HOME 高校・中学

2025.06.16

砲丸投・大垣尊良ビッグショットなるか 女子短距離は山崎心愛に注目 男子中長距離は吉田星が軸/IH北海道
砲丸投・大垣尊良ビッグショットなるか 女子短距離は山崎心愛に注目 男子中長距離は吉田星が軸/IH北海道

大垣尊良(24年インターハイ)

広島インターハイ(7月25日~29日)を懸けた地区大会が6月に各地で開催される。

インターハイ北海道地区大会は6月17日から20日まで、旭川花咲スポーツ公園陸上競技場で行われる。

昨年、男子砲丸投でインターハイ4位に入り、高1史上初の17mをマーク(17m12)した大垣尊良(厚真2)の勢いが著しい。4月下旬に17m51と自己記録を更新すると、5月の支部大会で高校歴代5位、高2歴代2位の18m08をプット。現時点で今季高校ランキング1位の記録で、高2最高(18m23)まであと15cmと迫っている。49m34の記録を持つ円盤投との2冠、そしてどこまで記録を伸ばせるか。

広告の下にコンテンツが続きます

一方、女子の最注目は100m11秒54(高校歴代6位タイ)、200m24秒17の記録を持つ山崎心愛(旭川志峯3)だ。昨年は100mで6月のU20日本選手権と10月のU18陸上大会がいずれも2位。インターハイは2年連続で3位だった。今季はここまで100m11秒74(+1.5)、200m24秒48(+0.7)にとどまっているが、高校日本一を目指し状態を上げてくるはすだ。

男子トラックでは、1500mと5000mに目が離せない。昨年、5000mで高1歴代3位をマークしている吉田星(東海大札幌2)と、ボイ・ビリス(札幌山の手1)とガユ・サミュエル(札幌山の手3)の留学生勢との対決だ。吉田は4月下旬に高2歴代7位の13分46秒49をマークし、5月の札幌支部予選では留学生2人を抑えて2冠(1500m3分48秒75、5000m14分10秒78)を達成している。

ただ、1500mの予選でボイスが3分48秒72の好タイムをマーク。5000mで吉田に30秒以上の大差をつけられたサミュエルも、昨年7月に13分33秒78をマークし、直後のインターハイも制している実力者だ。今回もインターハイを見据えた前哨戦となるだろう。

短距離も、100mでは昨年10秒5台をマークしている西川飛翔、三輪紘大(ともに北海道栄3)、迎悠人(武修館3)、石田正龍(旭川志峯3)らがひしめく混戦模様。西川を除く3選手は、200mも出場予定。今季では100m10秒62、200mで21秒38秒の自己新をマークしてる三輪が一歩リードするも、優勝争いはフィニッシュラインまでもつれそうだ。

また、4×100mリレーでは、北海道栄がインターハイ連覇に向けて、どんなタイムを出してくるかも注目だ。5月の支部大会では40秒68をマークしている。

男子フィールドは大垣以外にも熱い。走幅跳は旭川支部大会で大森悠斗(旭川志峯3)が7m33(+1.6)、室蘭支部大会では後藤大輔(北海道栄3)が7m28(+1.6)と好記録が続出。2人は三段跳でも昨年のU18陸上大会で後藤が2位、大森が3位に入っている。自己ベストも昨年後藤が15m06を跳んでいたが、今年4月に大森が15m07と上回った。両種目とも数センチ差の接戦が予想される。走幅跳では、100m10秒5台の西川が5月に7m12を跳んでおり、2人に割って入れるか。

八種競技で、昨年よりすでに400点以上伸ばして5565点を出した若松寛太(北海道栄3)も注目だ。

女子短距離では山崎以外にも、100mで今季11秒台をマークしている波多野心春(北海3)、200mでは24秒台の波多野、丸山彩華(旭川志峯3)といったスプリンターたちがいる。

そのほかの女子種目では、男子と同じく中長距離が激戦予想。現時点の今季ランキングでトップ10には届かずも、それに迫る選手が多数。なかでも1500mの吉田彩心(札幌創成3)は昨年のインターハイで4分20秒17で8位入賞している実力者。全国へ弾みをつける走りができるか。

