HOME ニュース、国内

2021.06.06

青木12秒87、寺田12秒89、日本女子初12秒台の競演「日本選手権でいいレースを」/布勢スプリント
青木12秒87、寺田12秒89、日本女子初12秒台の競演「日本選手権でいいレースを」/布勢スプリント

青木が12秒87の日本新


◇布勢スプリント(6月6日/鳥取・布勢総合運動公園陸上競技場)

昨年の日本選手権女王が、一気に調子を上げてきた。女子100mハードル決勝は青木益未(七十七銀行)が中盤から抜け出し、今季12秒台を連発してきた寺田明日香(ジャパンクリエイト)を抑えてトップでフィニッシュ。そのタイムは「12秒87」――。寺田が6月1日の木南記念でマークしたばかりの日本記録にピタリと並んだ。

広告の下にコンテンツが続きます

「12秒99でもいいから、公認で12秒台を出しかったんです」。青木は昨年8月のAthlete Night Games in FUKUIで12秒87を出していたが、2.1mでわずかに追い風参考記録だった。念願の12秒台突入を果たしただけでなく、幻だった記録を現実のものに変えて見せた。

3月の日本室内選手権で予選8秒06、決勝8秒05と、昨年自身が作った室内日本記録(8秒11)を立て続けに更新するなど、スピード、パワーともに着実に向上していた。

それをうまくハードルのレースに表現できず、屋外初戦だった4月末の織田記念は13秒34で4位にとどまったが、10日後のREADY STEADY TOKYOでは13秒06(-0.6)で2位。その間に寺田が12秒87をはじめ12秒台を連発していたのを横目に、この約1ヵ月できっちりと仕上げてきた。

この日は「予選のウォーミングアップが悪かった」そうで、予選の1台目で脚をぶつけるなど思うような走りができなかった。それでも、自己新の13秒01(+0.8)を出し、「寺田さんについていけば記録はついてくる」と気持ちを切り替えた。

「1台目を気をつけるのではなく3台目までは確実に、そこからテンポアップを」

狙い通りに中盤から寺田をリードし、そのままフィニッシュ。タイ記録ながら屋外でも「日本記録保持者」の称号を手にした。「昔からここはすごく記録が出る競技場だと思っていたので、ここで記録が出したかったし、出せればこのあとの試合でもいい結果が出せると思っていました」と話した。

東京五輪に向けては、すでに世界ランキングでの出場圏内に入っており、五輪標準記録(12秒84)にもあと0.03秒。初の五輪代表入りは目の前にある。「ここからしっかりと上げていきたい」と青木は、気持ちを引き締め直していた。

2位の寺田も12秒89をマークし、日本人が同一レースで初めて複数人が12秒台を出す歴史的レースに。ただ、寺田は1台目の入りは決まったものの、予想以上のスピードが出たのか、「刻めなくて」3台目に脚をぶつけたことが響いた。

それでも、「新しく出てきた課題。日本選手権までに、取り組んでいきたい。そんな状態でも12秒8台が出たので、いいかな」と前向きだ。

同タイムで並び、まさに女子100mハードルを引っ張る「2強」となった青木と寺田。日本選手権での激突に向けて、「日本選手権でも2人で高め合っていきたい」(青木)、「青木さんと日本選手権でいい勝負をしたい」。2人の競り合いの先に、五輪標準突破が見えてくるはずだ。

