2023.10.15
◇マラソングランドチャンピオンシップ(MGC/10月15日、東京・国立競技場発着)
来年夏のパリ五輪マラソン代表選考レースのMGCが行われ、通算130回目のマラソンとなる36歳の川内優輝(あいおいニッセイ)が2時間9分18秒で4位に入った。
過去に4度の世界選手権出場、2018年ボストンマラソン優勝など、百戦錬磨の経験を遺憾なく発揮した。
スタート前から「集団の中にいるだけではおもしろくない。見せ場を作っておもしろいレースをしよう」と意気込んでいた。その言葉どおりに序盤で抜け出し、終盤まで東京の街を爆走。5km14分44秒、10km29分41秒と1km3分を切るペースで突っ走り、この時点で12秒のリードを作る。
「中間点くらいで捕まると思った」というが、15kmで28秒、20kmで32秒、30kmで34秒と徐々に後続との差を拡大。さすがに5kmあたりのスプリットは15分40秒ほどまで落ち込み、35.2kmで2位集団に吸収されたものの、ここからが川内の真骨頂だった。
集団の後方につけると、なかなか上がらないペースに「ここで休めば、もうワンチャンスあるかもしれない」とさらにギアチェンジ。40km過ぎに先頭争いがばらけた時には単独3位に浮上する健闘を見せた。
最後は大迫傑(Nike)に競り負けたものの、「楽しかったです。力を出し切って3人に負けたので悔いはありません」。レース後、川内はすがすがしい笑顔を浮かべていた。
「沿道の応援がものすごくて、『川内がんばってるじゃん!』という姿を見せることができました。36歳になりましたが、年齢はただの数字。2時間5分台までは見えているので、これからもがんばっていきたいです」
来週にもゲストランナーとしてロードレース出場が決まっているというタフネスぶり。「現状打破」を座右の銘に掲げる川内の挑戦はまだまだ終わらない。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
Latest articles 最新の記事
2025.06.25
やり投・北口榛花は2位 3連勝ならずも1回目から好記録マーク/WAコンチネンタルツアー
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのゴールデンスパイクがチェコ・オストラヴァで行われ、女子やり投に北口榛花(JAL)が出場した。 大会連覇中だった北口は1回目に63m88をスロー。これは1回目の記録としては自 […]
2025.06.24
日本学連選抜の選手選考および区間配置の選考過程を発表/全日本大学駅伝
6月24日、日本学連は11月2日に行われる第57回全日本大学駅伝(愛知・名古屋~三重・伊勢)に出場する日本学連選抜チームの選手選考および区間配置の選考過程について発表した。 日本学連選抜は学生陸上競技の長距離種目における […]
2025.06.24
三段跳・森本麻里子がカナダの競技会で優勝 800mクレイ・アーロン竜波が6位/WAコンチネンタルツアー
6月22日、カナダ・オンタリオ州ロンドンで世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズのボブ・ヴィガース・クラシックが行われ、女子三段跳ではパリ五輪代表の森本麻里子(オリコ)が13m62(+1.8)で優勝を飾った。 森 […]
2025.06.24
ニューバランスの新作ランニングシューズ「FuelCell Rebel v5」が7月1日より発売!
ニューバランスジャパンは6月24日、より速く走るためのランニングシリーズFuelCell(フューエルセル)の中でも、スピードが上がるほど弾む反発性でより安定した加速を実現する万能モデル「FuelCell Rebel v5 […]
2025.06.24
生ける伝説フレイザー・プライス「最後」のジャマイカ選手権へ「みなさんのためにトラックに立つ」
女子短距離のレジェンドであるシェリー・アン・フレイザー・プライス(ジャマイカ)が、契約メーカーのナイキが主催するパーティーに出席し、ジャマイカ選手権に出場するのが最後になると明言した。事実上、今季限りでの現役引退を表明し […]
Latest Issue
最新号

2025年7月号 (6月13日発売)
詳報!アジア選手権
日本インカレ
IH都府県大会