HOME 特集

2024.10.25

女王・名城大8連覇なるか!?悲願の初V目指す大東大、9年ぶり復権期す立命大、日体大、大阪学大、城西大らが追う/全日本大学女子駅伝みどころ
女王・名城大8連覇なるか!?悲願の初V目指す大東大、9年ぶり復権期す立命大、日体大、大阪学大、城西大らが追う/全日本大学女子駅伝みどころ

24年全日本大学女子駅伝の優勝候補となる名城大(谷本七星、中央)、大東大(野田真理耶)、立命大(村松灯)

全日本大学女子駅伝が10月27日、弘進ゴムアスリートパークをスタート・フィニッシュとする6区間38.0㎞のコースで行われる。

前回大会で自らの最長連覇記録を「7」に伸ばした名城大をはじめ、大東大、立命大、城西大、日体大、大阪学大、関大、東北福祉大の前回上位8位に入ったシード校と、各地区の予選を勝ち上がった14校、選考会落選校を対象とした書類選考(5000m6人の合計タイム)による3校の計25校に、東北学連選抜チームを加えた26チームが出場し、学生女子駅伝日本一を競う。

優勝争いの中心は、今年も女王・名城大だろう。主将・谷本七星(4年)、5000mチーム最速(15分31秒33)の米澤奈々香(3年)、昨年のワールドユニバーシティゲームズ代表・原田紗希(3年)の3本柱を軸に、前回3区区間賞の石松愛朱加(2年)、U20世界選手権1500m代表・山田未唯(2年)らスピードランナーが脇を固める。今年も強力布陣は健在だ。

なかでも、富士山女子駅伝を含む6度の学生女子駅伝で5度区間賞を手にしてきた“駅伝娘”谷本の存在が大きい。昨年は体調不良が重なって夏まで苦しい時期を過ごしたが、今年はトレーニングを順調にこなしてきた。無類の強さを発揮する駅伝で、主将として文字通りチームを牽引する走りを見せそう。

近年は序盤で勝負を決定づけるパターンが多いが、米田勝朗監督はライバル校との戦力は拮抗していると読み、「トラック勝負」を視野に入れる。そのため、序盤は米澤で流れを作り、後半に待つ原田、谷本に粘り強くつなぐ展開を想定。8連覇の偉業というよりも、「今年、しっかり勝つ」ことを目指して臨む構えだ。

女王を追う一番手は前回、トラック勝負で2位、3位を分けた大東大と立命大だろう。

広告の下にコンテンツが続きます

大東大は前回、1年生5人のオーダーで9度目の銀メダル。その選手たちを中心に、チーム全体が1年をかけて「ワンランク成長している」と外園隆監督は自信をのぞかせる。主軸は野田真理耶、サラ・ワンジルの2年生コンビ。前回は5、6区に並べて後半勝負を狙ったが、5区予定のワンジルで逆転できる範囲でタスキを渡すために、野田をどこに起用するかがポイントか。OGの鈴木優花(第一生命グループ)がパリ五輪マラソン6位入賞を飾った姿を刺激に、悲願の頂点へ挑む。

立命大も9年ぶりの女王の座奪還へ、総合力を高めている。前回1、2、4区で区間賞を獲得した村松灯(4年)、太田咲雪(2年)、中地こころ(4年)に、村松の妹・結が長引いたケガから復調。U20世界選手権5000m6位入賞の山本釉未をはじめ力のあるルーキーも加わった。関西学生女子駅伝は2位にとどまったが、「仙台では見違えるような走りをして優勝したい」という主将・村松灯の言葉に、覚悟がにじむ。

さらに続くのが、日体大、大阪学大、城西大の前回上位校だ。

日体大はエースで主将の山﨑りさ、前回2~4区でつないだ尾方唯莉、嶋田桃子、齋藤みうの4年生カルテットが強力。4年前の3位以降、優勝候補に挙げられながら5位、6位、5位と伸び悩んでおり、念願の頂点に向けて佐藤洋平監督は「しっかりと勝負したい」と言葉に力を込める。

