2025.10.02

◇滋賀国民スポーツ大会(10月3日~7日/滋賀・平和堂HATOスタジアム)
第79回国民スポーツ大会の陸上競技が10月3日に開幕する。中学生からシニアまで、故郷の誇りを背負って激突する。成年の部には東京世界選手権(世界選手権)に出場した日本代表選手も含め、数多くのトップ選手が出場する。
注目は男子走高跳。世界大会で3年連続入賞の赤松諒一(岐阜・SEIBU PRINCE)、日本選手権覇者の真野友博(広島・クラフティア)、今季日本歴代2位タイの2m33をマークした瀬古優斗(滋賀・FAAS)がそろって名を連ねる。それぞれ世界選手権での疲れもあり、状態を見ながらの参戦となりそうだがハイレベルの争いとなりそうだ。
男子300mは世界選手権400mで6位入賞を果たした中島佑気ジョセフ(東京・富士通)と鵜澤飛羽(宮城・JAL)がエントリーして注目を集めていたが、いずれも出場を見送る見込み。一方で、混合リレーで8位入賞に貢献した今泉堅貴(福岡・内田洋行AC)や400m前日本記録保持者の佐藤拳太郎(埼玉・富士通)らが争う。
豪華メンバーが集った男子110mハードルには、世界選手権セミファイナリストの野本周成(愛媛・愛媛競技力本部)、阿部竜希(千葉・順大)が登録。代表入りを逃がした阿部は、8月に13秒12をマークし、海外レースでも優勝するなど上り調子だ。横地大雅(東京・Digverse)、高山峻野(広島・ゼンリン)ら代表経験者も出場する。
80mオーバーの記録を持つ選手がそろった男子やり投。日本選手権で日本歴代2位となる87m16を打ち立てた﨑山雄太(愛媛・愛媛競技力本部)に、小椋健司(栃木・エイジェック)、鈴木凜(山梨・九州共立大)、長沼元(岩手・スズキ)らがどこまで食い下がれるか。
男子100mは世界選手権4×100mRで1走を担った小池祐貴(北海道・住友電工)が好調。8月に10秒00をマークした世界選手権100m代表の守祐陽(千葉・大東大)、ケガから復活した山縣亮太(広島・セイコー)、世界選手権200mに出場の水久保漱至(宮崎・宮崎県スポ協)にも注目だ。
男子400mハードルは小川大輝(愛知・東洋大)、井之上駿太(京都・富士通)、豊田兼(東京・トヨタ自動車)の世界選手権代表の3人エントリーしているものの、豊田は欠場の意向を示している。全日本実業団優勝の山内大夢(福島・東邦銀行)、復調してきた黒川和樹(山口・住友電工)らも覇権を争う。
男子走幅跳には世界選手権代表の津波響樹(沖縄・大塚製薬)、伊藤陸(三重・スズキ)が出場予定。藤原孝輝(滋賀・東洋大)、山川夏輝(佐賀・Team SSP)も力がある。
地元優勝を狙うのが男子800m日本記録保持者の落合晃(滋賀・駒大)。今年は日本選手権を連覇し、世界選手権にも出場するなど、国際舞台での経験も積んだ。地元の大声援を受け、慣れ親しんだトラックを駆け抜ける。
男子砲丸投は昨年19mの大台を突破した奥村仁志(福井・センコー)が出場し、日本記録更新にも期待が懸かる。男子円盤投には日本勢として18年ぶりに世界選手権の舞台に立った湯上剛輝(滋賀・トヨタ自動車)が地元滋賀での試合に臨む。
少年(A・B)と組む男子4×100mリレーには地元滋賀に桐生祥秀(日本生命)、長野にデーデー・ブルーノ(セイコー)、福井に宇野勝翔(オリコ)といったスプリンターが登場しそうだ。
女子100mは日本選手権スプリント2冠を達成し、世界選手権に出場した井戸アビゲイル風果(福島・東邦銀行)が登場。井戸を追うのが、御家瀬緑(大阪・住友電工)、君嶋愛梨沙(山口・土木管理総合)あたりか。御家瀬は8月に井戸の自己記録(11秒35)を上回る11秒33をマークした。世界陸上100mハードルで準決勝に進んだ中島ひとみ(兵庫・長谷川体育施設)も参戦する。
女子100mハードルには世界選手権代表の田中佑美(大阪・富士通)がエントリーも、出場はコンディション次第ととしている。今季限りでの引退を表明している寺田明日香(北海道・ジャパンクリエイト)、左手骨折を抱えながら最後まで代表争いを繰り広げた清山ちさと(宮崎・いちご)らベテラン勢も参戦。学生記録保持者の本田怜(茨城・順大)も加えてハイレベルな争いとなりそうだ。
女子300mでは昨年の国スポで大会新記録の好勝負を演じた松本奈菜子(福島・東邦銀行)、青木アリエ(静岡・日体大)が再び激突。松本は世界選手権で400mと混合4×400mリレーに出場、青木は今年400mで日本記録を超える51秒71で走破している。
女子やり投にも注目。世界選手権出場の上田百寧(福岡・ゼンリン)、武本紗栄(兵庫・オリコ)に加え、関東インカレで学生歴代5位の60m57をマークした倉田紗優加(長野・慶大)らを含めたビッグアーチ合戦となるか。
女子三段跳では2大会連続の世界選手権コンビ出場となった髙島真織子(福岡・クラフティア)、森本麻里子(大阪・オリコ)が登場。髙島は8月の実学対抗で追い風参考ながら、日本記録を9cm上回る14m25(+2.5)のビッグジャンプを見せている。
女子800mは塩見綾乃(京都・岩谷産業)が2分01秒台の自己記録を持つ。今季はアジア選手権にも出場し、5位に食い込むなど実績・記録ともに抜けている。勝くるみ(東京・筑波大)、西田有里(滋賀・立命大)、川田朱夏(大阪・ニコニコのり)らがどこまで食らいつけるか。
女子400mハードルでは山本亜美(滋賀・富士通)、瀧野未来(京都・立命大)の“立命大”対決となるか。女子10000m競歩は世界選手権2大会連続代表の柳井綾音(福岡・立命大)に注目だ。
女子走高跳は日本選手権覇者の津田シェリアイ(大阪・築地銀だこAC)、8月に大幅自己新の1m82をマークした森﨑優希(東京・日女体大)に注目。女子棒高跳では日本選手権を日本学生記録となる4m31で優勝した小林美月(東京・日体大)が最有力か。
女子ハンマー投は学生記録保持者の村上来花(青森・九州共立大)と小舘充華(滋賀・染めQ)が昨年に引き続き一騎打ちとなるか。
複数世代が登場する成年少年男女混合4×400mリレーも、世界陸上で混合4×400mリレーが8位入賞した影響もあり、さらに盛り上がるだろう。
大会の様子は国スポチャンネルでライブ配信される。
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