一般社団法人関東学生陸上競技連盟は4月10日、流経大陸上競技部の主催競技会における不適正行為があったことと、経緯、処分について発表した。
流経大の保有している第3種公認を取っている「龍ケ崎市陸上競技場たつのこフィールド(愛称:流通経済大学龍ケ崎フィールド)」において2008年から競技会(いわゆる記録会)を開催しているが、ハンマー投について「少なくとも2008年度中」から昨年6月29日まで、同大学の管理施設である「広瀬記念グラウンド」で行われていたという。
本競技場から約1.6km離れた場所にある「広瀬記念グラウンド」は競技場の公認を取っていなかったが、「たつのこフィールド」で実施したこととして公認記録の申請を行っていたという。
該当事案について関東学連は「発覚の経緯が自主申告」であったことと「調査に協力的だった」ことについて触れつつも「自校の競技者にとどまらず外部からの参加競技者の記録の有効性や他競技会への参加資格にも影響を与えたことや、実施期間が長期であること」を踏まえて処分を課すことを決めた。
処分については流経大の25年4月1日から2年間の競技会主催の禁止を通達。また、2008年当時から関与していた指導者3名に対して2年間の関東学連主催大会への参加禁止、現監督について1年6ヵ月の同参加禁止の処分とした。
なお、記録については「広瀬記念グラウンドで実施された過去のハンマー投の記録については、公認記録の取消措置」がなされる一方で、同競技会を資格記録として関東学連主催競技会に出場した選手の記録・成績については公認記録の取消申請をしないことと、個人順位・対校得点についても抹消しないことを発表している。
大学主催の競技会としては、昨年8月にも国武大で不適正行為が発覚。その際に日本学連は「陸上競技は、記録のスポーツです。ルールに則った正しい計測は、その大前提となります。公認された競技場で正しく実施される競技会において、共通の方法で計測がされることによって、場所や時代を超えて記録を比較することが可能となります。この大前提が崩れれば、陸上競技がスポーツとして成立せず、そして、陸上競技の魅力も失われてしまいます」などと声明を発表していた。
今回の件を含め、改めて「本連盟に関係するすべての競技者、指導者等においては、本連盟が掲げる学生競技者憲章を再度確認の上で、日々の研鑽に努められることを心よりお願いします」と呼びかけた。
※記事に一部誤りがありましたのでお詫びをして訂正します。
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