2025.05.24
千葉・八千代松陰高の陸上競技部顧問を長年務め、多くのランナーを指導した大塚正人氏の慰労会が5月24日、佐倉市内のホテルで行われた。
大塚氏は1964年生まれ。市川三中時代には全中に2年連続で出場し、2年1500mでは6位、3年時の共通3000mでは5位に入った。八千代松陰高では当時顧問だった新居利広氏の指導のもと、3年時の82年鹿児島インターハイでは1500mで6位の成績を残し、同年の島根国体5000mでは優勝を果たしている。
その冬に行われた全国高校駅伝。チームとして2回目の出場を果たした八千代松陰は、大塚氏が1区を務めて5位発進すると、3区では、のちに92年バルセロナ五輪10000mに出場した大崎栄氏がトップへ浮上する。アンカーまで首位争いを演じ、最終的には2位に終わったが、これまで17回を数える都大路出場の中で過去最高順位となっている。
その後、東海大では箱根駅伝に2度出場。89年に教員として母校に戻り、陸上競技部の顧問にも着任した。激戦区の千葉でさまざまなランナーを育て、チームを都大路に導く。2018年以降は7年連続出場中だ。
近年の教え子には、羽生拓矢(トヨタ紡織)や飯田貴之(富士通)、佐藤一世(SGホールディングス)、石井一希(ヤクルト)といった実業団選手のほか、学生ではアジア選手権(5月27日~31日/韓国・亀尾)男子800m代表の石井優吉(ペンシルベニア州立大)や、7月下旬のワールドユニバーシティゲームズ(ドイツ・ボーフム)代表に内定している5000mの鈴木琉胤(早大)、ハーフマラソンの工藤慎作(早大)、今年の箱根駅伝で青学大の10区を担った小河原陽琉ら高校卒業後も活躍している。
2020年4月から教頭に就き、校務の合間を縫って指導していた大塚氏は、この春で退職。慰労会は陸上競技部長距離ブロックのOB・OG総会に併せて実施された。このOB・OG会も大塚氏が中心となって2015年に立ち上げた。
第1期生から今春に卒業した第45期生まで約140人が出席。羽生、飯田、石井一希に加え、鈴木をはじめとする学生ランナー、アジア選手権で出国直前の石井優吉も顔を出した。乾杯の音頭は羽生が担当。その後は大塚氏の経歴を振り返るスライドが流され、壇上に上がった大塚氏は、新居氏や当時のチームメイト、教え子らとともに当時の思い出話などに花を咲かせた。
式の最後に「現在は指導方針が確立されていて、ひとえにOB、OGの皆様のお陰で今につながっています」と感謝を述べた大塚氏。陸上部での指導を振り返り、40代半ば頃に指導方法で悩んでいる時期があったという。そのとき、ベテラン・大友貴弘先生が顧問を務める秋田工(秋田)で1週間、合同合宿を敢行した。
「大友先生から学んだことが3つ。クラブ活動を通じた人材育成、走ることを嫌いにならないようにする、努力の継続、この3つが選手にとって新たなチャンスを作っていくことにつながることがわかりました。今後は『応援してください』というチームではなく、地域や校友から自然と応援されるチームを目指していきたい。今後OB・OGを通じて“縦と横”のつながりで力を貸してほしい」とあいさつすると、出席者から大きな拍手が湧き起こった。
大塚氏は今年度から非常勤というかたちで同校に籍を置き、現・顧問の大橋一博先生ら陸上競技部をサポートしていくという。
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