2026.06.07
◇第110回日本選手権・混成競技(6月6、7日/岐阜・ヒマラヤスタジアム岐阜:長良川)
名古屋アジア大会代表選考を兼ねた混成競技の日本選手権が行われ、前日本記録保持者の右代啓祐(国士舘クラブ)は6245点の12位だった。2日間を終え「最後までやり抜くことが大事だと思って、十種競技を始めた時と同じ気持ちで臨んで、戦い抜いた結果がこの結果。1個、1個、噛みしめて、味わってやり抜きました」と話し、来年の日本選手権の参加標準記録(未発表)に届かないことがほぼ確実で「このチャレンジは終わり。戦いが一つ終了しました」と笑顔を見せ、十種競技選手として一線を退くことを表明した。
北海道出身で、1986年7月24日生まれの今年40歳。196cmの恵まれた体格を生かし、日本デカスロンの歴史を切り開いてきた。2011年に日本初の8000点超えを果たすと、14年には2度の日本新を樹立して8308点まで高めた。これは、今年丸山優真(住友電工)に抜かれるまで12年間保持していた。
五輪は12年ロンドン、16年リオと2大会、世界選手権は5度の出場がある。日本選手権は国士大2年時の2006年に初出場すると、通算8度の優勝を誇る。06年から昨年まで、21年にわたって7000点を超え続けた。
「今回、日本選手権の参加標準記録を切れなかったら、十種競技に出るのはやめようと思っていました」。1日目を終えて厳しことがわかり、大学時代からの恩師・岡田雅次監督へ「けじめにします」と報告。「そうか、最高に楽しんでこいよ」と言葉をもらった。
23年の日本選手権では1500m終了後に岡田監督のもとへ駆け寄ると「40歳までいけるよ」と発破をかけられ「そのときは何を言っているのと思ったけど、今年40歳。約束も果たせた」と語る。
17年度からはスズキを退社して母校に戻り、後輩の指導にもあたる。「練習時間がとれなかったのはいいわけでしかない」。今回、教え子たちがOB・OGも含めて複数入賞したことに胸を張った。
丸山の日本記録更新について「僕の日本記録を超える能力というのは高校時代から持っているのはわかっていたし、ケガを乗り越えて到達したのは本当にうれしいし、リスペクトとしています。それも海外で出したことに価値がある。僕にはないものを持っている」と称えた。
長い十種競技生活。「もうおなかいっぱいです。ステーキを400g食べたような。十分に楽しみました」と笑い、「20年間ずっと応援してくれた方々に支えられて、健康な身体でやれた」と感謝した。
「引退というのは僕は違うかな」と語る右代。「今後は世界に羽ばたくような選手を育てられるように、僕も腕を磨いていきます」とレジェンドとしての顔から、指導者としての表情に変わって目を細めた。
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