2025.12.18
前回優勝メンバーから6人が卒業
前回、10時間41分19秒の大会新記録で連覇を飾ったメンバーから6人が卒業。それも4区で歴代2位の好タイムをマークした太田蒼生(現・GMOインターネットグループ)に5、6区連続区間新で、「山」を完全制覇した若林宏樹、野村昭夢(現・住友電工)の3人のタイムを合わせると、区間2位に1分56秒、総合2位の駒大には3分35秒もの差をつけており、その功績は計り知れないものだった。
2度目の3連覇へ向けて、今季のチームテーマは、「王者の挑戦~俺が青学を勝たせる~」に決まった。強力な世代が抜けたからこそ、自分がチームを勝たせるという意識を選手一人ひとりが持ち、その力を結集させることを求めてきた。
エース黒田、2区で3度目の快走へ
もちろん、その筆頭となるのは、主将で絶対的エースの黒田朝日(4年)だ。2年時から三大駅伝で主要区間を任されてきた「駅伝男」は、今季も出雲駅伝6区で区間賞を獲得。全日本では、7区で区間記録を7秒更新する49分31秒をマーク。その走りは凄みを増す一方だ。
箱根駅伝では2年時に1時間6分07秒で区間賞を獲得。翌年には1時間5分44秒で、従来の区間記録を更新した。「区間にこだわりはなく、チームが勝つために最大限のパフォーマンスを出すことが大事」と考えるも、最後の箱根も2区出走が有力。
「タイムは気象条件などの運もありますが、少なくとも前回の自分は超えられる」と気負いはない。原晋監督も、「今回もやってくれるでしょう」と揺るがない信頼を寄せている。
前回優勝メンバーから6人が卒業
前回、10時間41分19秒の大会新記録で連覇を飾ったメンバーから6人が卒業。それも4区で歴代2位の好タイムをマークした太田蒼生(現・GMOインターネットグループ)に5、6区連続区間新で、「山」を完全制覇した若林宏樹、野村昭夢(現・住友電工)の3人のタイムを合わせると、区間2位に1分56秒、総合2位の駒大には3分35秒もの差をつけており、その功績は計り知れないものだった。 2度目の3連覇へ向けて、今季のチームテーマは、「王者の挑戦~俺が青学を勝たせる~」に決まった。強力な世代が抜けたからこそ、自分がチームを勝たせるという意識を選手一人ひとりが持ち、その力を結集させることを求めてきた。エース黒田、2区で3度目の快走へ
もちろん、その筆頭となるのは、主将で絶対的エースの黒田朝日(4年)だ。2年時から三大駅伝で主要区間を任されてきた「駅伝男」は、今季も出雲駅伝6区で区間賞を獲得。全日本では、7区で区間記録を7秒更新する49分31秒をマーク。その走りは凄みを増す一方だ。 [caption id="attachment_193602" align="alignnone" width="800"]
主将で絶対エースの黒田朝日。今季も圧巻の走りを披露してきた[/caption]
箱根駅伝では2年時に1時間6分07秒で区間賞を獲得。翌年には1時間5分44秒で、従来の区間記録を更新した。「区間にこだわりはなく、チームが勝つために最大限のパフォーマンスを出すことが大事」と考えるも、最後の箱根も2区出走が有力。
「タイムは気象条件などの運もありますが、少なくとも前回の自分は超えられる」と気負いはない。原晋監督も、「今回もやってくれるでしょう」と揺るがない信頼を寄せている。
黒田頼みからの脱却
とはいえ、エース1人で勝てるほど、今の学生駅伝は甘くない。出雲、全日本ではともに序盤の出遅れが響き、優勝争いに加われなかった。その経験が、選手個々の危機感を一層強めた。 箱根駅伝では黒田とともに2年時から出走し、2年連続8区区間賞の塩出翔太(4年)は、「朝日に頼るレースでは戦えない。自分がどこを走っても優勝を決めるような走りをしたい」と語れば、全日本6区区間賞の飯田翔大も、「今年は自分が朝日さんに次ぐ存在にならないといけないと思ってやってきた」と次期エースへ名乗りを挙げるなど、チームテーマを体現しようとする覚悟が、随所ににじむ。 [caption id="attachment_193603" align="alignnone" width="800"]
2年時から黒田とともにチームを牽引してきた塩出翔太[/caption]
全日本以降は世田谷ハーフ、宮古サーモンハーフ、MARCH対抗戦と従来通りの流れのなかで、例年以上に好記録が続出。原監督も、「11年で8度勝っている時と同じ取り組みで、過去のチームと同等、それ以上の力があることを証明できたと思います」と手ごたえを見せている。
「俺が勝たせる」の主役候補が勢揃い
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MARCH対抗戦10000mでは黒田、折田壮太(右)を筆頭に5人が27分台をマーク[/caption]
12月10日のエントリー発表では、黒田を筆頭に、11月22日のMARCH対抗戦10000mで27分台をマークした折田壮太(2年)、宇田川瞬矢(4年)、飯田、佐藤愛斗(2年)らに加え、前回10区区間賞の小河原陽琉(2年)、前々回1区を走った荒巻朋熙(4年)らが順当にエントリー。
さらに1年生からは、6月の男鹿駅伝で好走した松田祐真と石川浩輝、MARCH対抗戦で1年生最速タイムを出した上野山拳士朗の3人がエントリー。出雲、全日本では出番がなかったが、激しいチーム内競争を勝ち抜いてきた。
これまでにも、2015年大会の田村和希(現・住友電工/4区区間新)、2016年の小野田勇次(現・中央発條/6区2位)、2022年の太田蒼生(現・GMOインターネットグループ/3区2位)、若林宏樹(5区3位)、前回の小河原のように、三大駅伝初出走となる箱根路での快走を見せても不思議ではない。
3連覇への布陣は整った。あとは、「全員が100%のパフォーマンスを出して走ること」と黒田。全員が「俺が青学を勝たせる」走りを体現した時、大手町にはフレッシュグリーンの歓喜が訪れる。
文/田中 葵 RECOMMENDED おすすめの記事
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