2023.10.15
◇マラソングランドチャンピオンシップ(MGC/10月15日、東京・国立競技場発着)
来年夏のパリ五輪マラソン代表選考レースのMGCが行われ、25歳の赤﨑暁(九電工)が2時間9分06秒で2位に入り、初の五輪代表内定を決めた。九電工のマラソン五輪代表は1968年メキシコ大会の佐々木精一郎以来56年ぶり。
喜びを全身で表しながらフィニッシュした赤﨑。「陸上人生の最大の目標が日本代表になること。まさか五輪代表になれるとは思ってなかったので、気持ちが爆発しました」と笑顔で話した。
30kmを過ぎて、川内優輝(あいおいニッセイ同和損保)との差を、チームメイトの堀尾謙介とともにグングンと詰めていく。その中でも「ずっと集団の中で無駄な力を使わない」ことを意識していたという。見据えるのは、「ラストスパートで勝負と思っていました」。
35.2㎞で川内をとらえると、優勝争いの前方で力強い走りを見せる。上りに入る37.9kmで小山直城(Honda)が主導権を握ると、そこには対応できなかったが、大迫傑(Nike)、川内という百戦錬磨のベテランを相手に、見事に競り勝った。
熊本・開新高、拓大出身。大学時代に力をつけ、箱根駅伝に4年連続で出場した。マラソンは社会人2年目の2022年2月、別府大分で初挑戦して2時間9分17秒をマーク。同年12月の福岡国際では2時間9分01秒の自己新をマークした。その過去2度のマラソンは「あまり練習がうまくいっていなかった」中での結果だった。
だが、今回は「今まで以上に一番練習できた。自信を持って臨むことができました」。7月のホクレン・ディスタンスチャレンジでは5000mで2週連続13分30秒切りをし、北見大会では男子3000m障害で活躍する三浦龍司(順大)に競り勝つなどスピードに磨きをかけた。やってきたことがすべて力となり、「結果につながりました」と胸を張った。
自身初の世界の舞台へ、「今日、目標を達成できたの、パリに向けてしっかりと準備をして、8位入賞を目指したい」。急成長を遂げたホープは、力強く語った。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
Latest articles 最新の記事
2025.05.19
【選手名鑑】大坂谷 明里
大坂谷 明里 OSAKAYA AKARI SNS: 愛媛競技力本部 2002年4月10日 小野中(兵庫)→社高(兵庫)→園田学園女大 棒高跳:4.20(25年) ■代表歴 アジア選手権(25クミ) 【年次ベスト】 棒高跳 […]
2025.05.19
ユニクロ・大島健太コーチが5月末で退任 プリンセス駅伝1位通過にも貢献
5月19日、ユニクロは大島健太コーチが5月末をもって退任、退職することを発表した。 大島氏は45歳。現役時代は高知国体5000mで優勝したほか、04年には世界クロスカントリー選手権に日本代表として出場。マラソン、駅伝でも […]
2025.05.19
【選手名鑑】竹内 真弥
竹内 真弥 TAKEUCHI MAYA SNS: ミズノ 1998年10月9日 長瀬中(大阪)→摂津高(大阪)→日女体大 走幅跳:6.49(24年) ■代表歴 アジア選手権(25クミ) 【年次ベスト】 走幅跳 12年(中 […]
2025.05.19
サニブラウンと橋岡優輝が小学校訪問しバトン寄贈 一緒に汗も流「人と人をつなぐもの」
男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)と男子走幅跳の橋岡優輝(富士通)の2選手が5月19日、都内の小学校を訪問した。 今年9月に東京で世界選手権を控えるなか、公益財団法人東京2025世界陸上財団が「こどもに […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析