HOME 国内、世界陸上、日本代表
泉谷駿介110mH準決勝5着で日本初ファイナル届かずも「悔しさは今後の大会で晴らしたい」/世界陸上
泉谷駿介110mH準決勝5着で日本初ファイナル届かずも「悔しさは今後の大会で晴らしたい」/世界陸上

◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)3日目

オレゴン世界陸上3日目のイブニングセッションに行われた男子110mハードル準決勝2組に出場した泉谷駿介(住友電工)は、13秒42(+0.3)で5着。2着+2の決勝進出条件で、最低でも4着までには入らなければならなかったが、この時点で敗退が確定した。

「1台目は良かった」と振り返るように、「もう少し攻められたし、置きにいった」レースだった予選とは打って変わって前半はトップを争う展開。だが、「中盤以降が良くありませんでした」。インターバルをうまく刻み切れず上位争いから徐々に後退した。それでも、13秒56(+0.4/3着)だった予選からはタイムを縮め、これまで準決勝6着だった世界陸上の日本人最高着順を上回った

それでも、3度目の世界挑戦で味わったのは、またも悔しさだった。3年前のドーハ世界陸上は、代表入りしながらも直前のケガで出場できず。現地入りしたが、スタンドからレースを眺めるしかできなかった。昨年の東京五輪では、ランキング2位という立場で挑んで準決勝に進んだものの、0.03秒差で「ファイナル」を逃した。「去年の五輪も悔しかったけど、今回もあまりうまくいかなくて悔しさがある」と泉谷は唇をかむ。

今季は3月の日本選手権室内で足首を痛めた影響でシーズン序盤は試合から遠ざかる時期もあり、実戦の中でハードルの感覚をうまく作ることができなかった。それでも、持ち味のスピードは確実に進化している。日本選手権では向かい風1.2mの中で13秒21をマークし、2連覇を達成。「6位内」を目標に掲げた世界陸上に向けて、上昇カーブを描くことはできていた。

その力を発揮するために、今回痛感させられたのが「世界の舞台でアベレージを上げられるようにすること」。昨年は日本選手権で2021年世界リスト5位となる13秒06の日本記録を叩き出すなど、ハイレベルの記録を連発した中で五輪に挑んでいる。

「課題はたくさんあるので、今後の大会で晴らしたい」

来年のブダペスト世界陸上、24年のパリ五輪、25年の東京世界陸上と続いていく世界大会へ、泉谷はその視線をしっかりと向けていた。

◇オレゴン世界陸上(7月15日~24日/米国・オレゴン州ユージン)3日目 オレゴン世界陸上3日目のイブニングセッションに行われた男子110mハードル準決勝2組に出場した泉谷駿介(住友電工)は、13秒42(+0.3)で5着。2着+2の決勝進出条件で、最低でも4着までには入らなければならなかったが、この時点で敗退が確定した。 「1台目は良かった」と振り返るように、「もう少し攻められたし、置きにいった」レースだった予選とは打って変わって前半はトップを争う展開。だが、「中盤以降が良くありませんでした」。インターバルをうまく刻み切れず上位争いから徐々に後退した。それでも、13秒56(+0.4/3着)だった予選からはタイムを縮め、これまで準決勝6着だった世界陸上の日本人最高着順を上回った それでも、3度目の世界挑戦で味わったのは、またも悔しさだった。3年前のドーハ世界陸上は、代表入りしながらも直前のケガで出場できず。現地入りしたが、スタンドからレースを眺めるしかできなかった。昨年の東京五輪では、ランキング2位という立場で挑んで準決勝に進んだものの、0.03秒差で「ファイナル」を逃した。「去年の五輪も悔しかったけど、今回もあまりうまくいかなくて悔しさがある」と泉谷は唇をかむ。 今季は3月の日本選手権室内で足首を痛めた影響でシーズン序盤は試合から遠ざかる時期もあり、実戦の中でハードルの感覚をうまく作ることができなかった。それでも、持ち味のスピードは確実に進化している。日本選手権では向かい風1.2mの中で13秒21をマークし、2連覇を達成。「6位内」を目標に掲げた世界陸上に向けて、上昇カーブを描くことはできていた。 その力を発揮するために、今回痛感させられたのが「世界の舞台でアベレージを上げられるようにすること」。昨年は日本選手権で2021年世界リスト5位となる13秒06の日本記録を叩き出すなど、ハイレベルの記録を連発した中で五輪に挑んでいる。 「課題はたくさんあるので、今後の大会で晴らしたい」 来年のブダペスト世界陸上、24年のパリ五輪、25年の東京世界陸上と続いていく世界大会へ、泉谷はその視線をしっかりと向けていた。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.11.09

