HOME 東京五輪、日本代表、海外、五輪
DAY8ハイライト/キピエゴンがハッサンの夢を砕く1500m連覇、5000m世界記録保持者チェプテゲイが貫禄!男子4継はイタリアが初金メダル
DAY8ハイライト/キピエゴンがハッサンの夢を砕く1500m連覇、5000m世界記録保持者チェプテゲイが貫禄!男子4継はイタリアが初金メダル


写真/時事

東京五輪の陸上競技8日目。五輪連覇を狙うF.キピエゴン(ケニア)か、それとも中長距離3冠を目指すS.ハッサン(オランダ)か。女子1500mの戦いはヒートアップした。

珍しく序盤からハッサンが先頭に立ち、400mを62秒84で通過する。キピエゴンが2番手で、田中希実(豊田自動織機TC)は5番手につけた。800mを2分07秒00で通過すると、先頭集団は6人に絞られる。

広告の下にコンテンツが続きます

先頭のハッサンは1200mを3分09秒39で通過。キピエゴンがバックストレートで初めて前に出ると、残り200mから強烈なキック力を披露。五輪記録(3分53秒96)を塗り替える3分53秒11でこの種目2人目の五輪連覇を達成した。

2位はL.ミューアー(英国)で3分54秒50の自国新。ハッサンは3分55秒86の3位に終わった。田中は3分59秒95の8位に食い込み、この種目で日本人初出場入賞となった。

「2大会連続で金メダルを獲得できて、とても幸せです」とキピエゴン。「これは私が本当に期待していなかったものであり、私は神に感謝しています」と、連覇に向けて不安もあったようだ。それでも「本当に速いレースでしたが、最後は勝つことができました。しかも、五輪記録を樹立できてとてもうれしいです」と喜びを語る。

2019年ドーハ世界選手権はハッサンが3分51秒95の大会新で制して、キピエゴンは完敗。東京でリベンジを果たして、1500m女王が誰なのかを示したレースになった。

朝5時30分にスタートした男子50km競歩はD.トマラ(ポーランド)が3時間50分08秒で優勝。ポーランド勢としては4大会ぶりの金メダルに輝いた。16時30分スタートの女子20km競歩はA.パルミサーノ(イタリア)が1時間29分12秒で優勝。この種目ではイタリア勢初の金メダルで、アベックVになった。

イブニングセッションの男子5000mは、この種目と10000mで世界記録を持つJ.チェプテゲイ(ウガンダ)が12分58秒15で優勝。ラスト2周を59秒、52秒で突っ走り、10000mの雪辱を晴らした。女子400mはS.ミラー・ウイボ(バハマ)が48秒36のエリア記録で完勝。五輪連覇を果たしただけでなく、この種目ではアベックVとなった。アリソン・フェリックス(米国)が49秒46で3位を確保して、女子では五輪最多10個目のメダルを獲得した。女子やり投は劉詩穎(中国)が66m34を投げてアジア勢初の金メダルを手にした。女子4×100mリレーはジャマイカが自国新の41秒02で4大会ぶりの優勝。男子4×100mリレーは伏兵・イタリアが自国新の37秒50でこの種目初の金メダルに輝いた。イタリアはこれで今大会5つ目の金メダル。

