
◇布勢スプリント(6月6日/鳥取・布勢総合運動公園陸上競技場)
昨年の日本選手権女王が、一気に調子を上げてきた。女子100mハードル決勝は青木益未(七十七銀行)が中盤から抜け出し、今季12秒台を連発してきた寺田明日香(ジャパンクリエイト)を抑えてトップでフィニッシュ。そのタイムは「12秒87」――。寺田が6月1日の木南記念でマークしたばかりの日本記録にピタリと並んだ。
「12秒99でもいいから、公認で12秒台を出しかったんです」。青木は昨年8月のAthlete Night Games in FUKUIで12秒87を出していたが、2.1mでわずかに追い風参考記録だった。念願の12秒台突入を果たしただけでなく、幻だった記録を現実のものに変えて見せた。
3月の日本室内選手権で予選8秒06、決勝8秒05と、昨年自身が作った室内日本記録(8秒11)を立て続けに更新するなど、スピード、パワーともに着実に向上していた。
それをうまくハードルのレースに表現できず、屋外初戦だった4月末の織田記念は13秒34で4位にとどまったが、10日後のREADY STEADY TOKYOでは13秒06(-0.6)で2位。その間に寺田が12秒87をはじめ12秒台を連発していたのを横目に、この約1ヵ月できっちりと仕上げてきた。
この日は「予選のウォーミングアップが悪かった」そうで、予選の1台目で脚をぶつけるなど思うような走りができなかった。それでも、自己新の13秒01(+0.8)を出し、「寺田さんについていけば記録はついてくる」と気持ちを切り替えた。
「1台目を気をつけるのではなく3台目までは確実に、そこからテンポアップを」
狙い通りに中盤から寺田をリードし、そのままフィニッシュ。タイ記録ながら屋外でも「日本記録保持者」の称号を手にした。「昔からここはすごく記録が出る競技場だと思っていたので、ここで記録が出したかったし、出せればこのあとの試合でもいい結果が出せると思っていました」と話した。
東京五輪に向けては、すでに世界ランキングでの出場圏内に入っており、五輪標準記録(12秒84)にもあと0.03秒。初の五輪代表入りは目の前にある。「ここからしっかりと上げていきたい」と青木は、気持ちを引き締め直していた。
2位の寺田も12秒89をマークし、日本人が同一レースで初めて複数人が12秒台を出す歴史的レースに。ただ、寺田は1台目の入りは決まったものの、予想以上のスピードが出たのか、「刻めなくて」3台目に脚をぶつけたことが響いた。
それでも、「新しく出てきた課題。日本選手権までに、取り組んでいきたい。そんな状態でも12秒8台が出たので、いいかな」と前向きだ。
同タイムで並び、まさに女子100mハードルを引っ張る「2強」となった青木と寺田。日本選手権での激突に向けて、「日本選手権でも2人で高め合っていきたい」(青木)、「青木さんと日本選手権でいい勝負をしたい」。2人の競り合いの先に、五輪標準突破が見えてくるはずだ。
◇布勢スプリント(6月6日/鳥取・布勢総合運動公園陸上競技場)昨年の日本選手権女王が、一気に調子を上げてきた。女子100mハードル決勝は青木益未(七十七銀行)が中盤から抜け出し、今季12秒台を連発してきた寺田明日香(ジャパンクリエイト)を抑えてトップでフィニッシュ。そのタイムは「12秒87」――。寺田が6月1日の木南記念でマークしたばかりの日本記録にピタリと並んだ。「12秒99でもいいから、公認で12秒台を出しかったんです」。青木は昨年8月のAthlete Night Games in FUKUIで12秒87を出していたが、2.1mでわずかに追い風参考記録だった。念願の12秒台突入を果たしただけでなく、幻だった記録を現実のものに変えて見せた。3月の日本室内選手権で予選8秒06、決勝8秒05と、昨年自身が作った室内日本記録(8秒11)を立て続けに更新するなど、スピード、パワーともに着実に向上していた。それをうまくハードルのレースに表現できず、屋外初戦だった4月末の織田記念は13秒34で4位にとどまったが、10日後のREADY STEADY TOKYOでは13秒06(-0.6)で2位。その間に寺田が12秒87をはじめ12秒台を連発していたのを横目に、この約1ヵ月できっちりと仕上げてきた。この日は「予選のウォーミングアップが悪かった」そうで、予選の1台目で脚をぶつけるなど思うような走りができなかった。