サニブラウンが渡米「今季の経験を次につなげるのが大事」精力的なオフに込めた陸上競技への思い

男子短距離のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)が拠点とする米国へ戻る前に報道陣の取材に応じた。 2024年シーズンはパリ五輪に出場し、100mでは準決勝にとどまったものの9秒96と5年ぶりに自己記録を更新した。4× […]

NEWS 久保凛 3000mで高校歴代8位の8分59秒74! 大幅自己新で自己初の9分切り達成/日体大NCG

2024.11.09

久保凛 3000mで高校歴代8位の8分59秒74! 大幅自己新で自己初の9分切り達成/日体大NCG

11月9日、第317回日体大長距離競技会兼第12回NITTAIDAI Challenge Gamesが行われ、NCG女子3000mに出場した800m日本記録保持者の久保凛(東大阪大敬愛高2大阪)が8分59秒74で5着に入 […]

NEWS 中国実業団駅伝オーダー発表 3連覇狙う中国電力は6区菊地駿弥、7区大森太楽 マツダの3区は向晃平 中電工のアンカーは二岡康平

2024.11.09

中国実業団駅伝オーダー発表 3連覇狙う中国電力は6区菊地駿弥、7区大森太楽 マツダの3区は向晃平 中電工のアンカーは二岡康平

来年元日の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の予選会を兼ねた第63回中国実業団対抗駅伝が11月10日に行われる。前日の9日は、出場チームのオーダーが発表された。 3連覇を狙う中国電力は、1区を城西大卒のルーキー・野 […]

NEWS 最後の東日本女子駅伝 区間エントリー発表!連覇懸かる東京は2区・道下美槻 千葉アンカーに鷲見梓沙 群馬・不破聖衣来は補欠登録

2024.11.09

最後の東日本女子駅伝 区間エントリー発表!連覇懸かる東京は2区・道下美槻 千葉アンカーに鷲見梓沙 群馬・不破聖衣来は補欠登録

11月9日、東日本女子駅伝の主催者は、10日に開催される第39回大会(9区間42.195km/福島県福島市)の区間エントリーを発表した。 前回チャンピオンで、最多11度の優勝を誇る東京は全日本実業団選手権1500m5位の […]

NEWS 中部4区でトヨタ自動車・吉居大和、トヨタ紡織・羽生拓矢が対決! パリ五輪代表・太田智樹は6区/中部・北陸実業団対抗駅伝

2024.11.09

中部4区でトヨタ自動車・吉居大和、トヨタ紡織・羽生拓矢が対決! パリ五輪代表・太田智樹は6区/中部・北陸実業団対抗駅伝

中部実業団連盟ならびに北陸実業団連盟は、11月10日に愛知県田原市で開催される第64回中部・第54回北陸実業団対抗駅伝の区間エントリーを発表した。 今年の全日本実業団駅伝(ニューイヤー駅伝)では8年ぶり4度目の優勝を果た […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年11月号 (10月11日発売)

2024年11月号 (10月11日発売)

●ベルリンマラソン
●DLファイナル
●インカレ、実業団
●箱根駅伝予選会展望

page top