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2025.06.13

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400m・幸長愛美と髙田琥海が大接戦 久保拓己は46秒96 1500m・久保凛は1着通過で決勝へ/IH近畿
400m・幸長愛美と髙田琥海が大接戦 久保拓己は46秒96 1500m・久保凛は1着通過で決勝へ/IH近畿

25年インターハイ近畿地区大会女子400mで優勝した幸長愛美(姫路女学院、右)。髙田琥海(和歌山北、左)が0.02秒差の2位に続いた

◇インターハイ近畿地区大会(6月12~15日/京都市・たけびしスタジアム京都)1日目

広島インターハイを懸けた近畿地区大会の初日が行われ、男女の400mで好記録が誕生するなど大会初日から白熱した激戦が展開された。

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トラック最初の決勝種目となった女子400mは幸長愛美(姫路女学院2)が54秒89で優勝し、髙田琥海(和歌山北3)が0.02秒差で2位に続いた。

レースは5レーンに入った兵庫大会200m・400m2冠の幸長が前半をリード。しかし、準決勝で県大会でマークした56秒04(大会新)の自己ベストを更新する55秒45を叩き出すなど好調だった和歌山大会スプリント4冠の髙田が8レーンからラストの直線で追いつき、2人のマッチレースとなる。

互いに視線に入っていたと言い合うなか、「絶対負けたくなかった」と最後に僅かに前に出た幸長が54秒89の自己新でV。「54秒台で優勝が目標だったので、それが達成でき
てめっちゃうれしいです。後半追い付かれて少し焦りましたが、県大会から調子がさらに上がってきており、前半から突っ込むレースがでました」と笑顔が弾けた。

敗れはしたものの2位の髙田は、「前半でリードされましたが、得意の後半で追いつこうと落ち着いて走れました。一旦前に出て行けると思いましたが相手が上でした」と振り
返る。それでも、「県の決勝で初めて56秒が出てから、また、一気にタイムが縮まったので、自分でも信じられない」と驚きの表情で話す。

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幸長、髙田ともに今回が初の54秒台。6月12日時点で今季の54秒台は、この日、1500mの予選に登場した久保凛(東大阪大敬愛3大阪)のみ。久保は400mにはエントリーしていない
ため、このふたりが全国でもV候補に挙がることになる。

いずれも、「54秒5以内でメダル獲得が目標」と口をそろえる。大会3日目にはいずれも「得意種目」という200mが控える。「県に続く2冠が目標」と幸長が言えば、「200mではリベンジしたい」と髙田。400mでの快走をステップに再び相まみえることとなる。

男子400mは、前回2年生ながら46秒64の大会新記録で頂点に立っている久保拓己(滝川二3兵庫)が、自身今季初の46秒台となる46秒96で快勝。「連覇と46秒台が目標だったのでそ
れがクリアできてよかった」と安堵の表情を浮かべた。

今季は、冬季に腰椎分離症になり、走れない時期が続いた影響などもあって、県大会では脚のケイレンなどレースで思ったような結果を残せていなかった久保。「準決勝で余裕を持ったなかで47秒52が出せたので、決勝は思い切って前半からいくことができました」。

その前半は、大阪大会を47秒15で制している濱田幸生大(関大北陽3)がハイペースで飛ばすも、冷静に追走。「後半には自信を持っているので最後の直線に入っていけると思いました」と、後続を一気に突き放し連覇のフィニッシュを果たした。

「後半の動きは良かった」と久保。インターハイまでには、「さらに前半のスピードを磨き、45秒台で全国制覇が目標」ときっぱり。続く「200m、マイルにこの勢いをつなげた
い」と力強く話した。

このほか、男子ハンマー投は、兵庫県大会で63m15を放っていた清水蓮大(社3)が61m63で優勝。社勢は3、5位にも水野光(2年)、蕭理恩(3年)が58m69、54m02で続きトリプル入賞を飾った。

女子ハンマー投では、昨年の福岡インターハイで7位に食い込んでいる長谷川有(花園3京都)が53m16の自己新で大会連覇を達成。女子走幅跳は京都チャンピオンの林ゆずな(西城陽3)が5回目に5m95(+1.7)を跳び逆転優勝を果たした。

