◇東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)7日目
東京世界陸上7日目のイブニングセッションが行われ、女子やり投予選A組に出場した北口榛花(JAL)は60m38で組8位となり、決勝進出はこの後に行われるB組の結果次第となった。
2連覇を狙う女王が苦しい戦いを強いられた。2回目に投じた60m38が最高記録だった。
今季はシーズン序盤から右ひじや左足首の故障にも苦しんだ。試合前最後の投てき練習ではテーピングを巻いて臨んだものの、「テープを外して感覚が良かったので、テープなしで試合に臨みました」と話す。
1投目で60m31をマークすると、やや安堵の表情を浮かべる。「60m飛んだので少しほっとしたのですが、自分の中では全力でも試合から遠い練習ばかりになっていたと思っています」。2、3投目も修正することができなかった。
右肘を痛めた6月から2ヵ月試合から遠ざかった。8月20日のDLローザンヌで復帰して50m93の10位、1週間後のDLファイナル(チューリヒ)は60m72の6位。どうしても試合の感覚に近い練習はできなかった。
決勝進出は現在行われているB組の結果を待つこととなった。それでも、チケットが完売となるなど、大観衆が国立を埋め、女王の背中を押した。
「春先からケガがついたり、精神的にも苦しい部分がたくさんありましたが、その度に今年は東京世界陸上があるから練習に戻ろうという気持ちになれました」。苦しい時期を乗り越えてきた北口の笑顔が再び戻ってくるか。
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