HOME ニュース、国内

2021.06.25

リオ五輪4継銀メンバー・ケンブリッジ飛鳥2大会連続五輪届かず「陸上競技は難しい」/日本選手権
リオ五輪4継銀メンバー・ケンブリッジ飛鳥2大会連続五輪届かず「陸上競技は難しい」/日本選手権


◇日本選手権(6月24日~27日/大阪・ヤンマースタジアム長居)

東京五輪代表選考会となる第105回日本選手権の1日目。男子100m準決勝が行われた。リオ五輪代表で、4×100mリレーでは4走として銀メダル獲得に貢献したケンブリッジ飛鳥(Nike)だが、今大会は準決勝で5着(10秒44/-0.9)に敗れ、決勝進出ならず。東京五輪参加標準記録10秒05にも届かず、2大会連続の個人での代表入りは事実上なくなってしまった。

広告の下にコンテンツが続きます

悔しさを抑えるように、静かに言葉を絞り出すケンブリッジ。「いいところがなく終わってしまった。難しいシーズンになってしまって残念な気持ちでいっぱいです」。リオ五輪シーズンだった2016年は日本選手権を制し、オリンピックでも活躍。だが、この5年間は常にケガと戦ってきた。昨年、コロナ禍で東京五輪が延期。だが、その時間を有意義に過ごせたケンブリッジは新たなトレーナーの指導などもあり、8月には10秒03をマークするなど、再び上昇気流を描いた。

東京五輪参加標準記録10秒05を上回るタイムまで進化したケンブリッジだったが、コロナ禍の影響で昨年11月末まで世界陸連は有効期間外としたため、代表を勝ち取るためには、もう一度10秒05を破らなければいけなかった。

すでに3人が参加標準記録突破済み。記録を出さなくてはいけない、だが、その気持ちに反するように今季は再び脚が万全ではなくなってしまう。4月の出雲陸上と5月のREADY STEADY TOKYOの決勝を棄権、6月の布勢スプリントでは2本走ってともに10秒2台。その布勢では山縣が9秒95の日本新。窮地に立たされた。

迎えた日本選手権。やはり、状態は戻らなかった。「痛みがあって練習も抑えつつやっていたが、ストレッチでハムストリングスが伸びなかったりうまく力が入らなかったり」。昨年、目の前に見えていた東京五輪代表はスルリと手からこぼれ落ちた。

この5年間は「世界で戦える選手を目指してやってきて、ほとんどそこに届かずに終わった」というケンブリッジ。「やっぱり陸上競技って難しいなって感じました」。

中3で東京都に引っ越し、名門・東京高校で成長し、誰よりも「TOKYO」を背負って戦ってきた。日本男子短距離を史上最高レベルに押し上げた立役者の一人であることは疑いようもない。東京五輪100m代表を逃した現実を受け止めるには少し時間がかかるかもしれない。それでも、幾度もケガに泣きながら不死鳥のように戻り、その美しく力強いフォームで世界と戦える可能性を示してきたケンブリッジは、必ずこの舞台に戻ってくるだろう。