それでも、自己新の13秒01(+0.8)を出し、「寺田さんについていけば記録はついてくる」と気持ちを切り替えた。「1台目を気をつけるのではなく3台目までは確実に、そこからテンポアップを」狙い通りに中盤から寺田をリードし、そのままフィニッシュ。タイ記録ながら屋外でも「日本記録保持者」の称号を手にした。「昔からここはすごく記録が出る競技場だと思っていたので、ここで記録が出したかったし、出せればこのあとの試合でもいい結果が出せると思っていました」と話した。東京五輪に向けては、すでに世界ランキングでの出場圏内に入っており、五輪標準記録(12秒84)にもあと0.03秒。初の五輪代表入りは目の前にある。「ここからしっかりと上げていきたい」と青木は、気持ちを引き締め直していた。2位の寺田も12秒89をマークし、日本人が同一レースで初めて複数人が12秒台を出す歴史的レースに。ただ、寺田は1台目の入りは決まったものの、予想以上のスピードが出たのか、「刻めなくて」3台目に脚をぶつけたことが響いた。それでも、「新しく出てきた課題。日本選手権までに、取り組んでいきたい。そんな状態でも12秒8台が出たので、いいかな」と前向きだ。同タイムで並び、まさに女子100mハードルを引っ張る「2強」となった青木と寺田。日本選手権での激突に向けて、「日本選手権でも2人で高め合っていきたい」(青木)、「青木さんと日本選手権でいい勝負をしたい」。2人の競り合いの先に、五輪標準突破が見えてくるはずだ。RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2026.10.13
月刊陸上競技2026年11月号
2026.10.12
2026.10.08
走高跳・髙橋渚がデサントとアドバイザリー契約「ともにさらなる高みを目指し、挑戦を続ける」
2026.10.12
2026.10.08
走高跳・髙橋渚がデサントとアドバイザリー契約「ともにさらなる高みを目指し、挑戦を続ける」
2026.10.05
ロサンゼルス五輪マラソン代表懸けたMGCのコース発表!名古屋城、テレビ塔をめぐるコースに
2026.09.18
Latest articles 最新の記事
2026.10.13
月刊陸上競技2026年11月号
Contents 名古屋アジア大会 熱闘譜 アジアの頂上決戦 32年ぶり日本開催 男子マイル 有終飾る完勝劇 諸田実咲 殊勲の初金メダル ~ 「まだ限界は見えていない」 三浦龍司 威風堂々 ~ 「ステップアップのための土 […]
2026.10.13
ハンマー投・村上来花ら名古屋アジア大会代表、超高校級の選手たちが青森に集結!/あおもり国スポ
◇第80回国民スポーツ大会・陸上競技(10月15~19日/青森・新青森県総合運動公園陸上競技場) 80回目を迎えた国スポが青森で行われる。陸上競技は10月15日から19日までの5日間で実施。2019年9月に運用が開始され […]
2026.10.13
“理想”に近い早大が強さ示すV! 全日本、箱根見据え「3冠への道はそんなに近くはない」/出雲駅伝
◇第38回出雲駅伝(10月12日/6区間45.1km:島根・出雲大社正面鳥居前スタート、出雲ドームフィニッシュ) 学生駅伝シーズンの幕開けを告げる出雲駅伝が行われ、早大が2時間5分56秒の大会新記録で16年ぶり3回目の優 […]
2026.10.13
駒大ルーキー・鈴木大翔がデビュー戦で1区区間賞! 「臨機応変に対応できて良かった」/出雲駅伝
◇第38回出雲駅伝(10月12日/6区間45.1km:島根・出雲大社正面鳥居前スタート、出雲ドームフィニッシュ) 学生駅伝シーズンの幕開けを告げる出雲駅伝が行われ、早大が2時間5分56秒の大会新記録で16年ぶり3回目の優 […]
2026.10.12
ダイヤモンドリーグ 2027年の日程が決定!! 5月7日に開幕 ファイナルは8月25日、26日
世界陸連(WA)は10月12日に、2027年のダイヤモンドリーグ(DL)の日程と開催地を発表した。 DLは陸上競技の世界最高峰シリーズとして、例年15試合前後が行われる。各大会の順位に応じてポイントが付与され、シーズン最 […]
Latest Issue
最新号

2026年11月号 (10月14日発売)
アジア大会総特集
駅伝プレビュー

