HOME 国内

2023.10.15

高岡寿成SD「若い力の台頭を楽しみにしていた」瀬古利彦リーダー「どんな条件でも勝ち切る強さが必要」/MGC
高岡寿成SD「若い力の台頭を楽しみにしていた」瀬古利彦リーダー「どんな条件でも勝ち切る強さが必要」/MGC

若手の台頭を評価した高岡寿成氏(右)と瀬古利彦氏

◇マラソングランドチャンピオンシップ(MGC/10月15日、東京・国立競技場発着)

来年夏のパリ五輪マラソン代表選考レースのMGCが行われ、終了後に日本陸連による記者会見が開催された。

登壇した強化委員会の高岡寿成シニアディレクターは、「無事にレースを終えることができてホッとしています。MGCはペースメーカー不在でどんなレースになるのか予想ができません。その中でも若い力の台頭を楽しみにしており、パリに向けて楽しみな結果になりました。パリもタフなコンディションになりますが、自信を持って送り出せます」と総括した。

男子は小山直城(Honda)と赤﨑暁(九電工)、女子は鈴木優花(第一生命)と一山麻緒(資生堂)が代表に内定。いずれも27歳以下と、若い選手の活躍が光った。

同じく登壇した瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダーは、まず男子レースについて「優勝の小山選手は優勝候補に挙げておりませんでしたが、7月のゴールドコーストで優勝(2時間7分40秒)した勢いのまま元気に走ってくれました。2位の赤﨑選手は2時間9分台のベストしか持っていないにもかかわらず、勝負強さが光りました。この2人は27歳、25歳と若く、まだまだ伸びしろがあるので楽しみです」と振り返った。

女子優勝の鈴木については「24歳と若く、伸びしろたっぷり」と評価しながら、「自己新で勝ち切りましたが、2時間24分(09秒)では世界と戦えません。パリ五輪本番までのどこかでタイムを狙ってほしい」とさらなる奮起を促した。

2位の一山については「男女通じてただ一人の東京五輪代表。がんばってもらいたいです」と、2大会連続入賞へ期待を寄せた。

あいにくの雨、低気温と、夏のパリとはほど遠い気候にはなったものの、「どんな条件でも勝ちきる強さが必要」と瀬古リーダー。高岡シニアディレクターも「ペースメーカーがいない、コースも平坦ではないという条件での一発勝負は、本番での戦いに通じるものがあると思います」と話した。

今大会は男子がほぼ倍増の65人、女子は10人増の27人がMGC出場権を獲得した(出場は男子61人、女子24人)。高岡シニアディレクターは「多くの選手が出場できたことで、層が厚くなったことを感じています」と評価しつつ、「その中で今日に合わせられなかった選手が多かった」と今後に向けた課題も口にした。

3枠目については今後開催される「MGCファイナルチャレンジ」を経て、「定められた条件をクリアした場合」に内定する。ファイナルチャレンジの指定大会は、男子が今年12月の福岡国際、2024年2月の大阪、3月の東京の3大会。女子は24年1月の大阪国際、3月の名古屋ウィメンズの2大会と発表されている。