全国インターハイは、7月25日から29日までの5日間、広島・ホットスタッフフィールド陸上競技場(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男
女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。

文/花木 雫

◇インターハイ近畿地区大会(6月12~15日/京都市・たけびしスタジアム京都)1日目 広島インターハイを懸けた近畿地区大会の初日が行われ、男女の400mで好記録が誕生するなど大会初日から白熱した激戦が展開された。 トラック最初の決勝種目となった女子400mは幸長愛美(姫路女学院2)が54秒89で優勝し、髙田琥海(和歌山北3)が0.02秒差で2位に続いた。 レースは5レーンに入った兵庫大会200m・400m2冠の幸長が前半をリード。しかし、準決勝で県大会でマークした56秒04(大会新)の自己ベストを更新する55秒45を叩き出すなど好調だった和歌山大会スプリント4冠の髙田が8レーンからラストの直線で追いつき、2人のマッチレースとなる。 互いに視線に入っていたと言い合うなか、「絶対負けたくなかった」と最後に僅かに前に出た幸長が54秒89の自己新でV。「54秒台で優勝が目標だったので、それが達成でき てめっちゃうれしいです。後半追い付かれて少し焦りましたが、県大会から調子がさらに上がってきており、前半から突っ込むレースがでました」と笑顔が弾けた。 敗れはしたものの2位の髙田は、「前半でリードされましたが、得意の後半で追いつこうと落ち着いて走れました。一旦前に出て行けると思いましたが相手が上でした」と振り 返る。それでも、「県の決勝で初めて56秒が出てから、また、一気にタイムが縮まったので、自分でも信じられない」と驚きの表情で話す。 幸長、髙田ともに今回が初の54秒台。6月12日時点で今季の54秒台は、この日、1500mの予選に登場した久保凛(東大阪大敬愛3大阪)のみ。久保は400mにはエントリーしていない ため、このふたりが全国でもV候補に挙がることになる。 いずれも、「54秒5以内でメダル獲得が目標」と口をそろえる。大会3日目にはいずれも「得意種目」という200mが控える。「県に続く2冠が目標」と幸長が言えば、「200mではリベンジしたい」と髙田。400mでの快走をステップに再び相まみえることとなる。 男子400mは、前回2年生ながら46秒64の大会新記録で頂点に立っている久保拓己(滝川二3兵庫)が、自身今季初の46秒台となる46秒96で快勝。「連覇と46秒台が目標だったのでそ れがクリアできてよかった」と安堵の表情を浮かべた。 今季は、冬季に腰椎分離症になり、走れない時期が続いた影響などもあって、県大会では脚のケイレンなどレースで思ったような結果を残せていなかった久保。「準決勝で余裕を持ったなかで47秒52が出せたので、決勝は思い切って前半からいくことができました」。 その前半は、大阪大会を47秒15で制している濱田幸生大(関大北陽3)がハイペースで飛ばすも、冷静に追走。「後半には自信を持っているので最後の直線に入っていけると思いました」と、後続を一気に突き放し連覇のフィニッシュを果たした。 「後半の動きは良かった」と久保。インターハイまでには、「さらに前半のスピードを磨き、45秒台で全国制覇が目標」ときっぱり。続く「200m、マイルにこの勢いをつなげた い」と力強く話した。 このほか、男子ハンマー投は、兵庫県大会で63m15を放っていた清水蓮大(社3)が61m63で優勝。社勢は3、5位にも水野光(2年)、蕭理恩(3年)が58m69、54m02で続きトリプル入賞を飾った。 女子ハンマー投では、昨年の福岡インターハイで7位に食い込んでいる長谷川有(花園3京都)が53m16の自己新で大会連覇を達成。女子走幅跳は京都チャンピオンの林ゆずな(西城陽3)が5回目に5m95(+1.7)を跳び逆転優勝を果たした。 全国インターハイは、7月25日から29日までの5日間、広島・ホットスタッフフィールド陸上競技場(広島広域公園陸上競技場)で開催。各地区大会上位6位までが出場する(※男 女競歩は5位、女子棒高跳、女子三段跳、女子ハンマー投は4位まで、混成は3位+各地区4~6位の記録上位5名)。 文/花木 雫

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