◇布勢スプリント(6月6日/鳥取・布勢総合運動公園陸上競技場) 昨年の日本選手権女王が、一気に調子を上げてきた。女子100mハードル決勝は青木益未(七十七銀行)が中盤から抜け出し、今季12秒台を連発してきた寺田明日香(ジャパンクリエイト)を抑えてトップでフィニッシュ。そのタイムは「12秒87」――。寺田が6月1日の木南記念でマークしたばかりの日本記録にピタリと並んだ。 「12秒99でもいいから、公認で12秒台を出しかったんです」。青木は昨年8月のAthlete Night Games in FUKUIで12秒87を出していたが、2.1mでわずかに追い風参考記録だった。念願の12秒台突入を果たしただけでなく、幻だった記録を現実のものに変えて見せた。 3月の日本室内選手権で予選8秒06、決勝8秒05と、昨年自身が作った室内日本記録(8秒11)を立て続けに更新するなど、スピード、パワーともに着実に向上していた。 それをうまくハードルのレースに表現できず、屋外初戦だった4月末の織田記念は13秒34で4位にとどまったが、10日後のREADY STEADY TOKYOでは13秒06(-0.6)で2位。その間に寺田が12秒87をはじめ12秒台を連発していたのを横目に、この約1ヵ月できっちりと仕上げてきた。 この日は「予選のウォーミングアップが悪かった」そうで、予選の1台目で脚をぶつけるなど思うような走りができなかった。それでも、自己新の13秒01(+0.8)を出し、「寺田さんについていけば記録はついてくる」と気持ちを切り替えた。 「1台目を気をつけるのではなく3台目までは確実に、そこからテンポアップを」 狙い通りに中盤から寺田をリードし、そのままフィニッシュ。タイ記録ながら屋外でも「日本記録保持者」の称号を手にした。「昔からここはすごく記録が出る競技場だと思っていたので、ここで記録が出したかったし、出せればこのあとの試合でもいい結果が出せると思っていました」と話した。 東京五輪に向けては、すでに世界ランキングでの出場圏内に入っており、五輪標準記録(12秒84)にもあと0.03秒。初の五輪代表入りは目の前にある。「ここからしっかりと上げていきたい」と青木は、気持ちを引き締め直していた。 2位の寺田も12秒89をマークし、日本人が同一レースで初めて複数人が12秒台を出す歴史的レースに。ただ、寺田は1台目の入りは決まったものの、予想以上のスピードが出たのか、「刻めなくて」3台目に脚をぶつけたことが響いた。 それでも、「新しく出てきた課題。日本選手権までに、取り組んでいきたい。そんな状態でも12秒8台が出たので、いいかな」と前向きだ。 同タイムで並び、まさに女子100mハードルを引っ張る「2強」となった青木と寺田。日本選手権での激突に向けて、「日本選手権でも2人で高め合っていきたい」(青木)、「青木さんと日本選手権でいい勝負をしたい」。2人の競り合いの先に、五輪標準突破が見えてくるはずだ。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

         

Latest articles 最新の記事

2026.09.07

3000m障害・佐々木哲が初V! 「最後まで折れずに走り切れた」 中大駅伝主務・山﨑草太が2位/日本IC

◇天皇賜盃第95回日本学生陸上競技対校選手権(9月5~7日/神奈川・日産スタジアム)3日目 学生ナンバー1を争う日本インカレの3日目が行われ、男子3000m障害は佐々木哲(早大)が8分44秒46で初優勝した。 広告の下に […]

NEWS 雨天決戦の男子100m山本匠真が悲願V「一番勝ちたかった」田島が2冠、古賀ジェレミー貫禄勝ち/日本IC

2026.09.07

雨天決戦の男子100m山本匠真が悲願V「一番勝ちたかった」田島が2冠、古賀ジェレミー貫禄勝ち/日本IC

◇天皇賜盃第95回日本学生陸上競技対校選手権(9月5~7日/神奈川・日産スタジアム)2日目 学生ナンバー1を争う日本インカレの2日目が行われた。 広告の下にコンテンツが続きます 終日、雨が降りしきるコンディション。ハイレ […]

NEWS 最終日の競技実施を発表 関東周辺の大雨で中止検討も開催へ 気象状況によって変更の可能性は示す/日本IC

2026.09.07

最終日の競技実施を発表 関東周辺の大雨で中止検討も開催へ 気象状況によって変更の可能性は示す/日本IC

◇天皇賜盃第95回日本学生陸上競技対校選手権(9月5~7日/神奈川・日産スタジアム)3日目 日本学生陸上競技連合は9月7日、第95回日本インカレの最終日を予定通り開催することを発表した。 広告の下にコンテンツが続きます […]

NEWS 創価大ルーキー・ベナードと菅野元太がワン・ツー! 菅野「すごく役者がそろってるチーム」/日本IC

2026.09.06

創価大ルーキー・ベナードと菅野元太がワン・ツー! 菅野「すごく役者がそろってるチーム」/日本IC

◇天皇賜盃第95回日本学生陸上競技対校選手権(9月5~7日/神奈川・日産スタジアム)2日目 学生ナンバー1を争う日本インカレの2日目が行われ、男子5000mは創価大1年生のベナード・キクンビが13分49秒84で優勝し、菅 […]

NEWS 学生最速は山本匠真!10秒22で初優勝「狙った通りのことができた試合だった」中四国勢Vは25年ぶり/日本IC

2026.09.06

学生最速は山本匠真!10秒22で初優勝「狙った通りのことができた試合だった」中四国勢Vは25年ぶり/日本IC

◇天皇賜盃第95回日本学生陸上競技対校選手権(9月5~7日/神奈川・日産スタジアム)2日目 学生ナンバー1を争う日本インカレの2日目が行われ、男子100mは山本匠真(広島大院)が10秒22(-1.0)で初優勝を飾った。 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年9月号 (8月17日発売)

2026年9月号 (8月17日発売)

滋賀IH総特集
山口全中展望
アジア大会代表Close up

page top