◇ブダペスト世界陸上(8月19日~27日/ハンガリー・ブダペスト)1日目
ブダペスト世界陸上1日目のアフタヌーンセッションが行われ、男子100m予選4組に出場した坂井隆一郎(大阪ガス)は10秒22(-0.4)で5着どまり。各組3着とタイム順上位3名に与えられる準決勝には進めなかった、
「予想していたレースができなかった」。日本王者にとって、2度目の世界の舞台はほろ苦いものとなった。
2日前の記者会見で「今年はハマっていない」と語っていた最大の武器・スタートで飛び出した。「スタートから中盤までは良かった」という言葉通りにトップを走る。
しかし、そこから伸び悩んだ。「不安と海外選手の圧があって、早くゴールしたくなって最後にフォームが崩れました」。海外勢の追い上げに屈し、5着でフィニッシュ。3組終了時点でタイム上位3番目が10秒17。この時点で、2大会連続セミファイナルに届かず、予選敗退が決まった。
6月上旬の日本選手権では、直前に左アキレス腱を痛めた影響がありながらも10秒11(-0.2)で初優勝。その後、アキレス腱の回復に努めながら臨んだ7月のアジア選手権では6位だったが、ブダペストに向けては「やるべきことはやってきました」と語っていた。
前回、初の世界大会ながら準決勝進出と健闘。今季は2次加速に磨きをかけ、後半の走りにも冬季練習での身体作りの成果で安定感が増した。だが、その力を発揮し切れず。
ただ、雪辱の舞台はある。8月25日からの4×100mリレーで、切り込み隊長としての役目を果たせるか。
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