◇第26回日本学生ハーフマラソン選手権(3月12日/東京・立川市)
8月に中国・成都で開催するFISUワールドユニバーシティゲームズの代表権、最後の3枠目をつかんだのは、法大の3年生、松永伶だった。
松永はレース後、「3位以内を目標にしていたので、狙いどおりの良いレースをすることができました」と飛び切りの笑顔を見せた。
今年の箱根駅伝1区で区間3位と好走した松永は、尊敬する先輩の無念を晴らすつもりでいた。
「鎌田さん(航生/現・ヤクルト)は、2年前にこの大会で優勝しながら、ユニバーシティゲームズの代表が(大会延期のため)白紙となってしまいました。鎌田さんはあこがれの存在でもあるので、代わりに僕がユニバに出たいと思っていました」
序盤から先頭が見える位置でレースを進めたものの、15km付近の給水でもたつき、その間にスパートした篠原倖太朗(駒大)ら数人から後れを取ってしまう。
しかし、ここからが松永の真骨頂だった。「まだ距離があったので、徐々に追いつこうと思いました」というように、残り1km地点を前が見える8番手で迎える。ここから「自分の得意なラストスパート」で猛追し、先頭から27秒遅れの3位でフィニッシュした。
千葉・前原中時代は1500mと3000mで全中に出場し、1月の全国都道府県対抗駅伝では2区区間6位と好走している逸材。しかし、高校時代は全国大会出場を果たせず、大学でも2年時までケガに苦しんだ。
3年時の昨年は昨年5月の関東インカレ5000mで6位とブレイク。一時はオリンピアンの三浦龍司(順大)らを置き去りにする驚きのロングスパートを放って注目を集めた。
今後は昨年チームの大黒柱だった内田隼太(4年)の穴を埋めるつもりでいる。
「これからは法政のエースとして、鎌田さんや内田さんを超える存在になりたいです!」
2023年度は、身長163cmの小柄ランナーが大きく羽ばたく1年になりそうだ。
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