HOME 学生長距離

2022.06.19

伊勢路行きの切符は「7枠」!創価大、東洋大らが有力か/全日本大学駅伝関東地区選考会展望
伊勢路行きの切符は「7枠」!創価大、東洋大らが有力か/全日本大学駅伝関東地区選考会展望

第54回全日本大学駅伝の関東学連推薦校選考会が6月19日、神奈川・相模原ギオンスタジアムで行われる。前回大会で8位以内に入った駒大、青学大、順大、國學院大、東京国際大、早大、明大、中大にはシード権が与えられており、残る「7枠」を巡って残りの大学が激しく火花を散らしそうだ。

選考会の出場枠は従来と変わらず「20」。前回から出場校の顔ぶれが変わり、東農大と日本薬科大が3年ぶりに復帰となる。

1組各校2人ずつが10000mレースに出走し、4組8人の合計タイムで争われる初夏のナイターゲーム。最終エントリーが確定した段階での情報をもとに、注目チームやレースの見どころを紹介していく。

広告の下にコンテンツが続きます

創価大、東洋大がトップ通過候補か

まずトップ通過候補に挙がるのが創価大と東洋大だろう。

創価大は10000mで28分21秒72を持つ葛西潤(4年)や同28分台の緒方貴典、新家裕太郎(4年)がエントリーから外れたものの、27分35秒29のフィリップ・ムルワ(4年)と28分14秒23の嶋津雄大(4年)が入る4組で大幅な”貯金”が想定でき、2組目と3組目にも28分台ランナーを配置。いまだこの選考会を突破した経験はないが、もっとも通過の可能性が高いチームのひとつだ。

東洋大は関東インカレ10000mで入賞した3人(児玉悠輔、松山和希、佐藤真優)に加え、ハーフマラソン入賞の梅崎蓮(2年)、木本大地(4年)、5000m4位の九嶋恵舜(3年)がエントリー。そのうち佐藤は補欠に回ったが、大舞台に強いメンバーが各組に配置された。最終組に入ったルーキーの緒方澪那斗も28分36秒67のベストを持ち、高校時代から強さを発揮した選手。酒井俊幸監督は「1位通過するためには3組終了時点でトップにつけておきたい」と話し、前半から主導権を握りたい構えだ。

上記2校を追うのが東海大と法大あたりか。

東海大は10000m28分05秒91の石原翔太郎(3年)ら28分台ランナーが4人エントリーから外れ、同28分21秒80の松尾昴来、28分24秒48の溝口仁(ともに3年)も補欠登録に。選手層の厚さは出場校随一だが、最終組の爆発力はライバル校よりも見劣りするため、3組目までに出場安全圏につけておきたい。

法大は昨年の全日本大学駅伝でシード次点の9位。今年の箱根駅伝でも10位に入っており、総合力が高い。特に4組目に入った内田隼太(4年)と松永伶(3年)は今季好調で、内田は5000mで13分39秒26をマーク、松永は関東インカレで5000m6位と健闘している。

ボーダー争いは今年も熾烈!

すでに4校を挙げ、順当なら残りは3枠。前回7位通過の日体大は、関東インカレ1部ハーフマラソン優勝の藤本珠輝(4年)がケガの影響でエントリーから外れたのが痛い。同じく拓大も絶対的存在だったジョセフ・ラジニ(4年)を登録できなかった。前回の本戦出場校がそろって苦しい戦いを強いられる。

中央学大、帝京大、神奈川大は関東インカレで目立った活躍がなかったものの、この選考会は突破経験が豊富にある。一方で駿河台大、国士大、山梨学大、大東大、城西大、日大、上武大などは強力な留学生を擁している。なかでも駿河台大は昨年の選考会で次点の8位。伊勢路初出場をつかむ可能性は十分にある。

最終組は9人の留学生に加え、各校のエースが集う。チーム同士の争いも注目だが、個人のトップ争いも見どころだ。

レースは19日の17時30分からスタート。YouTubeにてライブ配信も予定されている。

第54回全日本大学駅伝の関東学連推薦校選考会が6月19日、神奈川・相模原ギオンスタジアムで行われる。前回大会で8位以内に入った駒大、青学大、順大、國學院大、東京国際大、早大、明大、中大にはシード権が与えられており、残る「7枠」を巡って残りの大学が激しく火花を散らしそうだ。 選考会の出場枠は従来と変わらず「20」。前回から出場校の顔ぶれが変わり、東農大と日本薬科大が3年ぶりに復帰となる。 1組各校2人ずつが10000mレースに出走し、4組8人の合計タイムで争われる初夏のナイターゲーム。最終エントリーが確定した段階での情報をもとに、注目チームやレースの見どころを紹介していく。