3000mでは昨年1年生で、9分11秒66をマークし、全国高校駅伝1区6位と好走した宇都宮桃奈(札幌山の手2)と、9分15秒22の記録を持つ吉田の対決にも注目。800mの木田美緒莉(旭川龍谷3)は、旭川支部大会で2分11秒40の自己新。インターハイで決勝進出を見据え、さらなる上積みができるか。

このほか、5000m競歩の安部栞夏(北見柏陽3)は、各地区大会前のランキングで4位につけ、23分台も目前。リレーでは4×400mリレーの立命館慶祥と北海は記録的にインターハイ決勝が見える位置にいる。七種競技で4697点の自己記録を持つ圓山莉奈(立命館慶祥3)にも注目だ。

全国インターハイは7月25日~29日に広島・ホットスタッフフィールド陸上競技場(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4位~6位の記録上位5名)。

文/田中 葵

広島インターハイ(7月25日~29日)を懸けた地区大会が6月に各地で開催される。 インターハイ北海道地区大会は6月17日から20日まで、旭川花咲スポーツ公園陸上競技場で行われる。 昨年、男子砲丸投でインターハイ4位に入り、高1史上初の17mをマーク(17m12)した大垣尊良(厚真2)の勢いが著しい。4月下旬に17m51と自己記録を更新すると、5月の支部大会で高校歴代5位、高2歴代2位の18m08をプット。現時点で今季高校ランキング1位の記録で、高2最高(18m23)まであと15cmと迫っている。49m34の記録を持つ円盤投との2冠、そしてどこまで記録を伸ばせるか。 一方、女子の最注目は100m11秒54(高校歴代6位タイ)、200m24秒17の記録を持つ山崎心愛(旭川志峯3)だ。昨年は100mで6月のU20日本選手権と10月のU18陸上大会がいずれも2位。インターハイは2年連続で3位だった。今季はここまで100m11秒74(+1.5)、200m24秒48(+0.7)にとどまっているが、高校日本一を目指し状態を上げてくるはすだ。 男子トラックでは、1500mと5000mに目が離せない。昨年、5000mで高1歴代3位をマークしている吉田星(東海大札幌2)と、ボイ・ビリス(札幌山の手1)とガユ・サミュエル(札幌山の手3)の留学生勢との対決だ。吉田は4月下旬に高2歴代7位の13分46秒49をマークし、5月の札幌支部予選では留学生2人を抑えて2冠(1500m3分48秒75、5000m14分10秒78)を達成している。 ただ、1500mの予選でボイスが3分48秒72の好タイムをマーク。5000mで吉田に30秒以上の大差をつけられたサミュエルも、昨年7月に13分33秒78をマークし、直後のインターハイも制している実力者だ。今回もインターハイを見据えた前哨戦となるだろう。 短距離も、100mでは昨年10秒5台をマークしている西川飛翔、三輪紘大(ともに北海道栄3)、迎悠人(武修館3)、石田正龍(旭川志峯3)らがひしめく混戦模様。西川を除く3選手は、200mも出場予定。今季では100m10秒62、200mで21秒38秒の自己新をマークしてる三輪が一歩リードするも、優勝争いはフィニッシュラインまでもつれそうだ。 また、4×100mリレーでは、北海道栄がインターハイ連覇に向けて、どんなタイムを出してくるかも注目だ。5月の支部大会では40秒68をマークしている。 男子フィールドは大垣以外にも熱い。走幅跳は旭川支部大会で大森悠斗(旭川志峯3)が7m33(+1.6)、室蘭支部大会では後藤大輔(北海道栄3)が7m28(+1.6)と好記録が続出。2人は三段跳でも昨年のU18陸上大会で後藤が2位、大森が3位に入っている。自己ベストも昨年後藤が15m06を跳んでいたが、今年4月に大森が15m07と上回った。両種目とも数センチ差の接戦が予想される。走幅跳では、100m10秒5台の西川が5月に7m12を跳んでおり、2人に割って入れるか。 八種競技で、昨年よりすでに400点以上伸ばして5565点を出した若松寛太(北海道栄3)も注目だ。 女子短距離では山崎以外にも、100mで今季11秒台をマークしている波多野心春(北海3)、200mでは24秒台の波多野、丸山彩華(旭川志峯3)といったスプリンターたちがいる。 そのほかの女子種目では、男子と同じく中長距離が激戦予想。現時点の今季ランキングでトップ10には届かずも、それに迫る選手が多数。なかでも1500mの吉田彩心(札幌創成3)は昨年のインターハイで4分20秒17で8位入賞している実力者。全国へ弾みをつける走りができるか。 3000mでは昨年1年生で、9分11秒66をマークし、全国高校駅伝1区6位と好走した宇都宮桃奈(札幌山の手2)と、9分15秒22の記録を持つ吉田の対決にも注目。800mの木田美緒莉(旭川龍谷3)は、旭川支部大会で2分11秒40の自己新。インターハイで決勝進出を見据え、さらなる上積みができるか。 このほか、5000m競歩の安部栞夏(北見柏陽3)は、各地区大会前のランキングで4位につけ、23分台も目前。リレーでは4×400mリレーの立命館慶祥と北海は記録的にインターハイ決勝が見える位置にいる。七種競技で4697点の自己記録を持つ圓山莉奈(立命館慶祥3)にも注目だ。 全国インターハイは7月25日~29日に広島・ホットスタッフフィールド陸上競技場(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4位~6位の記録上位5名)。 文/田中 葵

