HOME 駅伝

2023.01.16

松田瑞生「最後かも」大阪背負いVに笑顔 23年ブダペスト世界陸上とMGC両方挑戦!3月のマラソン「記録狙いたい」/都道府県女子駅伝
松田瑞生「最後かも」大阪背負いVに笑顔 23年ブダペスト世界陸上とMGC両方挑戦!3月のマラソン「記録狙いたい」/都道府県女子駅伝

優勝した大阪のフィニッシュテープを切る松田瑞生(2023年都道府県女子駅伝)

◇第41回全国都道府県女子駅伝(1月15日/京都・たけびしスタジアム京都発着:9区間42.195km)

8年前に大阪・優勝のフィニッシュテープを切ったのも、松田瑞生(ダイハツ)だった。「あの時も3位でタスキを受けました。もう8年も経ったんですね!」。そうおどけてみせた松田。当時は「10000mも走ったことがなかった」。“ホープ”だった当時から立場は変わっても、大阪のムードメーカーなのは変わらない。「アンカーに松田がいる」。その存在感で、1区から8区まで安心してタスキをつなげた。

「腕時計をせず自分のリズムで走りました」。これも、都大路を駆け抜けた薫英女学院高時代と変わらない。神奈川の佐藤成葉とともに前を追う。東京、福岡に追いつき、2.6kmでトップに立つ。中間点を過ぎて、一気に独走態勢に入った。「後ろは見ない」のが自分のスタイル。右拳を突き上げてテープを切ると、大阪の後輩たちの元へ駆け寄った。

高校の恩師・安田功監督から「監督をしているうちに一緒に勝とう」と誘われ、久しぶりに大阪のユニフォームをまとった松田。「今後の世界大会のスケジュールを考えるとこれが最後かもしれない」。27歳になった松田には、これから先の道のりがしっかり見えている。

思い焦がれてきた東京五輪代表を逃し途方に暮れたが、どん底から蘇った。昨年はオレゴン世界選手権に出場。たった1人で世界に挑戦し、入賞まであと一歩の9位で涙を流した。「また世界に挑戦したい」。その思いは強さを増す。

すでにパリ五輪選考会となる今年10月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を持つ。「3月に記録を狙いたい」と、東京マラソン(3月5日)か名古屋ウィメンズマラソン(3月12日)で日本記録(2時間19分12秒/野口みずき、05年)を狙う構え。そして、今年は8月のブダペスト世界選手権代表も「狙う」と明言。8月の世界選手権と10月のMGCでのパリ五輪切符ゲットの両方をもくろむ。

広告の下にコンテンツが続きます

「タイムも良かったのでマラソンに向けていい流れにつながると思います」。世界への渇望を癒やすために、松田は前だけを見て走り続ける。

◇第41回全国都道府県女子駅伝(1月15日/京都・たけびしスタジアム京都発着:9区間42.195km) 8年前に大阪・優勝のフィニッシュテープを切ったのも、松田瑞生(ダイハツ)だった。「あの時も3位でタスキを受けました。もう8年も経ったんですね!」。そうおどけてみせた松田。当時は「10000mも走ったことがなかった」。“ホープ”だった当時から立場は変わっても、大阪のムードメーカーなのは変わらない。「アンカーに松田がいる」。その存在感で、1区から8区まで安心してタスキをつなげた。 「腕時計をせず自分のリズムで走りました」。これも、都大路を駆け抜けた薫英女学院高時代と変わらない。神奈川の佐藤成葉とともに前を追う。東京、福岡に追いつき、2.6kmでトップに立つ。中間点を過ぎて、一気に独走態勢に入った。「後ろは見ない」のが自分のスタイル。右拳を突き上げてテープを切ると、大阪の後輩たちの元へ駆け寄った。 高校の恩師・安田功監督から「監督をしているうちに一緒に勝とう」と誘われ、久しぶりに大阪のユニフォームをまとった松田。「今後の世界大会のスケジュールを考えるとこれが最後かもしれない」。27歳になった松田には、これから先の道のりがしっかり見えている。 思い焦がれてきた東京五輪代表を逃し途方に暮れたが、どん底から蘇った。昨年はオレゴン世界選手権に出場。たった1人で世界に挑戦し、入賞まであと一歩の9位で涙を流した。「また世界に挑戦したい」。その思いは強さを増す。 すでにパリ五輪選考会となる今年10月のマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)の出場権を持つ。「3月に記録を狙いたい」と、東京マラソン(3月5日)か名古屋ウィメンズマラソン(3月12日)で日本記録(2時間19分12秒/野口みずき、05年)を狙う構え。そして、今年は8月のブダペスト世界選手権代表も「狙う」と明言。8月の世界選手権と10月のMGCでのパリ五輪切符ゲットの両方をもくろむ。 「タイムも良かったのでマラソンに向けていい流れにつながると思います」。世界への渇望を癒やすために、松田は前だけを見て走り続ける。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.08.13

早大競走部112代主将は関口裕太!「覇者で在れ」スローガンに「全力で牽引してまいります」

早大競走部の第112代主将に男子短距離の関口裕太が就任したことが、同部公式サイト内で明らかになった。 関口は新潟・東京学館新潟高出身の3年生。高3では100mでインターハイ、国体少年Aの2冠に輝いている。 大学入学後も着 […]

NEWS 東京スカイツリーが東京世界陸上カラーに 織田裕二さん「ひとつ残らず目に焼き付けたい」

2025.08.13

東京スカイツリーが東京世界陸上カラーに 織田裕二さん「ひとつ残らず目に焼き付けたい」

東京世界選手権の開幕まであと1ヵ月となった8月13日、東京都墨田区の東京スカイツリーでライティングセレモニーが行われた。 セレモニーには大会スペシャルアンバサダーの織田裕二さんをはじめ、小池百合子東京都知事、尾縣貢・東京 […]

NEWS DLローザンヌにやり投女王・北口榛花が登録!右肘ケガから約2ヵ月ぶり復帰戦へ 男子100mはライルズvsトンプソンのパリ金銀対決

2025.08.13

DLローザンヌにやり投女王・北口榛花が登録!右肘ケガから約2ヵ月ぶり復帰戦へ 男子100mはライルズvsトンプソンのパリ金銀対決

ダイヤモンドリーグ(DL)第13戦のローザンヌ大会(スイス/8月20日)のエントリーリストが発表され、女子やり投に北口榛花(JAL)が登録された。 6月25日にチェコ・オストラヴァで行われたゴールデンスパイクで63m88 […]

NEWS 【プレゼント】アシックス東京世界陸上日本代表応援Tシャツ3名様

2025.08.13

【プレゼント】アシックス東京世界陸上日本代表応援Tシャツ3名様

アシックスより「東京世界陸上日本代表応援Tシャツ」をプレゼント! こちらの応募フォームからもご応募いただけます。 Lサイズ 3名様にプレゼントします! 締め切りは8月29日(金)まで。当選者は商品の発送を持って返させてい […]

NEWS 織田裕二さん 東京世界陸上「貴重な機会、自分の目で見て」34年前の前回「カーンチとかやっていた」

2025.08.13

織田裕二さん 東京世界陸上「貴重な機会、自分の目で見て」34年前の前回「カーンチとかやっていた」

東京世界選手権の開幕1ヵ月前となった8月13日、大会のスペシャルアンバサダーを務める俳優の織田裕二さんの合同取材会が開かれた。 織田さんは大会1ヵ月前に迫り「何百日前から『東京である』とやってきて、まだ早くないと感じてい […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年9月号 (8月12日発売)

2025年9月号 (8月12日発売)

衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99

page top