2023.08.23
◇愛媛全中(8月22日~25日/愛媛・県総合運動公園競技場)
第50回全日本中学校選手権(以下、全中)は8月22日に開幕し、男子砲丸投では前回9位の大垣尊良(厚真3北海道)が3投目にただ1人16mオーバーとなる16m53で快勝。大会記録に19cmと迫る投てきで、この種目北海道勢として初の栄冠を手にした。
父譲りの回転投法から放たれた魂の鉄球が大会記録を示すラインに迫った。7月下旬の北海道中学大会で中学歴代4位となる16m68を投げていた大垣。「調子は良くて最低でも大会記録を越えたかったです。入りからスピードを重視して挑みましたが、最後の部分で遠心力に負けて、高さを出すことができませんでした」。本人は満足そうな様子ではなかったが、2位に69cm差をつけた。
現役時代に回転投法で18m20(日本歴代12位)をマークした父・崇さんの影響もあり、小5から砲丸投を始めた大垣。柔道でも道内で5本の指に入るほどの実力だったが、中学では迷わず陸上の道に進んだ。
競技を始めた時から父もコーチを務める厚真スローイングチームでトレーニングを積む。「目標でもあり、尊敬している」と言う父から教わることがほとんどないそうだが、50年以上の指導歴を持つ伴俊行代表から、チーム加入時よりグライド投法よりも高度な技術が必要な回転投法に取り組んでいる。
昨年の自己ベスト14m14から冬季練習を経てひと回り成長。ウエイトトレーニングは一切やっていないというなか、「食事と自重を使ったトレーニングで、体重も昨年から20kg以上増えて、砲丸の重さに負けなくなりました」。体力強化に加え、177cm・115kgの身体を生かし、今季に入り2m以上記録を更新してきた。
崇さんは中学時代、1998年山形全中にリストトップで臨んだものの、結果は予選落ち。「雪辱をしてくれました」と崇さんは目を細めた。
大垣は今後の目標について、「中学記録(17m85)を更新し、早く18m台にベストを乗せられるようがんばりたい」と語る。高校進学後も競技を続けるつもりで、「インターハイでも1年生から優勝を狙っていきたい」と目を輝かせた。
2位は、15m84で星川俊輔(新庄3山形)。3位は15m07を投げた庄子高栄(富士見勝瀬3埼玉)が入り、最終6投目に、自己記録を40cm更新する中2歴代10位タイの14m74をマークした原裕斗(八王子二2東京)が4位と健闘した。
文/花木 雫
愛媛全中初日の優勝者
【男子】 棒高跳 宮﨑志世(片柳3埼玉)4m60 砲丸投 大垣尊良(厚真3北海道)16m53
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.05.06
米国が4種目を制覇! 男子4×400mはボツワナが2分59秒11で初優勝/世界リレー
2024.05.06
20km競歩・山西利和がWA競歩ツアーで1時間19分37秒で3位 パリ五輪逃しても力示す
2024.05.06
【大会結果】2024世界リレー(2024年5月4日~5日)
-
2024.04.29
-
2024.04.29
2024.04.12
40年以上の人気シューズ”ペガサス”シリーズの最新作!「ナイキ ペガサス 41」が登場!
-
2024.04.26
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.05.06
米国が4種目を制覇! 男子4×400mはボツワナが2分59秒11で初優勝/世界リレー
5月4日、5日の両日、バハマ・ナッソーで世界リレーが開催され、米国が5種目中4種目で優勝を飾る圧倒的な強さを見せた。 男子4×100mではアンカーに世界選手権100m王者のN.ライルズを起用。1走から3走も全員が100m […]
2024.05.06
20km競歩・山西利和がWA競歩ツアーで1時間19分37秒で3位 パリ五輪逃しても力示す
世界陸連(WA)競歩ツアー・ゴールドのコルゼニフスキ・ワルシャワ競歩カップが5月5日にポーランドで開催され、男子20km競歩に、19年ドーハ、22年オレゴンと世界選手権連覇している山西利和(愛知製鋼)が出場。1時間19分 […]
2024.05.06
【大会結果】2024世界リレー(2024年5月4日~5日)
【大会結果】2024世界リレー(2024年5月4日~5日/バハマ・ナッソー) 男子 4×100mR 金 米国 37秒40 (C.リンジー、K.ベナドレク、Kキング、ライルズ) 銀 カナダ 37秒89 銅 フラン […]
2024.05.06
日本4×100mRメダルに0.01秒の4位!2走力走の栁田大輝「修正してパリへ」サニブラウン抜きでも 伝統の底力示す/世界リレー
◇2024世界リレー(5月4日、5日/バハマ・ナッソー) パリ五輪の出場権を懸けた世界リレーの2日目が5月5日(日本時間6日)に行われ、男子4×100mは38秒45で4位に入った。優勝は米国で37秒40、2位はカナダで3 […]
Latest Issue 最新号
2024年5月号 (4月12日発売)
パリ五輪イヤー開幕!