HOME 国内、高校

2025.03.17

初選出の久保凛「貢献できるように、しっかりと精進したい」OSAKA夢プログラム支援を背に世界に挑戦
初選出の久保凛「貢献できるように、しっかりと精進したい」OSAKA夢プログラム支援を背に世界に挑戦

OSAKA夢プログラム第3期メンバーの久保凛(東大阪大敬愛高)

公益財団法人大阪陸上競技協会は3月17日、オリンピックを目指した選手サポート事業「OSAKA夢プログラム」の第3期を4月1日からスタートするとともに、支援するメンバー計21名を発表した。

同プログラムは東京五輪を目指す大阪ゆかりの選手たちをサポートすべく、2015年秋にスタート。住友電工社長(当時/現・会長)である同陸協の松本正義会長の旗振りのもと、関西の企業や個人の協賛を受け、選手の国内外での合宿や遠征をはじめとした強化を支援してきた。対象は大阪府出身、または大阪陸協登録選手などで、競技レベルごとに支援内容が3段階に分かれている。

第3期は2025年4月から29年3月までの4年間。28年ロサンゼルス五輪を目指す選手たちが中心となる。3月17日に記者会見が行われ、選ばれた選手5名が出席して抱負を述べた。

初選出となった女子800m日本記録保持者の久保凛(東大阪大敬愛高2)は、「選んでいただき光栄に思います。貢献できるように、しっかりと精進したい」と胸を張って語った。

2日前に豪州・シドニーで800mの実質初戦に臨み、2分03秒64をマーク。帰国便が東京の夜だったため、その日は都内に1泊し、早朝便で大阪に戻ってこの日の記者会見に臨んだ。その疲れも見せず、「和歌山での地元の応援だったり、大阪や夢プロだったりとたくさんの応援やサポートがあります。その感謝を競技に生かして、より良いパフォーマンスを多く出せるようにしたい」と力強い。

昨年は快進撃を続け、7月15日の関西学連第1回長距離強化記録会で日本人女子初の2分切りを達成した。日本選手権も初制覇し、U20世界選手権入賞、インターハイ2連覇と、高校のカテゴリーだけでなくシニアや国際舞台へと活躍の場を広げている。

広告の下にコンテンツが続きます

高校ラストイヤーの2025年シーズンに向けては、東京世界選手権を見据える。「出場することができれば、ファイナルに残ること。1本でも多く国立を走ること、高い目標を目指してやっていきたい」。

そのために、「2分切りを1度しか達成できていません。前半のスピードも、2周目の粘りも大切ですが、最近は身体が力んだり、ストライドが小さくなっている」ことが課題。4月の金栗記念、5月の静岡国際と木南記念に出場予定で、「基礎を取り組んで、つなげていければいいかなと思っています」と、さらなる積み重ねの必要性を強調する。

シニアと、インターハイ路線を両立しつつ、さらなる上のステージへ。久保が大きな支援を背に、新たなスタートを切る。

公益財団法人大阪陸上競技協会は3月17日、オリンピックを目指した選手サポート事業「OSAKA夢プログラム」の第3期を4月1日からスタートするとともに、支援するメンバー計21名を発表した。 同プログラムは東京五輪を目指す大阪ゆかりの選手たちをサポートすべく、2015年秋にスタート。住友電工社長(当時/現・会長)である同陸協の松本正義会長の旗振りのもと、関西の企業や個人の協賛を受け、選手の国内外での合宿や遠征をはじめとした強化を支援してきた。対象は大阪府出身、または大阪陸協登録選手などで、競技レベルごとに支援内容が3段階に分かれている。 第3期は2025年4月から29年3月までの4年間。28年ロサンゼルス五輪を目指す選手たちが中心となる。3月17日に記者会見が行われ、選ばれた選手5名が出席して抱負を述べた。 初選出となった女子800m日本記録保持者の久保凛(東大阪大敬愛高2)は、「選んでいただき光栄に思います。貢献できるように、しっかりと精進したい」と胸を張って語った。 2日前に豪州・シドニーで800mの実質初戦に臨み、2分03秒64をマーク。帰国便が東京の夜だったため、その日は都内に1泊し、早朝便で大阪に戻ってこの日の記者会見に臨んだ。その疲れも見せず、「和歌山での地元の応援だったり、大阪や夢プロだったりとたくさんの応援やサポートがあります。その感謝を競技に生かして、より良いパフォーマンスを多く出せるようにしたい」と力強い。 昨年は快進撃を続け、7月15日の関西学連第1回長距離強化記録会で日本人女子初の2分切りを達成した。日本選手権も初制覇し、U20世界選手権入賞、インターハイ2連覇と、高校のカテゴリーだけでなくシニアや国際舞台へと活躍の場を広げている。 高校ラストイヤーの2025年シーズンに向けては、東京世界選手権を見据える。「出場することができれば、ファイナルに残ること。1本でも多く国立を走ること、高い目標を目指してやっていきたい」。 そのために、「2分切りを1度しか達成できていません。前半のスピードも、2周目の粘りも大切ですが、最近は身体が力んだり、ストライドが小さくなっている」ことが課題。4月の金栗記念、5月の静岡国際と木南記念に出場予定で、「基礎を取り組んで、つなげていければいいかなと思っています」と、さらなる積み重ねの必要性を強調する。 シニアと、インターハイ路線を両立しつつ、さらなる上のステージへ。久保が大きな支援を背に、新たなスタートを切る。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

水戸招待のエントリー発表! 棒高跳に柄澤智哉、山本聖途、諸田実咲ら男女トップ集結 戸邉直人、城山正太郎も出場予定

5月5日に行われる日本グランプリシリーズ第7戦「2025水戸招待陸上」のエントリー選手が発表された。男子棒高跳には東京五輪代表の山本聖途(トヨタ自動車)、江島雅紀(富士通)や世界選手権代表経験のある柄澤智哉(東京陸協)ら […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

2025.04.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]

NEWS 【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top