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.31

【高校生FOCUS】男子円盤投・東琉空(稲生高3)インターハイ&国スポ2冠 今季高校生相手に無敗のスロワー

FOCUS! 高校生INTERVIEW 東 琉空 Azuma Ruku 稲生3三重 2025年の屋外シーズンも最終盤を迎えました。今回は今季活躍した高校アスリートの中で男子円盤投の東琉空選手(稲生3三重)にフォーカスしま […]

NEWS 【学生長距離Close-upインタビュー】箱根駅伝予選会で好走の中央学大・市川大世 「一つ大きな自信になった」

2025.10.31

【学生長距離Close-upインタビュー】箱根駅伝予選会で好走の中央学大・市川大世 「一つ大きな自信になった」

学生長距離Close-upインタビュー 市川大世 Ichikawa Taisei 中央学大3年 「月陸Online」限定で大学長距離選手のインタビューをお届けする「学生長距離Close-upインタビュー」。53回目は、中 […]

NEWS 前回シードの城西大はキムタイを3区へ 立教大はエース・國安広人がアンカー/全日本大学駅伝

2025.10.31

前回シードの城西大はキムタイを3区へ 立教大はエース・國安広人がアンカー/全日本大学駅伝

◇第57回全日本大学駅伝(11月2日/愛知・熱田神宮西門前~三重・伊勢神宮内宮宇治橋前:8区間106.8km) 全日本大学駅伝の区間エントリーが発表された。 前回6位でシード権を獲得した城西大はヴィクター・キムタイ(4年 […]

NEWS 早大は工藤慎作がアンカー!2区にルーキー・鈴木琉胤 山口智規は当日変更可能な補員登録 /全日本大学駅伝

2025.10.31

早大は工藤慎作がアンカー!2区にルーキー・鈴木琉胤 山口智規は当日変更可能な補員登録 /全日本大学駅伝

◇第57回全日本大学駅伝(11月2日/愛知・熱田神宮西門前~三重・伊勢神宮内宮宇治橋前:8区間106.8km) 全日本大学駅伝の区間エントリーが発表された。10月13日の出雲駅伝で2位と健闘し、全日本では15年ぶりの優勝 […]

NEWS 創価大が初のトップ3入りへ野沢悠真、留学生ら補員登録 小池莉希 織橋巧を2、4区に配置/全日本大学駅伝

2025.10.31

創価大が初のトップ3入りへ野沢悠真、留学生ら補員登録 小池莉希 織橋巧を2、4区に配置/全日本大学駅伝

◇第57回全日本大学駅伝(愛知・熱田神宮西門前~三重・伊勢神宮内宮宇治橋前:8区間106.8km) 第57回全日本大学駅伝の区間エントリーが発表された。 前回過去最高の4位に入った創価大は、過去最高の3位に入った出雲駅伝 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top