HOME 国内、日本代表

2023.07.12

女子4×100mRで日本が銀!43秒95で3大会ぶりメダル獲得/アジア選手権
女子4×100mRで日本が銀!43秒95で3大会ぶりメダル獲得/アジア選手権

23年アジア選手権女子4×100mRで銀メダルを獲得し、笑顔を見せたメンバー。左から走順に藏重みう、君嶋愛梨沙、鶴田玲美、御家瀬緑

◇第25回アジア選手権(7月12日~16日/タイ・バンコク)1日目

アジア選手権の1日目が行われ、女子4×100mリレーは43秒95で銀メダルを手にした。同種目のメダル獲得は、同じ銀メダルだった2015年(中国・武漢)以来3大会ぶり。

午前中に行われた予選は1走から藏重みゆ(甲南大)、青野朱李(NDソフト)、鶴田玲美(南九州ファミリーマート)、御家瀬緑(住友電工)のオーダー。44秒51で組1着通過を果たした。

迎えた決勝は、2走が6月の日本選手権100m、200m2冠の君嶋愛梨沙(土木管理総合)に交代。中国をはじめとしたアジアの強豪への挑戦、そしてブダペスト世界選手権出場を懸けて臨んだ。

日本選手権100m3位に食い込んだ学生ルーキー・藏重が好ダッシュを見せると、君嶋も力強い走りで中国に食らいつく。鶴田も鮮やかなコーナーワークを見せた。アンカーの御家瀬には2番手でバトンが渡る。

御家瀬は必死に中国の背中を追いながら、後続の追い上げは許さない。バトンをもらった位置をしっかりとキープし、2位でフィニッシュラインを駆け抜けた。

21年の東京五輪では当時日本歴代2位の43秒44、昨年のオレゴン世界選手権は11年ぶり日本新の43秒33と、いずれも予選敗退ながら確かな足跡を刻んできた日本女子4継。オレゴンで2走を務めた君嶋、五輪で3走を務めた鶴田を軸とした、チーム一丸での挑戦だった。

「持ち味の加速は出せたと思います」と藏重が言えば、「オレゴンを経験して、アップやバトパス流しなどいろいろと還元できたと思う」と君嶋はうなずく。

鶴田も「去年は代表入りできず思うところもあったけど、今年は日本選手権で結果を残して代表入りできて良かった」と振り返り、御家瀬は「悔しいですが良い経験になった」と語る。

ただ、世界陸上にはタイムが足りていない。オレゴン世界陸上入賞国を除く世界リストで上位8位までに与えられるブダペストの出場権は、大会前の時点で中国の43秒35がボーダーライン。2大会連続の世界陸上は厳しい状況となった。

御家瀬が「中国の背中がなかなか詰まらなかった。逆転できる走力をつけたい」と課題を口にしたように、個々のレベルアップが欠かせない。アジアの銀を、世界への再挑戦の糧にできるか。

◇第25回アジア選手権(7月12日~16日/タイ・バンコク)1日目 アジア選手権の1日目が行われ、女子4×100mリレーは43秒95で銀メダルを手にした。同種目のメダル獲得は、同じ銀メダルだった2015年(中国・武漢)以来3大会ぶり。 午前中に行われた予選は1走から藏重みゆ(甲南大)、青野朱李(NDソフト)、鶴田玲美(南九州ファミリーマート)、御家瀬緑(住友電工)のオーダー。44秒51で組1着通過を果たした。 迎えた決勝は、2走が6月の日本選手権100m、200m2冠の君嶋愛梨沙(土木管理総合)に交代。中国をはじめとしたアジアの強豪への挑戦、そしてブダペスト世界選手権出場を懸けて臨んだ。 日本選手権100m3位に食い込んだ学生ルーキー・藏重が好ダッシュを見せると、君嶋も力強い走りで中国に食らいつく。鶴田も鮮やかなコーナーワークを見せた。アンカーの御家瀬には2番手でバトンが渡る。 御家瀬は必死に中国の背中を追いながら、後続の追い上げは許さない。バトンをもらった位置をしっかりとキープし、2位でフィニッシュラインを駆け抜けた。 21年の東京五輪では当時日本歴代2位の43秒44、昨年のオレゴン世界選手権は11年ぶり日本新の43秒33と、いずれも予選敗退ながら確かな足跡を刻んできた日本女子4継。オレゴンで2走を務めた君嶋、五輪で3走を務めた鶴田を軸とした、チーム一丸での挑戦だった。 「持ち味の加速は出せたと思います」と藏重が言えば、「オレゴンを経験して、アップやバトパス流しなどいろいろと還元できたと思う」と君嶋はうなずく。 鶴田も「去年は代表入りできず思うところもあったけど、今年は日本選手権で結果を残して代表入りできて良かった」と振り返り、御家瀬は「悔しいですが良い経験になった」と語る。 ただ、世界陸上にはタイムが足りていない。オレゴン世界陸上入賞国を除く世界リストで上位8位までに与えられるブダペストの出場権は、大会前の時点で中国の43秒35がボーダーライン。2大会連続の世界陸上は厳しい状況となった。 御家瀬が「中国の背中がなかなか詰まらなかった。逆転できる走力をつけたい」と課題を口にしたように、個々のレベルアップが欠かせない。アジアの銀を、世界への再挑戦の糧にできるか。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.10.09

