◇第38回U20日本選手権(6月9日~12日/大阪・ヤンマースタジアム長居) 3日目
U20日本選手権男子400mハードルは、今回と同じ長居を舞台に行われた2019年全中の四種競技を制している紺野稜真(九里学園高3山形)が快勝。前日の予選でマークした50秒86の自己ベストを大幅に更新する高校歴代7位タイ、今季U20世界リスト4位となる50秒17の好タイムで高校初タイトルを手にした。
「9レーンだったので自分の走りに集中できたのが良かったです」と話すように、課題と話す前半でうまくリズムに乗ると、予選で先着を許していた小川大輝(東洋大)らを8台目で逆転。得意とする後半で一気に突き放し歓喜のゴールへと飛び込んだ。
「集中していたこともありますが、前日と比べてもそれほど速い感触はなかったので、タイマーを見てびっくりしました」と予想以上のタイムに驚きを隠せない様子。それでも「強みの後半を活かしたレースができました。前半スムーズにリズムアップできたことで、昨日より後半も身体が動いてくれました」と笑顔で振り返った。
中学で頂点に立った紺野だが、高校入学後、ここまで大きな大会ではなかなか結果が残せていなかった。5月末のインターハイ県大会から「冬季から取り組んできたスピード強化とあわせオール15歩でいく前半で、歩数がつまった中でもリズムを上げていけるよう練習を積んできた成果が出すことができました」と勝因を口にする。
今回の快走で、今シーズンの記録面での目標を早々とクリア。「49秒台も見えてきたので、ここからさらに前半部分の精度を上げていきたいです」と気合を入れる。大学生を抑え好タイムで頂点に立ったことでU20世界選手権の代表にも近づいたが、入学した時からの目標だったというインターハイ制覇に照準を合わせる。「インターハイで400mハードルは49秒台、110mハードルでも13秒台に突入して個人2冠が目標です」ときっぱり。思い出の地で再び輝きを取り戻した大器が、夏のタイトルに向け、さらにギアをアップしていく。
森髙颯治朗(近大)が50秒71で2位、50秒50で予選トップ通過の小川は50秒72の3位だった。
文/花木 雫

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
-
2025.04.30
2025.04.29
100mH田中佑美が予選トップ通過も決勝棄権「故障ではない」昨年の結婚も明かす/織田記念
-
2025.04.28
-
2025.04.26
2025.04.12
3位の吉居大和は涙「想像していなかったくらい悔しい」/日本選手権10000m
-
2025.04.01
-
2025.04.12
-
2025.04.12
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.04.30
【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」
山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]
2025.04.30
【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦
FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]
2025.04.30
5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場
5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]
2025.04.30
26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得
世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]
Latest Issue
最新号

2025年4月号 (3月14日発売)
東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL)
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)