いもさらに強くした。 3年前はリレーで東京五輪の舞台に立ち、2大会連続の五輪を目指す。「まずは何年か出せていない自己ベスト更新をしていけば、おのずと(五輪に)近づける」と、ブレイクスルーを果たした2020年の100m11秒48、200m23秒17の自己記録の更新を狙う。 2位の兒玉は昨年こそケガに泣いたが、この冬は「ケガなくできました」。シーズンラストの国体で11秒3台まで調子を戻したが、「覚悟を持って」冬季に入った。「ウエイトトレーニングのやり方も一から見直して体幹を仕えるように意識」したことや、「加速部分」の課題に取り組んだ。 アスタナ室内では7秒37(室内日本歴代3位)からの転戦。いずれも課題が生まれ、この日は「中盤から乗っていくのが持ち味ですが、そこに乗り切る感覚もなかった」と悔しさを見せる。 パリ五輪に向けて「もちろん特別な部分はありますが、一つひとつやっていくことに変わりはないです」と、これまで通り目の前の練習、目の前のレースを大切にベストを尽くしていく。 昨年11月、今年1月とジャマイカで“武者修行”したという君嶋。「7秒2~3は出したかった」と納得いかず。決勝は「スタートから出遅れてしまった」とトップ争いに絡めなかった。 ジャマイカではトレーニングメニューや環境も含めて、“王国”の雰囲気を肌で感じた様子。「日本でやってきたことと融合して、自分なりにまとめていきたい」と経験を生かしていく。 東京五輪のリレーをきっかけに活気づいている女子スプリント。この3人を中心に、パリ五輪に向かって勢いを加速していきそうだ。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.09.14

東京世界陸上 日本代表全選手コメント集

男子 ・100m 桐生祥秀(日本生命) 「準決勝を通過して、決勝で勝負するというプランが、もうこの予選で崩れてしまいました。自分も不甲斐ないし、申し訳ないと思っています。ライルズ選手がいましたけど、リラックスしながらゴー […]

NEWS 砲丸投・クルーザー 1年ぶりの試合も王座死守「今回の優勝は格別!」 女子1万mチェベトも快勝/東京世界陸上

2025.09.14

砲丸投・クルーザー 1年ぶりの試合も王座死守「今回の優勝は格別!」 女子1万mチェベトも快勝/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)1日目 東京世界陸上の1日目が行われ、男子砲丸投では世界記録保持者のライアン・クルーザー(米国)が22m39で大会3連覇を達成した。 クルーザーにとって五輪、世界選手権をあ […]

NEWS 初日は勝木隼人35km競歩で銅メダル 廣中璃梨佳10000m6位 混合4×400mR初入賞 三浦龍司決勝進出/東京世界陸上

2025.09.14

初日は勝木隼人35km競歩で銅メダル 廣中璃梨佳10000m6位 混合4×400mR初入賞 三浦龍司決勝進出/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)1日目 東京世界陸上1日目が行われ、大会のオープニング種目となったモーニングセッションの男子35km競歩で勝木隼人(自衛隊体育学校)が2時間29分16秒で銅メダルを獲得し、 […]

NEWS 10000m・廣中璃梨佳が前向きな心で連続入賞「25周が楽しかったと心から思えた」/東京世界陸上

2025.09.14

10000m・廣中璃梨佳が前向きな心で連続入賞「25周が楽しかったと心から思えた」/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)1日目 東京世界陸上1日目のイブニングセッションが行われ、女子10000mの廣中璃梨佳(日本郵政グループ)が31分09秒62で自身最高となる6位に入賞。7位だった前回のブダ […]

NEWS 田中希実は1500m3大会連続の予選突破はならず 「あきらめることな走り切れた」 5000mへ続くチャレンジ/東京世界陸上

2025.09.14

田中希実は1500m3大会連続の予選突破はならず 「あきらめることな走り切れた」 5000mへ続くチャレンジ/東京世界陸上

◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)1日目 東京世界陸上初日のイブニングセッションが行われ、女子1500m予選1組に出場した田中希実(New Balance)は4分07秒34の10着で準決勝進出を逃した。3大 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年10月号 (9月9日発売)

2025年10月号 (9月9日発売)

【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/

page top