2022.10.10
10月9日、第44回シカゴ・マラソンが米国の当地で行われ、女子のルース・チェプンゲティチ(ケニア)が世界歴代2位の2時間14分18秒で2連覇を飾った。
3年前のこの大会でブリジット・コスゲイ(ケニア)が樹立した世界記録(2時間14分04秒)の更新を狙ったチェプンゲティチはスタートともに飛び出すと、5kmを15分11秒、10kmを30分40秒とマラソンのスプリットとしては前例のないスピードで激走。中間点は1時間5分44秒と世界記録のペースを1分以上も上回るタイムで通過した。
25kmから30kmまでの5kmも15分58秒と16分を切るペースを維持したが、30km以降は徐々にスピードダウン。40kmでは2時間7分02秒とコスゲイの通過タイムよりも9秒速かったものの、ラストの2.195kmもスピードは上がらず、世界記録から14秒遅れでのフィニッシュとなった。
それでも、19年のドバイでマークした自己記録の2時間17分08秒を2分以上も更新。途中棄権に終わった7月のオレゴン世界選手権の悔しさを晴らした。
チェプンゲティチは1994年生まれの28歳。早くからロードで頭角を現し、マラソンデビューとなった17年のイスタンブールで2時間22分36秒で優勝し、19年の世界選手権では金メダルを獲得した。21年にはハーフマラソンで1時間4分02秒の世界記録(当時)を樹立。今年3月の名古屋ウイメンズマラソンでは女子単独レース世界歴代2位となる2時間17分18秒で優勝を飾っている。昨年の東京五輪、今年の世界選手権と大舞台で2度の途中棄権はあるものの、ここまでのマラソン成績は11戦して7勝、2位1回、3位1回と強さを誇っている。
また、2度目のマラソンとなったエミリー・シッソン(米国)が2時間18分29秒で2位。ケイラ・ダマート(米国)が今年1月に打ち立てた北米記録(2時間19分12秒)を43秒上回った。
一方、男子はベンソン・キプルト(ケニア)がS.トゥラ(エチオピア)らとの競り合いを制し、2時間4分24秒で優勝。日本人では後半に順位を上げた細谷恭平が2時間8分05秒で6位に食い込んだ。
■第44回シカゴ・マラソン上位成績
<男子>
1位 B.キプルト(ケニア) 2.04.24
2位 S.トゥラ(エチオピア) 2.04.49
3位 J.コリル(ケニア) 2.05.01
4位 B.コエチ(ケニア) 2.07.15
5位 S.タムル(エチオピア) 2.07.53
6位 細谷恭平(黒崎播磨) 2.08.05
7位 C.マンツ(米国) 2.08.16
8位 H.サフリ(モロッコ) 2.08.22
9位 E.K.キプタヌイ(オランダ) 2.08.26
10位 董國建(中国) 2.08.53
14位 中西亮貴(トーエネック) 2.09.59
20位 藤曲寛人(トヨタ自動車九州)2.13.04
23位 古賀淳紫(安川電機) 2.13.16
<女子>
1位 R.チェプンゲティチ(ケニア)2.14.18
2位 E.シッソン(米国) 2.18.29=北米新
3位 V.キプラガト(ケニア) 2.20.52
4位 R.アガ(エチオピア) 2.21.41
5位 W.メカシャ(エチオピア) 2.23.41
6位 S.サリヴァン(米国) 2.25.14
7位 S.ボーン(米国) 2.26.23
8位 M.モントーヤ(米国) 2.28.07
9位 S.イングリス(英国) 2.29.37
10位 M.モーリー(米国) 2.30.28
■女子マラソン世界歴代10傑〔2022.10.9時点〕
2.14.04 B.コスゲイ(ケニア) 2019.10.13
2.14.18 R.チェプンゲティチ(ケニア) 2022.10. 9
2.15.25 P.ラドクリフ(英国) 2003. 4.13
2.15.37 T.アセファ(エチオピア) 2022. 9.25
2.17.01 M.ケイタニー(ケニア) 2017. 4.23
2.17.16 P.ジェプチルチル(ケニア) 2020.12. 6
2.17.23 Y.イェフアラウ(エチオピア) 2022. 4.24
2.17.41 W.デゲファ(エチオピア) 2019. 1.25
2.17.43 J.ジェプコスゲイ(ケニア) 2021.10. 3
2.17.45 L.チェムタイ・サルペーター(イスラエル) 2020. 3. 1

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.02.09
中盤から主導権を握り続けた順大 競り負けて2位も「しっかり駅伝ができた」/宮古島大学駅伝
2025.02.09
男子はエベニョ、女子はキプコエチが快勝/ケニアクロカン選手権
-
2025.02.09
-
2025.02.09
-
2025.02.09
2025.02.04
ミズノが盗撮対策ユニフォームを発表 オーダーシステムで購入可能 競技場での迷惑撮影対策へ
-
2025.02.06
-
2025.02.03
-
2025.02.02
2025.02.02
【大会結果】第77回香川丸亀国際ハーフマラソン(2025年2月2日)
-
2025.02.02
-
2025.01.14
-
2025.01.12
-
2025.02.02
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.02.09
箱根Vの青学大は3位 序盤はやや苦戦も新主将・黒田朝日がゲームチェンジ「覚悟を持ってやっていく」/宮古島大学駅伝
◇宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025(2月9日/沖縄県宮古島市・宮古島市陸上競技競技場発着6区間:82km) 「宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025」が行われ、國學院大が4時間8分38秒で2連覇を飾った。箱根駅伝で2連 […]
2025.02.09
中盤から主導権を握り続けた順大 競り負けて2位も「しっかり駅伝ができた」/宮古島大学駅伝
◇宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025(2月9日/沖縄県宮古島市・宮古島市陸上競技競技場発着6区間:82km) 「宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025」が行われ、國學院大が4時間8分38秒で2連覇を飾った。順大が28秒差 […]
2025.02.09
男子はエベニョ、女子はキプコエチが快勝/ケニアクロカン選手権
2月8日、ケニア西部のエルドレットでケニアクロスカントリー選手権が開催され、男子はブダペスト世界選手権10000m銀メダリストのD.エベニョ、女子はB.J.キプコエチが優勝を飾った。 レースは男女ともに10kmのコースで […]
2025.02.09
國學院大が逆転でV2!! アンカー鎌田匠馬「5人がしっかりつないでくれた」/宮古島大学駅伝
◇宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025(2月9日/沖縄県宮古島市・宮古島市陸上競技競技場発着6区間:82km) 「宮古島大学駅伝ワイドー・ズミ2025」が行われ、國學院大が4時間8分38秒で2連覇を果たした。 まさに“劇 […]
2025.02.09
やり投・武本紗栄が60m51!初戦から自己6番目の好記録 1500m館澤は3分40秒20でトップ/WAコンチネンタルツアー
世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ブロンズのグレーム・ドウグラス招待が2月9日、ニュージーランドのオークランドで行われ、日本人選手も多数出場した。 女子やり投にはオレゴン世界選手権代表の武本紗栄(オリコ)が出場し、6 […]
Latest Issue
最新号

2025年2月号 (1月14日発売)
駅伝総特集!
箱根駅伝
ニューイヤー駅伝
高校駅伝、中学駅伝
富士山女子駅伝