HOME 高校

2024.11.03

筑紫女学園がオール区間賞で2年ぶり制覇 男子は大牟田が1区から首位譲らず2連覇/福岡県高校駅伝
筑紫女学園がオール区間賞で2年ぶり制覇 男子は大牟田が1区から首位譲らず2連覇/福岡県高校駅伝

24年福岡県高校駅伝で優勝した筑紫女学園・佐々木玲奈と大牟田・松田祐真、森本守勇

全国高校駅伝の出場権の座を懸けた福岡県大会は11月3日、嘉麻市嘉麻総合運動公園を発着点とするコースで行われた。女子(5区間21.0975km)は、筑紫女学園が1時間10分16秒で2年ぶり28回目のV。男子(7区間42.195km)は、大牟田が2時間6分15秒で2年連続45回目の優勝を果たした。

前評判通り、筑紫女学園の強さが際立ち、3年連続29回目の都大路を決めた。

女子の1区(6km)には、筑紫女学園が昨年の都大路1区8位の金森詩絵菜(3年)、自由ケ丘が、U20日本選手権1500m2連覇の川西みち(3年)などの実力者が登場した。エース同士が激しく争ったが、ラスト2kmで筑紫女学園の金森がスパート。勝負ポイントを的確に察知し、ライバルを引き離していった。

広告の下にコンテンツが続きます

14秒リードでタスキを受けて2区を務めたルーキーの嶋本はな乃(1年)も区間賞でリードを拡大。さらに、3区の明石初花(3年)、4区の白石真子(1年)も後続との差を広げ、5区(5km)の佐々木玲奈(2年)が16分43秒で締めくくり、オール区間賞で完勝した。

金森は「昨年の県大会は、ここで勝ち上がることが目標でしたが(結果は2位)、今年は全国で戦うための県大会という気持ちで臨みました。完全優勝できたので、全国3位入賞に向けてさらに頑張っていきたい」と、力強く意気込んだ。

1時間12分11秒で2位に入った自由ケ丘は、過去最高順位。20年余り続いた筑紫女学園と北九州市立という2強の牙城を壊し、地区代表枠をかける九州大会へ弾みをつけた。

男子の大牟田のレース運びも圧巻だった。1区(10km)の野田顕臣(3年)が1km過ぎから独走。30分12秒で後続に39秒のリードを作ると、2区の村上遵世(2年)が福岡一・留学生キプニ・エヴァンス(2年)の追い上げを、5秒にとどめて、勝利をグッと引き寄せた。

その後も3区、5区、6区、7区で区間賞を獲得し、2年連続45回目の全国切符。野田は「エースはいませんが、全員で切磋琢磨しながら練習できるのが今のチームです。都大路では、力を出し切ることを意識したいです」と話し、全員駅伝で、年末の全国大会では上位進出を掲げていた。

全国大会は12月22日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。なお、通例の都道府県代表のほかに、今年から男女とも地区代表が出場する。