◇マラソングランドチャンピオンシップ(MGC/10月15日、東京・国立競技場発着) 来年夏のパリ五輪マラソン代表選考レースのMGCが行われ、終了後に日本陸連による記者会見が開催された。 登壇した強化委員会の高岡寿成シニアディレクターは、「無事にレースを終えることができてホッとしています。MGCはペースメーカー不在でどんなレースになるのか予想ができません。その中でも若い力の台頭を楽しみにしており、パリに向けて楽しみな結果になりました。パリもタフなコンディションになりますが、自信を持って送り出せます」と総括した。 男子は小山直城(Honda)と赤﨑暁(九電工)、女子は鈴木優花(第一生命)と一山麻緒(資生堂)が代表に内定。いずれも27歳以下と、若い選手の活躍が光った。 同じく登壇した瀬古利彦ロードランニングコミッションリーダーは、まず男子レースについて「優勝の小山選手は優勝候補に挙げておりませんでしたが、7月のゴールドコーストで優勝(2時間7分40秒)した勢いのまま元気に走ってくれました。2位の赤﨑選手は2時間9分台のベストしか持っていないにもかかわらず、勝負強さが光りました。この2人は27歳、25歳と若く、まだまだ伸びしろがあるので楽しみです」と振り返った。 女子優勝の鈴木については「24歳と若く、伸びしろたっぷり」と評価しながら、「自己新で勝ち切りましたが、2時間24分(09秒)では世界と戦えません。パリ五輪本番までのどこかでタイムを狙ってほしい」とさらなる奮起を促した。 2位の一山については「男女通じてただ一人の東京五輪代表。がんばってもらいたいです」と、2大会連続入賞へ期待を寄せた。 あいにくの雨、低気温と、夏のパリとはほど遠い気候にはなったものの、「どんな条件でも勝ちきる強さが必要」と瀬古リーダー。高岡シニアディレクターも「ペースメーカーがいない、コースも平坦ではないという条件での一発勝負は、本番での戦いに通じるものがあると思います」と話した。 今大会は男子がほぼ倍増の65人、女子は10人増の27人がMGC出場権を獲得した(出場は男子61人、女子24人)。高岡シニアディレクターは「多くの選手が出場できたことで、層が厚くなったことを感じています」と評価しつつ、「その中で今日に合わせられなかった選手が多かった」と今後に向けた課題も口にした。 3枠目については今後開催される「MGCファイナルチャレンジ」を経て、「定められた条件をクリアした場合」に内定する。ファイナルチャレンジの指定大会は、男子が今年12月の福岡国際、2024年2月の大阪、3月の東京の3大会。女子は24年1月の大阪国際、3月の名古屋ウィメンズの2大会と発表されている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.09.16

世界女王・北口榛花に特製『やり投ハイチュウ』贈呈!「やりより重たい」

女子やり投でパリ五輪金メダルに輝いた北口榛花(JAL)が9月16日に帰国し、都内で会見を開いた。その席でサプライズが待っていた。 7月16日にサポート契約を結んだ森永製菓から、やり投を模したケースにハイチュウなど、お菓子 […]

NEWS やり投世界一・北口榛花「悩み、もがき続けた1年」五輪金メダルとDLトロフィーとともに凱旋帰国

2024.09.16

やり投世界一・北口榛花「悩み、もがき続けた1年」五輪金メダルとDLトロフィーとともに凱旋帰国

女子やり投の北口榛花(JAL)が9月16日に帰国し、都内で会見を開いた。 光り輝くパリ五輪金メダルとダイヤモンドリーグ(DL)ファイナルを手に帰国した北口。冒頭で「オリンピックとダイヤモンドリーグ・ファイナルと重要な試合 […]

NEWS 女子やり投アジア選手権入賞の久世生宝が今季限りで引退 「感謝の気持ちでいっぱい」

2024.09.16

女子やり投アジア選手権入賞の久世生宝が今季限りで引退 「感謝の気持ちでいっぱい」

女子やり投の久世生宝(コンドーテック)が9月15日、10月の佐賀国民スポーツ大会を最後に現役引退することを明らかにした。 久世は岡山県出身の29歳。幼少期から陸上に親しみ、中学では短距離が専門。倉敷中央高校進学後、体力強 […]

NEWS 女子やり投・右代織江が引退 08年インターハイ、19年茨城国体優勝

2024.09.16

女子やり投・右代織江が引退 08年インターハイ、19年茨城国体優勝

9月15日、女子やり投の右代織江(アースコンシャス)が自身のSNSを更新。今季限りで現役を引退すことを発表した。 右代は北海道出身の34歳。十種競技日本記録保持者の右代啓祐(国士舘クラブ)を兄に持ち、中学から陸上を始めた […]

NEWS 11年世界選手権男子400m銅メダルのケヴィン・ボルレーが引退 “ボルレー兄弟”で4×400mRでも活躍

2024.09.16

11年世界選手権男子400m銅メダルのケヴィン・ボルレーが引退 “ボルレー兄弟”で4×400mRでも活躍

男子400mのケヴィン・ボルレー(ベルギー)が、9月14日のDLファイナルとなったメモリアルヴァンダムで引退レースを行った。 1988年に双子としてジョナサンとともに生まれたケヴィン。ジュニア期から400mを中心に活躍し […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年10月号 (9月13日発売)

2024年10月号 (9月13日発売)

●Paris 2024 Review
●別冊付録/学生駅伝ガイド 2024 秋
●福井全中Review
●東京世界選手権まであと1年
●落合晃の挑戦

page top