全27チームのエントリー発表 駒大、青学大、國學院大は順当 中大は吉居駿恭と溜池一太を登録/全日本大学駅伝

第56回全日本大学駅伝のチームエントリーが10月9日正午に締め切られ、大会事務局が全27チームのエントリー選手を発表した。 今季の「3強」と目される3校が優勝争いの軸で、5連覇が懸かる駒大、学生駅伝3冠を狙う青学大、初優 […]

NEWS 國學院大は初Vへ平林清澄と山本歩夢が順当にエントリー!! 青木瑠郁、高山豪起ら3年生6人登録/全日本大学駅伝

2024.10.09

國學院大は初Vへ平林清澄と山本歩夢が順当にエントリー!! 青木瑠郁、高山豪起ら3年生6人登録/全日本大学駅伝

第56回全日本大学駅伝のチームエントリーが10月9日正午に締め切られ、大会事務局が各校のエントリー選手を発表した。國學院大はともに4年生で、エースの平林清澄、前回2区を担った山本歩夢が順当にエントリーされた。 4年生は平 […]

NEWS 青学大は太田蒼生、黒田朝日、鶴川正也の強力布陣! 主将・田中悠登、1年生4人もエントリー/全日本大学駅伝

2024.10.09

青学大は太田蒼生、黒田朝日、鶴川正也の強力布陣! 主将・田中悠登、1年生4人もエントリー/全日本大学駅伝

第56回全日本大学駅伝のチームエントリーが10月9日正午に締め切られ、大会事務局が各校のエントリー選手を発表した。青学大はエースの太田蒼生(4年)や日本選手権5000m4位の鶴川正也(同)、10000m27分台の黒田朝日 […]

NEWS V5狙う駒大は篠原倖太朗、佐藤圭汰がエントリー! 伊藤蒼唯、山川拓馬、桑田駿介も順当に登録/全日本大学駅伝

2024.10.09

V5狙う駒大は篠原倖太朗、佐藤圭汰がエントリー! 伊藤蒼唯、山川拓馬、桑田駿介も順当に登録/全日本大学駅伝

第56回全日本大学駅伝のチームエントリーが10月9日正午に締め切られ、大会事務局が各校のエントリー選手を発表した。5連覇が懸かる駒大は主将の篠原倖太朗(4年)と佐藤圭汰(3年)の2人が順当に登録された。 長くレースから離 […]

NEWS 【男子走高跳】畝地雄大(鹿児島南2)2m15=高2歴代8位タイ

2024.10.08

【男子走高跳】畝地雄大(鹿児島南2)2m15=高2歴代8位タイ

10月4日~6日に行われた九州高校新人(大分・レゾナックドーム大分)の最終日、男子走高跳で畝地雄大(鹿児島南2)が高2歴代8位タイ、大会新、鹿児島県高校新の2m15をクリアして優勝した。 畝地のこれまでの自己ベストは9月 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年10月号 (9月13日発売)

2024年10月号 (9月13日発売)

●Paris 2024 Review
●別冊付録/学生駅伝ガイド 2024 秋
●福井全中Review
●東京世界選手権まであと1年
●落合晃の挑戦

page top