◇日本選手権(6月24日~27日/大阪・ヤンマースタジアム長居)東京五輪代表選考会となる第105回日本選手権の1日目。男子100m準決勝が行われた。リオ五輪代表で、4×100mリレーでは4走として銀メダル獲得に貢献したケンブリッジ飛鳥(Nike)だが、今大会は準決勝で5着(10秒44/-0.9)に敗れ、決勝進出ならず。東京五輪参加標準記録10秒05にも届かず、2大会連続の個人での代表入りは事実上なくなってしまった。悔しさを抑えるように、静かに言葉を絞り出すケンブリッジ。「いいところがなく終わってしまった。難しいシーズンになってしまって残念な気持ちでいっぱいです」。リオ五輪シーズンだった2016年は日本選手権を制し、オリンピックでも活躍。だが、この5年間は常にケガと戦ってきた。昨年、コロナ禍で東京五輪が延期。だが、その時間を有意義に過ごせたケンブリッジは新たなトレーナーの指導などもあり、8月には10秒03をマークするなど、再び上昇気流を描いた。東京五輪参加標準記録10秒05を上回るタイムまで進化したケンブリッジだったが、コロナ禍の影響で昨年11月末まで世界陸連は有効期間外としたため、代表を勝ち取るためには、もう一度10秒05を破らなければいけなかった。すでに3人が参加標準記録突破済み。記録を出さなくてはいけない、だが、その気持ちに反するように今季は再び脚が万全ではなくなってしまう。4月の出雲陸上と5月のREADY STEADY TOKYOの決勝を棄権、6月の布勢スプリントでは2本走ってともに10秒2台。その布勢では山縣が9秒95の日本新。窮地に立たされた。迎えた日本選手権。やはり、状態は戻らなかった。「痛みがあって練習も抑えつつやっていたが、ストレッチでハムストリングスが伸びなかったりうまく力が入らなかったり」。昨年、目の前に見えていた東京五輪代表はスルリと手からこぼれ落ちた。この5年間は「世界で戦える選手を目指してやってきて、ほとんどそこに届かずに終わった」というケンブリッジ。「やっぱり陸上競技って難しいなって感じました」。中3で東京都に引っ越し、名門・東京高校で成長し、誰よりも「TOKYO」を背負って戦ってきた。日本男子短距離を史上最高レベルに押し上げた立役者の一人であることは疑いようもない。東京五輪100m代表を逃した現実を受け止めるには少し時間がかかるかもしれない。それでも、幾度もケガに泣きながら不死鳥のように戻り、その美しく力強いフォームで世界と戦える可能性を示してきたケンブリッジは、必ずこの舞台に戻ってくるだろう。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2026.11.07

中部・北陸実業団駅伝の区間エントリー発表!トヨタ紡織は西澤侑真が2年連続4区 トヨタ自動車は1区・吉居大和、6区鈴木芽吹

中部実業団連盟と北陸実業団連盟は11月7日、ニューイヤー駅伝の予選を兼ねた第66回中部・第55回北陸実業団対抗駅伝(11月8日)の区間エントリーを発表した。 中部では、2連覇中のトヨタ紡織が前回4区(15.5km)で区間 […]

NEWS 1区で中国電力・菊地駿弥、中電工・相葉直紀が対決 マツダは延藤潤を6区に起用/中国実業団駅伝

2026.11.07

1区で中国電力・菊地駿弥、中電工・相葉直紀が対決 マツダは延藤潤を6区に起用/中国実業団駅伝

中国実業団連盟は11月7日、第65回中国実業団対抗駅伝(11月8日/7区間80.8km)の区間エントリーを発表した。 2連覇を目指す中国電力はエースの菊地駿弥を1区(12.5km)に登録した。最長区間の6区(19km)に […]

NEWS 編集部コラム「感動」

2026.11.06

編集部コラム「感動」

毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]

NEWS 【男子三段跳】長尾一輝(洛南高3)15m81=高校歴代8位タイ

2026.11.06

【男子三段跳】長尾一輝(洛南高3)15m81=高校歴代8位タイ

京都私学総体が11月6日、京都市のたけびしスタジアム京都で行われ、男子三段跳で長尾一輝(洛南高3京都)が高校歴代8位タイとなる15m81(+1.7)をマークした。 長尾は昨年、広島インターハイで自己新(15m30)を出し […]

NEWS 〝虎視眈々〟と初マラソンへ、HOKAアスリート・近藤幸太郎の新たな挑戦

2026.11.06

〝虎視眈々〟と初マラソンへ、HOKAアスリート・近藤幸太郎の新たな挑戦

大学・実業団ではチームのエースとして駅伝で活躍 近藤幸太郎というランナーを語る上で欠かせないのが、学生駅伝だ。愛知・豊川工業高校を卒業後、駅伝の名門・青山学院大学へ進学。 大学入学当初は世界やマラソン挑戦などは見据えず、 […]

    SNS

    Latest Issue 最新号最新号

    2026年11月号 (10月14日発売)

    2026年11月号 (10月14日発売)

    アジア大会総特集
    駅伝プレビュー

    page top