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2023.08.25

テントグルーが劇的逆転V 最終跳躍で8m52のビッグジャンプ 接戦の女子100mHはウィリアムスが金/世界陸上Day6
テントグルーが劇的逆転V 最終跳躍で8m52のビッグジャンプ 接戦の女子100mHはウィリアムスが金/世界陸上Day6

劇的な逆転劇で金メダル獲得となったテントグルー

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)6日目

ブダペスト世界陸上6日目が行われ、男子走幅跳は東京五輪金メダリストのミルティアディス・テントグルー(ギリシャ)が6回目に8m52(-0.3)の大ジャンプを見せ逆転で大会初優勝を飾った。

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試合はテントグルーと予選で8m54(+1.2)の今季世界最高記録をマークしていたウェイン・ピノック(ジャマイカ)との一騎打ちの様相を呈した。

テントグルーが1回目に8m50(+0.6)を跳ぶと、ピノックも8m40(+0.5)と追随。さらにピノックは2回目に8m50(-0.1)とテントグルーと同記録をマークし、セカンド記録の差でトップに立った。

再逆転を目指したテントグルーは、3回目に8m39(-0.5)、5回目も8m30(-0.5)とあとわずかのところで記録を伸ばせずにいたが、「1回目の後も慌てることはなかった」と五輪王者は冷静だった。

最後は伸びやかな助走から力強い踏み切りで、今日一番の跳躍を披露。わずか2cmだがピノックを逆転して、金メダルを手にした。

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「本当はもっと跳びたかったけど、砂に足を取られてしまい、さらに大きなジャンプを逃してしまった。去年よりもいい試合、いい戦いだった。これからはすべての世界大会で金メダルを取るつもりだ」とテントグルー。2歳年下のピノックに対しては「彼はとても強いし、来年はもっともっと力を発揮してくれるだろう」と賛辞を贈った。

一方のピノックはこれが世界大会初メダル。「テントグルーの実力は知っていたけど、最後に彼が跳んでくるとは思わなかった。でも、自分も銀メダル。本当に夢のようだ。若い頃はテントグルーのようなスターの活躍を見てモチベーションを高めていたが、今まさに自分がその舞台に近づこうとしている」と語った。

このほか、女子100mハードルでは30歳のダニエル・ウィリアムズが12秒43(-0.2)で15年の北京大会以来4大会ぶり2度目の栄冠。東京五輪金のジャスミン・カマチョ・クイン(プエルトリコ)が0.01秒差の2位、ケンドラ・ハリソン(米国)が0.03秒差の3位という激戦を制した。

男子400mはアントニオ・ワトソン(ジャマイカ)が44秒22で逆転優勝。フィニッシュ寸前までトップを走っていたマシュー・ハドソン・スミス(英国)が44秒31で2位となり、世界記録保持者のウェイド・ファン・ニーケアク(南アフリカ)は45秒11の7位にとどまっている。

女子ハンマー投では1投目に77m22を投げたカムリン・ロジャーズ(カナダ)が逃げ切って世界大会初制覇。男子ハンマー投のイーサン・カツバーグ(カナダ)が優勝しており、カナダ勢の男女Vとなった。

また、午前中の35km競歩では男女ともに20km競歩を制したアルヴァロ・マルティン、マリア・ペレスが2冠に輝いている。

◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)6日目 ブダペスト世界陸上6日目が行われ、男子走幅跳は東京五輪金メダリストのミルティアディス・テントグルー(ギリシャ)が6回目に8m52(-0.3)の大ジャンプを見せ逆転で大会初優勝を飾った。 試合はテントグルーと予選で8m54(+1.2)の今季世界最高記録をマークしていたウェイン・ピノック(ジャマイカ)との一騎打ちの様相を呈した。 テントグルーが1回目に8m50(+0.6)を跳ぶと、ピノックも8m40(+0.5)と追随。さらにピノックは2回目に8m50(-0.1)とテントグルーと同記録をマークし、セカンド記録の差でトップに立った。 再逆転を目指したテントグルーは、3回目に8m39(-0.5)、5回目も8m30(-0.5)とあとわずかのところで記録を伸ばせずにいたが、「1回目の後も慌てることはなかった」と五輪王者は冷静だった。 最後は伸びやかな助走から力強い踏み切りで、今日一番の跳躍を披露。わずか2cmだがピノックを逆転して、金メダルを手にした。 「本当はもっと跳びたかったけど、砂に足を取られてしまい、さらに大きなジャンプを逃してしまった。去年よりもいい試合、いい戦いだった。これからはすべての世界大会で金メダルを取るつもりだ」とテントグルー。2歳年下のピノックに対しては「彼はとても強いし、来年はもっともっと力を発揮してくれるだろう」と賛辞を贈った。 一方のピノックはこれが世界大会初メダル。「テントグルーの実力は知っていたけど、最後に彼が跳んでくるとは思わなかった。でも、自分も銀メダル。本当に夢のようだ。若い頃はテントグルーのようなスターの活躍を見てモチベーションを高めていたが、今まさに自分がその舞台に近づこうとしている」と語った。 このほか、女子100mハードルでは30歳のダニエル・ウィリアムズが12秒43(-0.2)で15年の北京大会以来4大会ぶり2度目の栄冠。東京五輪金のジャスミン・カマチョ・クイン(プエルトリコ)が0.01秒差の2位、ケンドラ・ハリソン(米国)が0.03秒差の3位という激戦を制した。 男子400mはアントニオ・ワトソン(ジャマイカ)が44秒22で逆転優勝。フィニッシュ寸前までトップを走っていたマシュー・ハドソン・スミス(英国)が44秒31で2位となり、世界記録保持者のウェイド・ファン・ニーケアク(南アフリカ)は45秒11の7位にとどまっている。 女子ハンマー投では1投目に77m22を投げたカムリン・ロジャーズ(カナダ)が逃げ切って世界大会初制覇。男子ハンマー投のイーサン・カツバーグ(カナダ)が優勝しており、カナダ勢の男女Vとなった。 また、午前中の35km競歩では男女ともに20km競歩を制したアルヴァロ・マルティン、マリア・ペレスが2冠に輝いている。

【動画】6回目に逆転したテントグルーの跳躍をチェック!

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