◇第102回箱根駅伝(東京・大手町~神奈川・箱根町往復/10区間217.1km)
第102回箱根駅伝が行われ、2度目の総合3連覇を果たした青学大・黒田朝日(4年)が大会最優秀選手に贈られる金栗四三杯と、前回新設された優勝チームから選出される最優秀選手賞(MVP)をダブル受賞した。
主将を務める黒田は往路の5区に出走すると、前回大会で先輩の若林宏樹が作った区間記録(1時間9分11秒)を1分55秒も塗り替える1時間7分16秒の区間新。最大3分27秒差あった早大を逆転し、往路優勝に貢献した。チームは復路もそのまま逃げ切り、総合3連覇を果たしている。
ダブル受賞について「3大駅伝で9回走って、一度もMVPがなかったので、どうしてもほしかった。うれしい気持ちでいっぱいです」とはにかみ、選手、スタッフにも感謝した。
タイムについて「1時間7分台は狙えるかなと思っていましたが、思っていた以上に良い記録でした」と振り返り、「今朝は実感が湧きませんでしたが、総合優勝できて実感が湧いた」。反響は「4年間で一番。(お祝いメッセージに)返信できていません」と笑顔を見せる。
総合優勝時は珍しく涙を浮かべていた黒田。「アクシデントもあり、順風満帆ではなかったですが、努力が実を結んだと思います。1年間、キャプテンとしてやってきて良かった」としみじみと語る。
黒田が語る青学大の強さとは、「逆境にもあきらめない」こと。そして、「今季は一人ひとりが青学大を勝たせるという意識を持ってくれた」とチームの意識の高さを明かす。
今後はマラソン挑戦を明言。昨年の大阪で2時間6分05秒の学生新を出した際は「楽しさはわからなかった。しばらくはいいかな」と笑って振り返っていたが、「大阪でともて良い走りができましたし、マラソンしか日本人が世界で戦える舞台はない。自分もマラソンで世界と戦える力を身につけていきたい」と強い覚悟を示した。
コンディション次第で別府大分毎日マラソンで2度目のフルマラソンになる見込みで「優勝、最低でも日本人トップを狙いたい。順位を狙った先に記録はついてくるもの」とした。
黒田は10000mでも青学大記録となる27分37秒62を叩き出した。なお、玉野光南高(岡山)時代には3000m障害でインターハイ2位(日本人最上位)に入るなど、どの種目でも強さを見せてきた。
1年時に駅伝出走はなかったが、出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝の3大駅伝では2年の出雲から9度出場で、6度の区間賞、5つの区間新を叩き出した。箱根は2年時2区区間賞、前回は2区区間3位、そして5区初登場で区間新。レース後のインタビューでは「僕がシン・山の神です」と高らかに宣言していた。
父・将由さんは法大OBで箱根駅伝の3度出場。弟の然は青学大に所属し、インターハイ3000m障害優勝、妹の六花も中学時代に日本一に輝いて現在は仙台育英高(宮城)で主力として活躍している。卒業後はGMOインターネットグループに所属することが決まっている。
青学大としては、金栗杯、MVPともに前回6区区間賞・区間新の野村昭夢(現・住友電工)が選出されており、2年連続のダブル受賞となった。
箱根駅伝創設に関わった日本マラソンの父・金栗四三には「箱根から世界へ」という思いがある。ダブル受賞と総合3連覇を手土産に、「シン・山の神」は日本マラソン界の夜明けを担う存在へと駆け上がっていく。
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2026.07.06
小森コーポレーション・湯原慶吾が退部 青学大時代に箱根駅伝V「新たな環境で新しい挑戦を」
2026.07.06
滋賀インターハイで入場料徴収を発表 暑熱対策などで増加する開催経費に対応
2026.07.06
U20世界選手権の代表発表! 久保凛、後藤大樹、増子陽太、清水空跳らが世界の強豪に挑戦
-
2026.07.06
-
2026.07.06
-
2026.07.06
-
2026.07.05
2026.06.16
アディダス「ADIZERO EVO SL EXO」から新カラーが6月12日より発売!
Latest articles 最新の記事
2026.07.06
小森コーポレーション・湯原慶吾が退部 青学大時代に箱根駅伝V「新たな環境で新しい挑戦を」
小森コーポレーション陸上部は7月6日、湯原慶吾が退部したと発表した。 湯原は茨城県出身の26歳。中学試合は主要な全国大会への出場はなかったものの、水戸工高では3年時にインターハイで1500m9位、5000mで決勝へ進んで […]
2026.07.06
滋賀インターハイで入場料徴収を発表 暑熱対策などで増加する開催経費に対応
7月末から始まる滋賀インターハイの実行委員会は、インターハイ会場で来場者から入場料を徴収すると発表した。 高校日本一を決めるインターハイの開催には、総額5億円を超える開催事業費が見込まれており、陸上競技だけでも多額の経費 […]
2026.07.06
U20世界選手権の代表発表! 久保凛、後藤大樹、増子陽太、清水空跳らが世界の強豪に挑戦
日本陸連は7月6日、第21回U20世界選手権(米国・オレゴン)の日本代表43人を発表した。 女子800mには、昨年の世界選手権代表で日本記録保持者の久保凛(積水化学)が選出。久保は2年前の前回大会で5位入賞を果たしており […]
2026.07.06
【女子ハンマー投】島川夕莉彩(小田原北高3神奈川) 56m87=高校歴代4位
第81回神奈川選手権が行われ、7月5日の女子ハンマー投で島川夕莉彩(小田原北高3)が高校歴代4位となる56m87をマークした。 島川は昨年のU18大会9位の実績を持ち、昨年11月の競技会では54m75をマーク。今季はイン […]
2026.07.06
ジャマイカの名指導者・フランシス氏が死去 パウエル、フレイザー・プライスらメダリスト育成
ジャマイカの短距離コーチ、ステファン・フラシンス氏が亡くなった。64歳だった。 フランシス氏は兄弟のポール氏とともに、キングストンでMVP陸上クラブを1999年に設立。以後、長きにわたって世界的に活躍する選手を輩出した。 […]
Latest Issue
最新号
2026年7月号 (6月12日発売)
特集 村竹&橋岡&諸田
インターハイ特集!