◇第100回箱根駅伝(東京・大手町←→神奈川・箱根町/10区間217.1km)
前回2位に入った名門・中大だが、第100回大会は“悪夢”が待っていた。12月21~23日の千葉・富津合宿までは順調だったという。しかし、12月24日にひとりの選手が発熱したのをきっかけに体調不良者が続出。27日には一気に5人が発熱するなど、湯浅仁(4年)と吉居駿恭(2年)以外のメンバー14人が体調不良に陥り、「棄権」を本気で考えたという。
総合優勝を目指してきたチームは方向転換を余儀なくされる。「往路で後手にまわっても6、7、8区で盛り返したいという思いでオーダーを組みました」と藤原正和駅伝監督。シード権狙いの戦いに切り替えたが、13位に終わった往路に続いて、復路もちぐはぐなレースになった。
狙い通り6区の浦田優斗(3年)が区間5位と好走してシード圏内の総合10位に浮上する。続く7区の吉居駿恭(2年)も奮起し、持ち味のスピードを生かして、区間歴代3位の1時間02分27秒で走破。総合順位は変わらなかったが、時差スタート組の國學院大、創価大、東洋大までもかわし、見た目では4番目で戸塚中継所に飛び込んだ。
学生駅伝では初の区間賞となった吉居駿は、「前半少し速く入った分、動きが崩れてしまったんですけど、なんとか区間賞を獲得できました。結果的には良かったかなと思います」と自身の走りに及第点をつける。
だが、8区に入った阿部陽樹(3年)は元日に発熱した影響が大きく響き、区間22位と大苦戦。12位に下がると、9区でもさらに順位を1つ落とした。
「阿部は体調が良くなかったので、無理はさせずに、自分のペースで行きなさいということは事前に伝えていました。本当に10人ギリギリでしたので、まずはタスキをつなぐこと。それしかやりようがありませんでした」
藤原監督は直前のアクシデントを嘆く。
前回は2区・吉居大和、3区・中野翔太という現4年生2人が連続区間賞。今回も4区湯浅が区間3位と奮闘した。4年生世代を軸に28年ぶりの総合優勝を狙える戦力がありながら、そのチャンスを生かすことができなかった。
「4年生はチームを立て直して、期待に応えてくれた世代でした。それだけにこういうかたちで終わらせてしまったのは指導者として非常に情けないです」と悔しさを隠しきれなかった藤原監督。チームは再び予選会からの再出発を余儀なくされる。
一方で、体調に問題のなかった吉居駿恭が区間賞を獲得。湯浅も好走しており、藤原監督も「やろうとしてきた強化のかたちは間違っていなかったんじゃないのかなと感じています」と、箱根までの取り組みが結果につながっていたことを強調する。
吉居大和らが届かなかった箱根駅伝の総合優勝と五輪・世界選手権の出場へ。今度は吉居駿恭らの世代に“名門復活”のタスキ託された。
文/酒井政人
第100回箱根駅伝13位の中大メンバー
1区 溜池一太(2年) 区間19位 2区 吉居大和(4年) 区間15位 3区 中野翔太(4年) 区間20位 4区 湯浅仁(4年) 区間3位 5区 山﨑草太(1年) 区間14位 6区 浦田優斗(3年) 区間5位 7区 吉居駿恭(2年) 区間1位 8区 阿部陽樹(3年) 区間22位 9区 白川陽大(2年) 区間16位 10区 柴田大地(1年) 区間9位 ◎補員 園木大斗(4年) 山平怜生(3年) 伊東夢翔(2年) 吉中祐太(2年) 佐藤蓮(1年) 本間颯(1年)RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2026.09.02
-
2026.09.02
-
2026.09.02
-
2026.09.02
-
2026.09.01
-
2026.08.28
-
2026.08.05
-
2026.08.09
Latest articles 最新の記事
2026.09.03
BROOKSからレーススピードと持久力を追求したレーシングシューズ「HYPERION ELITE 6」が登場!
米国ランニングシューズブランド「BROOKS(ブルックス)」は、次世代のレーススピードと持久力を追求したレーシングシューズ「HYPERION ELITE 6(ハイペリオンエリート6)」を9月上旬より公式オンラインショップ […]
2026.09.03
アジア大会5000m代表の山口智規ケガからの復帰戦3000mで自己新 小池祐貴は2ヵ月ぶり100m出場
フォルクスバンク・トリーア・アリフェル・フルトリヒト競技会が9月2日、ドイツ・トリーアで行われ、男子3000mに山口智規(SGホールディングス)が出場し、7分47秒13の6位だった。 山口は早大卒の社会人1年目。4月の金 […]
2026.09.03
アシックスからサブ4達成をめざすランナーに向けたランニングシューズの最新作 「YOGIRI SPEED」が登場!
アシックスジャパンは9月3日、フルマラソンでサブ4(4時間未満の完走)をめざすランナーに向けたランニングシューズ「YOGIRI SPEED(ヨギリスピード)」を、9月10日からアシックスオンラインストアで先行発売し、9月 […]
2026.09.02
TEAM JAPAN アジア大会公式ライセンス商品を扱う期間限定ストア9月5日オープン「ASICS Pop Up Store Nagoya」
アシックスジャパンは9月2日、愛知・名古屋に期間限定ストア「ASICS Pop Up Store Nagoya」を、9月5日にオープンすると発表した。 店内は2フロアで展開。2階には期間限定で名古屋アジア大会のTEAM […]
2026.09.02
橋岡優輝、久保凛、藤井菜々子らが欠場発表 アルティメット選手権出場見込みの阿部竜希も見送り/全日本実業団
日本実業団陸上競技連合は9月2日、今月12日から始まる第74回全日本実業団対抗選手権の9月1日時点での欠場者を発表した。 昨年の東京世界選手権女子20km競歩銅メダリストで、大会では5000m競歩に登録していた藤井菜々子 […]
Latest Issue
最新号
2026年9月号 (8月17日発売)
滋賀IH総特集
山口全中展望
アジア大会代表Close up