HOME ニュース、国内

2021.06.11

東京五輪への最後の挑戦 3大会連続五輪狙う中村明彦8000点へ「やることは変わらない」/日本選手権混成・前日会見
東京五輪への最後の挑戦 3大会連続五輪狙う中村明彦8000点へ「やることは変わらない」/日本選手権混成・前日会見


東京五輪代表選考会を兼ねた第105回日本選手権・混成競技が6月12日、13日に長野運動公園総合陸上競技場で開催。その前日会見が長野市内のホテルで行われ、十種競技の中村明彦(スズキ)と、七種競技の山崎有紀(スズキ)、大玉華鈴(日体大)が登壇した。

400mハードルでロンドン五輪に出場し、前回リオ五輪は十種競技で代表となった中村。前回は3年ぶり3度目の優勝を果たしている。今大会、覇権を争ってきた日本記録保持者の右代啓祐(国士舘クラブ)は、よりワールドランキングを上げるために多くのポイントを稼げる可能性のあるスペインでの競技会に出場することを選択。だが、「右代さんがいてもいなくてもやることは変わらない」と中村。昨年から「スピード型からオールランダーへ」をテーマに取り組んできた。その結果、「投てきがハイアベレージになった」と手応えをつかんでいる。

広告の下にコンテンツが続きます

5年前、リオ五輪選考会だった日本選手権では、リオ五輪の参加標準記録8100点を超える8180点をマークして優勝し、この長野でリオ五輪への切符をつかんでいる。ちなみに、中村にとって混成競技で初の日本選手権が10年前の最初の長野開催。「アスリートファーストがしっくりくる、一番の競技会。10年分の感謝を込めて、成長した姿を見せたい」と話す。中村は東京五輪に向け、参加標準記録8350点は「現実的にかなり厳しい」。それでも、「しっかりジャンプアップして8000点を超えたい」と意気込みを語った。

現在、3連覇中の山崎は、5月に5975点の日本新記録を樹立した。今大会は初めて日本記録保持者として臨む大会。「まだ日本記録を出してから2週間しか経っていなので実感がない」のが本音だという。日本記録を出した時は「1日目がいつもよりまとまった」と振り返り、「今回の大会でも1日目にもう少しいいパフォーマンスができれば」と展望。得意の投てき種目で安定していると実感していることに加え、「スプリント系も上がっている」と山崎。

今回が日本選手権7度目で、「最初はあこがれの舞台で、それがチャレンジする舞台に変わって、長野はとても成長させてくれた場所。いいパフォーマンスを見せたい」と長野への感謝を語る。東京五輪の参加標準記録6420点は遠いが、4連覇、そして6000点に向けて、「いつも通り楽しみながら、1種目ずつやっていくと自己ベストは確実に出ると思っています」と、日本女子初の大台に向かっていく。

大玉は今回、初めて前日会見に臨んだ。関東インカレでも自己ベストを出して優勝するなど伸び盛りの日体大の女子主将は、「今季、一番仕上がっていると思うので、いつも以上に上の選手に食らいつけると思う。楽しみ」と堂々と応え、「1日目を取りこぼしなく、トップで終えられれば」と目標を語った。

広告の下にコンテンツが続きます

東京五輪の参加標準記録は十種競技が8350点、七種競技が6420点。いずれも日本記録よりも高いが、この記録を出して3位以内に入れば東京五輪代表に内定する。大会の模様はライブ配信される予定だ。

