◇第109回日本選手権(7月4日~6日/東京・国立競技場) 3日目
東京世界選手権の代表選考会を兼ねた日本選手権が行われ、男子200mは鵜澤飛羽(JAL)が3連覇を達成。2大会連続の世界選手権代表に内定した。
筑波大を卒業して、今季から社会人になった鵜澤。20年ぶりに国立競技場で開催された日本選手権で、レベルアップした姿を披露した。
予選1組を20秒28(+0.9)の全体トップで通過すると、決勝は前半から攻め込んでいく。真っ先にコーナーを駆け抜けて、自己タイの20秒12(±0)でフィニッシュに飛び込んだ。
「自分に対する見え方も変わってくるので〝3〟連覇は大切にしていた数字です」と、まずは日本一の称号を素直に喜んだ。
2位の西裕大(MINT TOKYO)が20秒53、3位の飯塚翔太(ミズノ)が20秒66だったことを考えると、日本人では〝別次元〟にいると言っていいだろう。それでも自身のレースには納得していない様子だった。
「世陸がここ(国立競技場)で開催されるので予行演習になりました。(20秒)2台、1台を踏めたのも目的通りです。ただ本番では(前半で)『前に出られる』ことを考えると、もうちょっとタイムが欲しかったですね。本当は全部を『99』(の力)で行きたかったんですけど、カーブを『100』で入ってしまって、後半は脚が上がらなくなりました。静岡国際も同じ感じだったので、練習します」
今季は5月3日の静岡国際で快走を連発した。予選で20秒13(+0.8)、決勝は追い風参考ながら20秒05(+2.1)をマーク。日本記録(20秒03)に急接近した。セイコーゴールデングランプリは「コンディション不良のため」に欠場するも、5月下旬のアジア選手権は日本歴代4位の20秒12(+0.8)で連覇を果たしている。
このときは走りの感覚とタイムにズレがあり、「ちょっと嫌な感じがする」と話していた。実は1ヵ月半前には右耳が突発性難聴になるほどのストレスを抱えていたという。
「19秒台のプレッシャーを感じていました。周囲の期待に応えたいんですけど、限界が来ていた気がします。でも、せっかく冬季練習を頑張って、ある程度は強くなったと思うので、それを世界の舞台で出せなかったら意味がない。腐っている場合じゃないんで頑張っています」
紆余曲折がありながら、日本選手権はアジア選手権と同じ自己タイをマーク。今回が無風だったこと踏まえれば、着実な成長を見せている。
「東京世界選手権は決勝で走ることを第一に考えています。まだタイムが遅いですし、自分が狙ったパフォーマンスを、ここぞというときに出せないのが自分の弱さです。でも、もう一段階強くなれれば決勝に残れる位置にいると思うので、そこを目指していきたい」
さらに、世界選手権では個人種目だけでなく、4×100mリレーでも日本を引っ張っていくつもりでいる。
「自分は走る気でいますし、メダルを獲得するという目標があります。200mと4継で決勝に進出すると、5日間連続のレースになるので、それを念頭に置きながら、これからトレーニングを積んでいく予定です。できれば金メダルを獲得して、みんなで喜べればと思っています」
両種目が行われるのは大会後半の9月17~21日の5日間。日本のエースとなった鵜澤が、ファンを沸かしてくれるだろう。
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