創価大、東洋大がトップ通過候補か

まずトップ通過候補に挙がるのが創価大と東洋大だろう。 創価大は10000mで28分21秒72を持つ葛西潤(4年)や同28分台の緒方貴典、新家裕太郎(4年)がエントリーから外れたものの、27分35秒29のフィリップ・ムルワ(4年)と28分14秒23の嶋津雄大(4年)が入る4組で大幅な"貯金"が想定でき、2組目と3組目にも28分台ランナーを配置。いまだこの選考会を突破した経験はないが、もっとも通過の可能性が高いチームのひとつだ。 東洋大は関東インカレ10000mで入賞した3人(児玉悠輔、松山和希、佐藤真優)に加え、ハーフマラソン入賞の梅崎蓮(2年)、木本大地(4年)、5000m4位の九嶋恵舜(3年)がエントリー。そのうち佐藤は補欠に回ったが、大舞台に強いメンバーが各組に配置された。最終組に入ったルーキーの緒方澪那斗も28分36秒67のベストを持ち、高校時代から強さを発揮した選手。酒井俊幸監督は「1位通過するためには3組終了時点でトップにつけておきたい」と話し、前半から主導権を握りたい構えだ。 上記2校を追うのが東海大と法大あたりか。 東海大は10000m28分05秒91の石原翔太郎(3年)ら28分台ランナーが4人エントリーから外れ、同28分21秒80の松尾昴来、28分24秒48の溝口仁(ともに3年)も補欠登録に。選手層の厚さは出場校随一だが、最終組の爆発力はライバル校よりも見劣りするため、3組目までに出場安全圏につけておきたい。 法大は昨年の全日本大学駅伝でシード次点の9位。今年の箱根駅伝でも10位に入っており、総合力が高い。特に4組目に入った内田隼太(4年)と松永伶(3年)は今季好調で、内田は5000mで13分39秒26をマーク、松永は関東インカレで5000m6位と健闘している。

ボーダー争いは今年も熾烈!

すでに4校を挙げ、順当なら残りは3枠。前回7位通過の日体大は、関東インカレ1部ハーフマラソン優勝の藤本珠輝(4年)がケガの影響でエントリーから外れたのが痛い。同じく拓大も絶対的存在だったジョセフ・ラジニ(4年)を登録できなかった。前回の本戦出場校がそろって苦しい戦いを強いられる。 中央学大、帝京大、神奈川大は関東インカレで目立った活躍がなかったものの、この選考会は突破経験が豊富にある。一方で駿河台大、国士大、山梨学大、大東大、城西大、日大、上武大などは強力な留学生を擁している。なかでも駿河台大は昨年の選考会で次点の8位。伊勢路初出場をつかむ可能性は十分にある。 最終組は9人の留学生に加え、各校のエースが集う。チーム同士の争いも注目だが、個人のトップ争いも見どころだ。 レースは19日の17時30分からスタート。YouTubeにてライブ配信も予定されている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.19

男子3000m障害元世界記録保持者のオブライエン氏が死去 1970年に8分22秒0

1960~70年代に男子3000m障害で活躍したK.オブライエン氏(豪州)が死去した。78歳だった。 オブライエン氏は1968年メキシコ五輪の男子3000m障害で4位に入賞し、豪州の中長距離界を牽引した先駆的存在。豪州選 […]

NEWS ダンフィーとペレスがWA競歩ツアー年間優勝者 日本勢は山西利和の4位が最上位

2025.12.19

ダンフィーとペレスがWA競歩ツアー年間優勝者 日本勢は山西利和の4位が最上位

世界陸連(WA)は12月19日、2025年のWA競歩ツアー年間優勝者を発表し、男子はE.ダンフィー(カナダ)、女子は35km競歩の世界記録保持者であるM.ペレス(スペイン)が選ばれた。 男女ともに今季の東京世界選手権優勝 […]

NEWS 駒大4年生4本柱は主要区間を熱望! 主将・山川拓馬「エース区間に挑みたい」 佐藤圭汰「しっかり走って恩返しを」

2025.12.18

駒大4年生4本柱は主要区間を熱望! 主将・山川拓馬「エース区間に挑みたい」 佐藤圭汰「しっかり走って恩返しを」

第102回箱根駅伝で3年ぶりの総合優勝を狙う駒大が12月18日、オンラインで合同会見を行い、エントリー選手が出席した。 今季の駒大は4年生の4人が強力。それぞれ希望区間を問われると、主将の山川拓馬は2区と5区、伊藤蒼唯は […]

NEWS 箱根駅伝Stories/青学大3連覇へ、過去最高レベルの戦力 「チームを勝たせる走り」を結集

2025.12.18

箱根駅伝Stories/青学大3連覇へ、過去最高レベルの戦力 「チームを勝たせる走り」を結集

前回優勝メンバーから6人が卒業 前回、10時間41分19秒の大会新記録で連覇を飾ったメンバーから6人が卒業。それも4区で歴代2位の好タイムをマークした太田蒼生(現・GMOインターネットグループ)に5、6区連続区間新で、「 […]

NEWS 横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く

2025.12.18

横山隆義氏が死去 由良育英高でインターハイ2度の総合V 全国高校駅伝でも準優勝に導く

鳥取・由良育英高(現・鳥取中央育英高)の陸上部顧問として、インターハイで2度の総合優勝に導き、高校駅伝でも全国大会で2度の準優勝を果たした横山隆義氏が、12月15日、肺炎のため亡くなった。81歳だった。 横山氏は1944 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top