東京五輪代表選考会を兼ねた第105回日本選手権・混成競技が6月12日、13日に長野運動公園総合陸上競技場で開催。その前日会見が長野市内のホテルで行われ、十種競技の中村明彦(スズキ)と、七種競技の山崎有紀(スズキ)、大玉華鈴(日体大)が登壇した。 400mハードルでロンドン五輪に出場し、前回リオ五輪は十種競技で代表となった中村。前回は3年ぶり3度目の優勝を果たしている。今大会、覇権を争ってきた日本記録保持者の右代啓祐(国士舘クラブ)は、よりワールドランキングを上げるために多くのポイントを稼げる可能性のあるスペインでの競技会に出場することを選択。だが、「右代さんがいてもいなくてもやることは変わらない」と中村。昨年から「スピード型からオールランダーへ」をテーマに取り組んできた。その結果、「投てきがハイアベレージになった」と手応えをつかんでいる。 5年前、リオ五輪選考会だった日本選手権では、リオ五輪の参加標準記録8100点を超える8180点をマークして優勝し、この長野でリオ五輪への切符をつかんでいる。ちなみに、中村にとって混成競技で初の日本選手権が10年前の最初の長野開催。「アスリートファーストがしっくりくる、一番の競技会。10年分の感謝を込めて、成長した姿を見せたい」と話す。中村は東京五輪に向け、参加標準記録8350点は「現実的にかなり厳しい」。それでも、「しっかりジャンプアップして8000点を超えたい」と意気込みを語った。 現在、3連覇中の山崎は、5月に5975点の日本新記録を樹立した。今大会は初めて日本記録保持者として臨む大会。「まだ日本記録を出してから2週間しか経っていなので実感がない」のが本音だという。日本記録を出した時は「1日目がいつもよりまとまった」と振り返り、「今回の大会でも1日目にもう少しいいパフォーマンスができれば」と展望。得意の投てき種目で安定していると実感していることに加え、「スプリント系も上がっている」と山崎。 今回が日本選手権7度目で、「最初はあこがれの舞台で、それがチャレンジする舞台に変わって、長野はとても成長させてくれた場所。いいパフォーマンスを見せたい」と長野への感謝を語る。東京五輪の参加標準記録6420点は遠いが、4連覇、そして6000点に向けて、「いつも通り楽しみながら、1種目ずつやっていくと自己ベストは確実に出ると思っています」と、日本女子初の大台に向かっていく。 大玉は今回、初めて前日会見に臨んだ。関東インカレでも自己ベストを出して優勝するなど伸び盛りの日体大の女子主将は、「今季、一番仕上がっていると思うので、いつも以上に上の選手に食らいつけると思う。楽しみ」と堂々と応え、「1日目を取りこぼしなく、トップで終えられれば」と目標を語った。 東京五輪の参加標準記録は十種競技が8350点、七種競技が6420点。いずれも日本記録よりも高いが、この記録を出して3位以内に入れば東京五輪代表に内定する。大会の模様はライブ配信される予定だ。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.23

箱根駅伝Stories/3度目の山で伝説を作る早大・工藤慎作 スピードに磨き「ストロングポイントとして活躍を」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 中学では当初卓球部を希望 「いよいよ始まるなっていうところで、純粋に […]

NEWS 箱根駅伝Stories/東京国際大・大村良紀「10区で展開を作っていく走りを」 集大成の舞台で全力を出し切る

2025.12.23

箱根駅伝Stories/東京国際大・大村良紀「10区で展開を作っていく走りを」 集大成の舞台で全力を出し切る

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 競技を続けるきっかけは消去法 「大村良紀=10区」、という構図ができ […]

NEWS 箱根駅伝Stories/自信と屈辱を経てたくましく成長した中大・岡田開成 「自分がゲームチェンジャーになろう」

2025.12.23

箱根駅伝Stories/自信と屈辱を経てたくましく成長した中大・岡田開成 「自分がゲームチェンジャーになろう」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 武者修行で変わった“基準” 中大・岡田開成(2年)にとって第101回 […]

NEWS ニューイヤー駅伝「クマ対応」発表 桐生市内一部エリアに出没例 該当区間の中止も

2025.12.23

ニューイヤー駅伝「クマ対応」発表 桐生市内一部エリアに出没例 該当区間の中止も

一般社団法人日本実業団陸上競技連合は12月23日、第70回全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)の「クマ対応」について発表した。 同大会は群馬県庁スタート・フィニッシュで、前橋市、高崎市、伊勢崎氏、太田市、桐生市をめぐ […]

NEWS 短距離の竹田一平がスズキを退社「一生の宝物」今後も競技継続 中大2年時にU20代表

2025.12.23

短距離の竹田一平がスズキを退社「一生の宝物」今後も競技継続 中大2年時にU20代表

スズキは12月末をもって男子短距離の竹田一平が退社・退団すると発表した。 竹田は埼玉県出身の28歳。不動岡高時代は走幅跳や三段跳をメインにしていたが、中大から本格的にスプリントへ。大学2年だった2016年には10秒27を […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top