◇秩父宮賜杯第63回実業団・学生対抗(7月1日/神奈川県平塚市・レモンガススタジアム平塚)
日本グランプリシリーズの実業団・学生対抗(2023オールスターナイト陸上)が行われ、男子100mは栁田大輝(東洋大)が10秒10(+0.3)で制した。
フィニッシュ後、少し首をかしげた栁田。「10秒0台を出したかったです。追い風参考で9秒もと思いましたが、見事に風が止みました」と苦笑い。それでも今季2度目の自己新に「悪くないと思います。合格点です」と振り返った。
スタートから一気に抜け出すと、課題としていた後半で「少し脚が流れたかもしれませんが」と言いつつも「何も考えずに走れたのが良かったです」と言う。圧巻の加速で2位に0.14秒の差をつけた。
日本選手権で2位に敗れ涙を流した栁田。「自分としては気持ちは切り替えられた」と言う。そこからは「出力を戻すために重い物を引いたり、ウエイトトレーニングをして」連戦で使っていたパワーをもう一度蓄えた。加えて「後半、暴れる(崩れる)のを抑えられるかも」と、上半身、特に肩周りを強化。「ジャンプ系ができるようになってきたのも効果かな」と、身体や力をうまく使えるようになりそうな感覚を得ている。
この後は7月12日から始まるアジア選手権で100mに出場。シニアでは個人初の国際大会となる。現段階でワールドランキングでブダペスト世界選手権の出場も見えている。
「アジア選手権が大事になると思います。しっかり優勝して世界選手権を決められれば。そこで10秒0や9秒台など記録も出せれば」
7月25日で20歳を迎える男子短距離界のホープが、アジアをステップに世界へと羽ばたこうとしている。
【動画】栁田が圧勝!10秒10で制した男子100mをチェック!
男子100m学生歴代10傑
9.98 1.8 桐生 祥秀(東洋大4) 2017. 9. 9 10.05 1.9 末續 慎吾(東海大4) 2002. 5. 6 10.07 1.9 江里口匡史(早大3) 2009. 6.28 10.07 1.3 山縣 亮太(慶大2) 2012. 8. 4 10.07 1.8 多田 修平(関学大3) 2017. 9. 9 10.10 2.0 和田 遼(東洋大4) 2022. 7.16 10.10 0.3 栁田 大輝(東洋大2) 2023. 7. 1 10.11 0.3 川畑 伸吾(法大4) 2000. 9. 2 10.11 2.0 原田 暁(福岡大4) 2022. 7.31 10.12 1.0 坂井隆一郎(関大4) 2019. 6. 8 10.12 1.4 本郷 汰樹(名大M2) 2022.11. 3
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