◇第92回日本インカレ(9月14日~17日/埼玉・熊谷スポーツ文化公園陸上競技場)
日本インカレの全日程が終了し、男子総合は94点を獲得した順大が3年連続31度目の優勝を成し遂げた。
「全ブロックが得点を取ってくれました」。主将の出口晴翔がそう言って胸を張る。110mハードルの村竹ラシッドが13秒04という衝撃的な日本タイ記録を叩き出したことにフォーカスされるが、短距離・長距離・跳躍・投てきとしっかり得点を積み上げた。
男子短距離のエース・宇野勝翔は100m5位、200m2位と奮闘。それでも「正直、思うような練習が積めなかったのですが、それはいいわけ。落ち込む時期もありましたが、みんなが僕をサポートしてくれたので、絶対に勝たないといけないと臨んだ。悔しいです」と涙した。
三浦龍司がダイヤモンドリーグ・ファイナル出場のため5000mを欠場するなか、3000m障害では村尾雄己が制し、1500mは後田築が優勝、5000mは吉岡大翔が留学生を除く最上位の4位とルーキーが奮闘した。
出口は400mハードルで自己新を出し、超ハイレベルとなるなか4位に入った。高校時代から49秒台を叩き出して大きな注目を集めた出口。長く自己記録を出せない時期もあり、「苦しかったです」。それでも仲間や先生たちの支えで決して腐ることなく、地道に積み上げてきた。「周囲の学生たちは、選手が力を一番出せるように環境を作ってくれたのに、優勝できなかったのが悔しい」とこちらもタオルで顔を覆った。
序盤は苦しんものの、終わってみれば完勝で3連覇。「みんながみんなを尊敬し合って、チームのために動ける」と出口は言い、同期について「全然僕を満足させてくれない僕のモチベーションでした」と感謝した。
110mハードルで日本タイ記録を出した翌日は声が枯れるまで応援に回った村竹は「それぞれ目標はありますが、インカレの総合優勝を目指して一つになれた」と語る。海の向こうで三浦は、『目標』としている世界と対峙してチームを鼓舞した。
個性豊かなメンバーがそろうなか、チーム一丸で手にした31度目の頂点。黄金世代が抜けるが、総合優勝に懸ける思いはしっかりと受け継がれた。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
-
2025.09.17
-
2025.09.17
2025.09.11
ウサイン・ボルトが来日!自身の世界記録更新「今は特にいない」若き選手へ「自分を信じて」
2025.09.12
前夜祭イベントでギネス“世界新” 寺田明日香が高速道路KK線でリレー参加/東京世界陸上
-
2025.09.13
-
2025.09.14
-
2025.09.11
2025.08.27
アディダス アディゼロから2025年秋冬新色コレクションが登場!9月1日より順次販売
-
2025.08.19
-
2025.08.24
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
Latest Issue
最新号

2025年10月号 (9月9日発売)
【別冊付録】東京2025世界陸上観戦ガイド
村竹ラシッド/桐生祥秀/中島佑気ジョセフ/中島ひとみ/瀬古優斗
【Coming EKIDEN Season 25-26】
学生長距離最新戦力分析/青学大/駒大/國學院大/中大/