文/田端慶子

全国高校駅伝の出場権の座を懸けた福岡県大会は11月3日、嘉麻市嘉麻総合運動公園を発着点とするコースで行われた。女子(5区間21.0975km)は、筑紫女学園が1時間10分16秒で2年ぶり28回目のV。男子(7区間42.195km)は、大牟田が2時間6分15秒で2年連続45回目の優勝を果たした。 前評判通り、筑紫女学園の強さが際立ち、3年連続29回目の都大路を決めた。 女子の1区(6km)には、筑紫女学園が昨年の都大路1区8位の金森詩絵菜(3年)、自由ケ丘が、U20日本選手権1500m2連覇の川西みち(3年)などの実力者が登場した。エース同士が激しく争ったが、ラスト2kmで筑紫女学園の金森がスパート。勝負ポイントを的確に察知し、ライバルを引き離していった。 14秒リードでタスキを受けて2区を務めたルーキーの嶋本はな乃(1年)も区間賞でリードを拡大。さらに、3区の明石初花(3年)、4区の白石真子(1年)も後続との差を広げ、5区(5km)の佐々木玲奈(2年)が16分43秒で締めくくり、オール区間賞で完勝した。 金森は「昨年の県大会は、ここで勝ち上がることが目標でしたが(結果は2位)、今年は全国で戦うための県大会という気持ちで臨みました。完全優勝できたので、全国3位入賞に向けてさらに頑張っていきたい」と、力強く意気込んだ。 1時間12分11秒で2位に入った自由ケ丘は、過去最高順位。20年余り続いた筑紫女学園と北九州市立という2強の牙城を壊し、地区代表枠をかける九州大会へ弾みをつけた。 男子の大牟田のレース運びも圧巻だった。1区(10km)の野田顕臣(3年)が1km過ぎから独走。30分12秒で後続に39秒のリードを作ると、2区の村上遵世(2年)が福岡一・留学生キプニ・エヴァンス(2年)の追い上げを、5秒にとどめて、勝利をグッと引き寄せた。 その後も3区、5区、6区、7区で区間賞を獲得し、2年連続45回目の全国切符。野田は「エースはいませんが、全員で切磋琢磨しながら練習できるのが今のチームです。都大路では、力を出し切ることを意識したいです」と話し、全員駅伝で、年末の全国大会では上位進出を掲げていた。 全国大会は12月22日、京都市のたけびしスタジアム京都を発着点に行われる。なお、通例の都道府県代表のほかに、今年から男女とも地区代表が出場する。 文/田端慶子

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.20

東京世界陸上代表・落合晃が1500mに出場 今季最終レースは3分46秒86/世田谷競技会

第2回世田谷陸上競技会が12月20日、東京・世田谷区立総合運動場陸上競技場で行われ、男子1500mで落合晃(駒大)が3分46秒86で1着に入った。 9月の東京世界選手権では日本代表として800mに出場した落合。11月の東 […]

NEWS 世界陸上銅の勝木隼人がエントリー 女子は前回Vの谷純花ら/元旦競歩

2025.12.19

世界陸上銅の勝木隼人がエントリー 女子は前回Vの谷純花ら/元旦競歩

東京陸協は26年1月1日に開催される第74回元旦競歩(兼東京選手権競歩)のエントリー選手を発表した。 男子20kmには、9月の東京世界選手権35kmで銅メダルに輝いた勝木隼人(自衛隊体育学校)がエントリー。23年ワールド […]

NEWS 箱根駅伝Stories/東海大のスピードスター・兵藤ジュダ リベンジの1区で「やっぱり区間賞がほしい」

2025.12.19

箱根駅伝Stories/東海大のスピードスター・兵藤ジュダ リベンジの1区で「やっぱり区間賞がほしい」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 失意から復活、トラックで勢い 前回の箱根駅伝予選会で総合14位に終わ […]

NEWS 箱根駅伝Stories/前回の雪辱期する中央学大・市川大世 「区間5位以内を目指して積極的な走りを」

2025.12.19

箱根駅伝Stories/前回の雪辱期する中央学大・市川大世 「区間5位以内を目指して積極的な走りを」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 全日本では4人抜きの力走 3年ぶりに11月の全日本大学駅伝に戻ってき […]

NEWS 箱根駅伝Stories/過去最高順位を見据える城西大 強力4年生軸に「アッと驚くような試合がしたい」

2025.12.19

箱根駅伝Stories/過去最高順位を見据える城西大 強力4年生軸に「アッと驚くような試合がしたい」

新春の風物詩・第102回箱根駅伝に挑む選手やチームを取り上げる「箱根駅伝Stories」。学生三大駅伝最終決戦に向かうそれぞれの歩みや思いを紹介する。 主要区間の経験者残る 前回6位の城西大がチーム最高成績の3位以内を目 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2026年1月号 (12月12日発売)

2026年1月号 (12月12日発売)

箱根駅伝観戦ガイド&全国高校駅伝総展望
大迫傑がマラソン日本新
箱根駅伝「5強」主将インタビュー
クイーンズ駅伝/福岡国際マラソン
〔新旧男子100m高校記録保持者〕桐生祥秀×清水空跳

page top