写真/時事 東京五輪の陸上競技8日目。五輪連覇を狙うF.キピエゴン(ケニア)か、それとも中長距離3冠を目指すS.ハッサン(オランダ)か。女子1500mの戦いはヒートアップした。 珍しく序盤からハッサンが先頭に立ち、400mを62秒84で通過する。キピエゴンが2番手で、田中希実(豊田自動織機TC)は5番手につけた。800mを2分07秒00で通過すると、先頭集団は6人に絞られる。 先頭のハッサンは1200mを3分09秒39で通過。キピエゴンがバックストレートで初めて前に出ると、残り200mから強烈なキック力を披露。五輪記録(3分53秒96)を塗り替える3分53秒11でこの種目2人目の五輪連覇を達成した。 2位はL.ミューアー(英国)で3分54秒50の自国新。ハッサンは3分55秒86の3位に終わった。田中は3分59秒95の8位に食い込み、この種目で日本人初出場入賞となった。 「2大会連続で金メダルを獲得できて、とても幸せです」とキピエゴン。「これは私が本当に期待していなかったものであり、私は神に感謝しています」と、連覇に向けて不安もあったようだ。それでも「本当に速いレースでしたが、最後は勝つことができました。しかも、五輪記録を樹立できてとてもうれしいです」と喜びを語る。 2019年ドーハ世界選手権はハッサンが3分51秒95の大会新で制して、キピエゴンは完敗。東京でリベンジを果たして、1500m女王が誰なのかを示したレースになった。 朝5時30分にスタートした男子50km競歩はD.トマラ(ポーランド)が3時間50分08秒で優勝。ポーランド勢としては4大会ぶりの金メダルに輝いた。16時30分スタートの女子20km競歩はA.パルミサーノ(イタリア)が1時間29分12秒で優勝。この種目ではイタリア勢初の金メダルで、アベックVになった。 イブニングセッションの男子5000mは、この種目と10000mで世界記録を持つJ.チェプテゲイ(ウガンダ)が12分58秒15で優勝。ラスト2周を59秒、52秒で突っ走り、10000mの雪辱を晴らした。女子400mはS.ミラー・ウイボ(バハマ)が48秒36のエリア記録で完勝。五輪連覇を果たしただけでなく、この種目ではアベックVとなった。アリソン・フェリックス(米国)が49秒46で3位を確保して、女子では五輪最多10個目のメダルを獲得した。女子やり投は劉詩穎(中国)が66m34を投げてアジア勢初の金メダルを手にした。女子4×100mリレーはジャマイカが自国新の41秒02で4大会ぶりの優勝。男子4×100mリレーは伏兵・イタリアが自国新の37秒50でこの種目初の金メダルに輝いた。イタリアはこれで今大会5つ目の金メダル。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.10.30

中越が県高校最高の2時間5分38秒!オール区間賞で2連覇 女子は新潟明訓が首位譲らず3年連続V/新潟県高校駅伝

全国高校駅伝の出場権を懸けた新潟県高校駅伝が10月30日、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムを発着とする駅伝周回コースで行われ、男子(7区間42.195km)は、中越が県高校最高記録の2時間5分38秒で2年連続19回目 […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第62回「伝統の火を灯し続ける~ある記念品と箱根駅伝予選会~」

2025.10.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第62回「伝統の火を灯し続ける~ある記念品と箱根駅伝予選会~」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第62回「伝統の火を灯し続ける~ある記念品と箱根駅伝予選会~」 1959年~62年まで4年間の […]

NEWS 日本陸連、暑熱下の大会「危険な状況回避して」来年の全中、インターハイは予定変更できず

2025.10.30

日本陸連、暑熱下の大会「危険な状況回避して」来年の全中、インターハイは予定変更できず

日本陸連は10月30日にメディア向けの説明会を開き、暑熱下での競技会運営について、田﨑博道専務理事と強化部・磯貝美奈子部長が登壇して報告した。 日本陸連は7、8月の主催大会において「WBGT(暑さ指数)が31度以上となる […]

NEWS 日本陸連が東京世界陸上を有森裕子会長、田﨑博道専務理事を総括「今回の経験を生かして、つなげていきたい」

2025.10.30

日本陸連が東京世界陸上を有森裕子会長、田﨑博道専務理事を総括「今回の経験を生かして、つなげていきたい」

日本陸連は10月30日、9月に行われた東京世界選手権の総括会見を開き、有森裕子会長、田﨑博道専務理事が登壇した。 日本陸連創設100年の節目に迎えたビッグイベントに対し、「その成功が今後の陸上界の成長、発展につながる」( […]

NEWS 山崎一彦強化委員長が東京世界陸上を総括「今までにない活躍」「底上げができた」選手、指導者の海外経験を推進していく構え

2025.10.30

山崎一彦強化委員長が東京世界陸上を総括「今までにない活躍」「底上げができた」選手、指導者の海外経験を推進していく構え

日本陸連は10月30日、9月に行われた東京世界選手権の総括会見を開き、強化委員会の山崎一彦・強化委員長が登壇した。 34年ぶりに東京開催となった世界選手権で日本代表は銅メダル2を含め、入賞11を数えた。入賞順位からポイン […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年11月号 (10月14日発売)

2025年11月号 (10月14日発売)

東京世界選手権 総特集
箱根駅伝予選会&全日本大学駅伝展望

page top