2023.10.09
JALによるスポーツ教室「JALアスリートクラブ」が10月9日に都内で行われた。この日は「スポーツの日 特別イベント」と題して、女子やり投世界一の北口榛花(JAL)と、フェンシング:エペで東京五輪金メダリストの加納虹輝が特別講師として参加。小学生に向けてやり投とフェンシングの体験会を実施した。
小学生限定、先着20名が参加。まずは軽いウォーミングアップのあと、加納がフェンシングの動きを伝授。柔らかい剣を使って実際にフェンシングの疑似体験ができる「スマートフェンシング」にもチャレンジし、子どもたちは“真剣モード”で勝負していた。
北口は練習用としても使われている小学生向けの「ジャベリックボール」を使い、「本当は思いっきり投げてほしかったのですが、あいにくの雨なので…」と的当てを実施。少しずつ的の遠くから投げるようになるとなかなか当たらず、「当てるまでやりたい!」と参加した小学生たちも負けず嫌いを発揮していた。
最後には2人が獲得した金メダルを披露。子どもたちは目を輝かせながら触ったり、首にかけたりし満面の笑みを浮かべていた。
北口は「帰国してからこういう機会は初めて。子どもたちが元気で楽しかったです」と笑顔を見せ、「(最近は)何かを投げるという機会が減ってきていると思うので、そういう機会が増えるきっかけになれれば」と言う。自身も水泳やバドミントンなど幼い頃からしていた経験を踏まえ、「中学生くらいまでは、いろいろな動きにチャレンジしてほしいです。そうすることで、いろいろな引き出しが増えて、何か一つを極めるとなった時に使えると思います」と語る。
ブダペスト世界選手権で金メダル、ダイヤモンドリーグ・ファイナルで日本人初の年間チャンピオンとなった北口。帰国後も取材など多忙を極めていたが、「1週間くらいお休みをいただいて、母と富山と金沢に旅行に行きました」とゆっくりできたという。この後は地元北海道の旭川でも「JALアスリートアカデミー」としてスポーツ教室を実施予定。このJALアスリートクラブでの活動も含め、「たくさんの人にやり投を教えるのは難しいのですが、少しずつ改善していて『モノを投げる』機会を作っていければ」と話した。
加納も「めちゃくちゃ楽しかったです。すごく活発で元気をもらいました」と笑顔。普段から体験会などでフェンシングの普及活動をしているだけに慣れた様子を見せていた加納は、「フェンシングを教える時は礼儀作法と簡単なルールだけで、自由にやってもらうというのを心掛けています」と言う。
オリンピックで金メダルを獲得したことで「フェンシングのことを知っている子どもたちは増えてきた」とし、「今回のように、経験してもらったり、生で見てもらったりできる人を増やしていきたいと思っています」と語る。来年はフェンシング発祥の地・フランスでパリ五輪も控えるなか、「普及には注目してもらうのが一番。そのためには金メダルを目標にしていきたい」と目標を掲げている。
「JALアスリートクラブ」は教育事業などを手がける株式会社LOCOKと日本航空株式会社の共同で立ち上げ、今年7月から本格的にスタート。「子どもたちに夢を与え、明日への活力を生み出す」を目的に、年長~小学生を対象とし、JALのアスリート社員である北口や、男子走高跳の戸邉直人、女子短距離の土井杏南、男子三段跳の山本凌雅、女子走幅跳の髙良彩花ら豪華トップアスリートがスケジュールの合間を縫って講師として参加している。
【動画】女子やり投世界一の北口榛花が子どもたちにやり投を伝授!?アスリートクラブの様子
#JAL のスポーツ教室
— 月陸Online/月刊陸上競技 (@Getsuriku) October 9, 2023
「JALアスリートクラブ」
今回は#北口榛花 選手#加納虹輝 選手(フェンシング エペ)
が特別講師✨🥇
小学生がフェンシングとやり投を体験しました!みんな楽しそう! pic.twitter.com/tvnNVuaE27
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.12.20
旭化成のエマニエル・キプルトに出場停止処分 世界陸連が発表
-
2025.12.20
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2025.12.14
中学駅伝日本一決定戦がいよいよ開催 女子11時10分、男子12時15分スタート/全中駅伝
-
2025.12.14
-
2025.12.14
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝女子(2025年12月14日)
2025.12.14
【大会結果】第33回全国中学校駅伝男子(2025年12月14日)
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.12.20
旭化成のエマニエル・キプルトに出場停止処分 世界陸連が発表
世界陸連(WA)は12月19日、旭化成に所属するエマニエル・キプルト(ケニア)に対して、出場停止処分を科したと発表した。 処分理由の詳細について、WAは明らかにしていないが、「アスリート代理人規則に基づく異議申し立てを受 […]
2025.12.20
東京世界陸上代表・小池祐貴と中島ひとみが人気番組「逃走中」に参戦! 自慢のスプリントで逃げ切りなるか
東京世界選手権代表で男子短距離の小池祐貴(住友電工)と女子100mハードルの中島ひとみ(長谷川体育施設)が、フジテレビの人気番組「逃走中」に出演することが発表された。 小池は19年に100mで9秒98をマーク。今季は5月 […]
2025.12.20
川口桃佳が自己記録に迫る5000m15分26秒59 3年ぶりの15分30秒切り/日体大女子長距離競技会
12月20日、神奈川県横浜市の日体大健志台陸上競技場で第26回日体大女子長距離競技会が行われ、5000m4組では川口桃佳(ユニクロ)が15分26秒59で1着となった。 川口は11月のクイーンズ駅伝で、1区を務め5位と好走 […]
2025.12.20
箱根駅伝Stories/日大・山口彰太「万全の状態で本戦を」 2度目の舞台は往路で勝負
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 1年目はケガや長期離脱 「こうすれば良かった、という後悔が一切ない走 […]
2025.12.20
箱根駅伝Stories/最後のエース区間へ意欲を燃やす神奈川大・宮本陽叶 あこがれのOBに「やっと記録で追いつけた」
新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 エース区間で苦戦も悲観せず 神奈川大のエース・宮本陽叶(4年)が最後 […]
Latest Issue
最新号
2026年1月号 (12月12日発売)
箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