2026.04.30
◇第60回織田記念(4月29日/広島広域公園)
日本グランプリシリーズの織田記念が行われ、女子100mハードルは田中佑美(富士通)が13秒03(-0.9)で優勝を果たした。
決勝では1回目の号砲で中島ひとみ(長谷川体育施設)に不正スタートの疑いがあり、レースが止まる。失格が提示された中島は抗議。ルール上、抗議中として出場が認められたが、レースまで時間を要した。しかし田中は「集中を切らさないようにしました」。
そして、再スタートしたレースは落ち着いていた。自分のペースを崩さず、日本記録(12秒69)保持者の福部真子(日本建設工業)らを抑えてフィニッシュ。18度と気温が低いうえに向かい風というコンディションに加え、田中自身も予選から身体の重さを感じていたこともあり、自己ベスト(12秒80)だけでなく、12秒台に届かなかった。
「今後記録を出していくためには全体的なスピードが足りない」と田中。そのためにも「ハードル3~5台目、さらに5~7台目でもスピードを上げられるようにしたい」と考えている。この日はタイムにつながらなかったが、「ポジティブば姿勢でこの課題に取り組んでいく」と前を向く。
その課題に対する一環として、冬季は広背筋など上半身を鍛えてきたという。「大きくなったと思いませんか?」と記者たちに問うなど、トレーニングの成果を感じている様子。順調にシーズンを迎えたことを伺わせた。
昨年の日本選手権では準決勝で自己ベストを出すと、決勝は初優勝を果たして、東京世界選手権に出場した。23年ブダペスト世界選手権、24年パリ五輪に続く3年連続で世界大会の舞台に立っている。
だが、満足はしていない。冬季練習を経てまだまだ記録が短縮できることを感じ取っている。「アジア大会がありますが、記録を出せるところで出したいです。なるべく早く」と熱望する。シーズン序盤でのこの好結果を、さらなる自身の成長につなげるきっかけとしていく。
文/松山林太郎
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