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2025.01.31

編集部コラム「30年の節目」

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第276回「30年の節目」(小川)

遠い記憶(?)の初日の出

早いもので、2025年も1月が終わろうとしています。

正月って…………ん?

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年末年始関係なしの陸上界隈ではよくあることとはいえ、時間の流れが年々早くなっているのが恐ろしいです。

今回は少し振り返っての話を。

1月17日、阪神・淡路大震災から30年を迎えました。高校2年生だった1995年の同日午前5時46分、布団の中でぐっすり寝ていた私は、『ゴーー』という地面から響く音を感じて……と思った瞬間にしたから『ドン!』と突き上げがあり、縦揺れの地震が起きました。

とにかく布団の中に丸まり、声すら出せずに必死に耐えていたことを思い出します。揺れが収まってくれ、なんて考えることすらできない揺れでした。

私が住んでいた地域は、幸いなことに震度が5強にとどまってくれたのですが、それでも体感はそんな感じ。震源地に近い方々にとってはそれどころの話ではありません。

しばらく止まっていた電気がつき、テレビに最初に出た映像が阪神高速が倒れている場面。そこで、地震の規模の大きさを知り、呆然としたことは覚えています。

当時、冬季練習中(150m×5の最後の1本)に左ハムストリングスを肉離れしたばかりでまともに歩くことができなかったため、近所の様子を見に行ったり、食料確保に走ったりするのは父や兄に任せっきりでした。それでも、家の片づけ以外にもっと何かできることがあったのでは、というのは被害の状況が徐々にわかっていって思うことでした。

あれから30年。その記憶が色褪せることはありません。あの時の経験があったから、東日本大震災の時は少しは冷静に対応できた面がありますが、一方で地震への恐怖がよみがえった面も。

その後も多くの震災、自然災害などがあり、さまざまなかたちで被害に遭われた方々が大勢いらっしゃる中で、ほとんど被害を受けていない自分が震災を語るなんておこがましいにもほどがあります。それでも、当時のことを記録として残すことは、大事なことだと思い、今回はテーマとしました。

生きていること、健康でいることのありがたさ。備えの大切さ。起きた後にどんな行動をとるべきか。端っこながら経験してきたからこそ、決して起こってほしくはない〝その時〟に、家族や周囲を守れる力になればいいなと思っています。

締めは少し明るい話題に切り替えて、明日から2月です。

今年は節分が1日前倒しで2月2日らしいですね。日曜日は別府大分毎日マラソン、丸亀ハーフ&学生ハーフ、日本選手権室内と大忙しですが、関西人らしく(?)巻き寿司(恵方巻という言葉は東京に来て知りました)を食べて1日を締めくくりたいなと思っています。

今年の恵方(縁起が良いとされる方角)は「西南西やや西」らしいですね。「やや西」っていうのが難しいですが、そっちらへんを向いて、まずは日々の健康を願いながら黙々と食べます!

小川雅生(おがわ・まさお)

月刊陸上競技編集部 部長
1977年7月12日生まれ、47歳。173cm、67kg、AB型。大阪府東大阪市で出生、兵庫県尼崎市育ち。塚口中→尼崎北高→甲南大。3つ年上の兄の影響で中学から陸上部に入り、大学まで取り組む(専門種目はハードル)。塚口中3年の時、OBで1992年バルセロナ五輪男子走幅跳代表の森長正樹さんの壮行会で生徒会長として花束を渡したが、当時の新聞には私の隣にいた書記のコメントが載っていたという実績を持つ。今季の健康診断では現状をキープ。自己新を目指して新たな取り組みをスタートさせた。

 

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第276回「30年の節目」(小川)

[caption id="attachment_160788" align="alignnone" width="800"] 遠い記憶(?)の初日の出[/caption] 早いもので、2025年も1月が終わろうとしています。 正月って…………ん? 年末年始関係なしの陸上界隈ではよくあることとはいえ、時間の流れが年々早くなっているのが恐ろしいです。 今回は少し振り返っての話を。 1月17日、阪神・淡路大震災から30年を迎えました。高校2年生だった1995年の同日午前5時46分、布団の中でぐっすり寝ていた私は、『ゴーー』という地面から響く音を感じて……と思った瞬間にしたから『ドン!』と突き上げがあり、縦揺れの地震が起きました。 とにかく布団の中に丸まり、声すら出せずに必死に耐えていたことを思い出します。揺れが収まってくれ、なんて考えることすらできない揺れでした。 私が住んでいた地域は、幸いなことに震度が5強にとどまってくれたのですが、それでも体感はそんな感じ。震源地に近い方々にとってはそれどころの話ではありません。 しばらく止まっていた電気がつき、テレビに最初に出た映像が阪神高速が倒れている場面。そこで、地震の規模の大きさを知り、呆然としたことは覚えています。 当時、冬季練習中(150m×5の最後の1本)に左ハムストリングスを肉離れしたばかりでまともに歩くことができなかったため、近所の様子を見に行ったり、食料確保に走ったりするのは父や兄に任せっきりでした。それでも、家の片づけ以外にもっと何かできることがあったのでは、というのは被害の状況が徐々にわかっていって思うことでした。 あれから30年。その記憶が色褪せることはありません。あの時の経験があったから、東日本大震災の時は少しは冷静に対応できた面がありますが、一方で地震への恐怖がよみがえった面も。 その後も多くの震災、自然災害などがあり、さまざまなかたちで被害に遭われた方々が大勢いらっしゃる中で、ほとんど被害を受けていない自分が震災を語るなんておこがましいにもほどがあります。それでも、当時のことを記録として残すことは、大事なことだと思い、今回はテーマとしました。 生きていること、健康でいることのありがたさ。備えの大切さ。起きた後にどんな行動をとるべきか。端っこながら経験してきたからこそ、決して起こってほしくはない〝その時〟に、家族や周囲を守れる力になればいいなと思っています。 締めは少し明るい話題に切り替えて、明日から2月です。 今年は節分が1日前倒しで2月2日らしいですね。日曜日は別府大分毎日マラソン、丸亀ハーフ&学生ハーフ、日本選手権室内と大忙しですが、関西人らしく(?)巻き寿司(恵方巻という言葉は東京に来て知りました)を食べて1日を締めくくりたいなと思っています。 今年の恵方(縁起が良いとされる方角)は「西南西やや西」らしいですね。「やや西」っていうのが難しいですが、そっちらへんを向いて、まずは日々の健康を願いながら黙々と食べます!
小川雅生(おがわ・まさお) 月刊陸上競技編集部 部長 1977年7月12日生まれ、47歳。173cm、67kg、AB型。大阪府東大阪市で出生、兵庫県尼崎市育ち。塚口中→尼崎北高→甲南大。3つ年上の兄の影響で中学から陸上部に入り、大学まで取り組む(専門種目はハードル)。塚口中3年の時、OBで1992年バルセロナ五輪男子走幅跳代表の森長正樹さんの壮行会で生徒会長として花束を渡したが、当時の新聞には私の隣にいた書記のコメントが載っていたという実績を持つ。今季の健康診断では現状をキープ。自己新を目指して新たな取り組みをスタートさせた。
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