大阪学大は10年連続シード獲得中。関西学生女子駅伝では立命大を抑えて優勝した。日本インカレ5000m、10000mともに3位のエース・永長里緒、主将・小林舞妃留、依田来巳と、こちらも4年生の安定感が光る。

城西大は前回、下級生中心のオーダーで17年ぶりの4位に。その3、5、6区を務めた兼子心晴、髙橋葵、金子陽向の3年生トリオが2004年(3位)以来のトップスリー入りへのカギとなりそう。

このほか、前回7位の関大、初めてシード校として臨む地元・東北福祉大、不破聖衣来(4年)を擁する拓大、関東3位の筑波大ら、シード権を懸けた争いも激戦となりそうだ。

レースは10月27日12時10分にスタート。日本テレビ系で11時50分から生中継されるほか、日本テレビHPでライブ配信も予定されている。

全日本大学女子駅伝が10月27日、弘進ゴムアスリートパークをスタート・フィニッシュとする6区間38.0㎞のコースで行われる。 前回大会で自らの最長連覇記録を「7」に伸ばした名城大をはじめ、大東大、立命大、城西大、日体大、大阪学大、関大、東北福祉大の前回上位8位に入ったシード校と、各地区の予選を勝ち上がった14校、選考会落選校を対象とした書類選考(5000m6人の合計タイム)による3校の計25校に、東北学連選抜チームを加えた26チームが出場し、学生女子駅伝日本一を競う。 優勝争いの中心は、今年も女王・名城大だろう。主将・谷本七星(4年)、5000mチーム最速(15分31秒33)の米澤奈々香(3年)、昨年のワールドユニバーシティゲームズ代表・原田紗希(3年)の3本柱を軸に、前回3区区間賞の石松愛朱加(2年)、U20世界選手権1500m代表・山田未唯(2年)らスピードランナーが脇を固める。今年も強力布陣は健在だ。 なかでも、富士山女子駅伝を含む6度の学生女子駅伝で5度区間賞を手にしてきた“駅伝娘”谷本の存在が大きい。昨年は体調不良が重なって夏まで苦しい時期を過ごしたが、今年はトレーニングを順調にこなしてきた。無類の強さを発揮する駅伝で、主将として文字通りチームを牽引する走りを見せそう。 近年は序盤で勝負を決定づけるパターンが多いが、米田勝朗監督はライバル校との戦力は拮抗していると読み、「トラック勝負」を視野に入れる。そのため、序盤は米澤で流れを作り、後半に待つ原田、谷本に粘り強くつなぐ展開を想定。8連覇の偉業というよりも、「今年、しっかり勝つ」ことを目指して臨む構えだ。 女王を追う一番手は前回、トラック勝負で2位、3位を分けた大東大と立命大だろう。 大東大は前回、1年生5人のオーダーで9度目の銀メダル。その選手たちを中心に、チーム全体が1年をかけて「ワンランク成長している」と外園隆監督は自信をのぞかせる。主軸は野田真理耶、サラ・ワンジルの2年生コンビ。前回は5、6区に並べて後半勝負を狙ったが、5区予定のワンジルで逆転できる範囲でタスキを渡すために、野田をどこに起用するかがポイントか。OGの鈴木優花(第一生命グループ)がパリ五輪マラソン6位入賞を飾った姿を刺激に、悲願の頂点へ挑む。 立命大も9年ぶりの女王の座奪還へ、総合力を高めている。前回1、2、4区で区間賞を獲得した村松灯(4年)、太田咲雪(2年)、中地こころ(4年)に、村松の妹・結が長引いたケガから復調。U20世界選手権5000m6位入賞の山本釉未をはじめ力のあるルーキーも加わった。関西学生女子駅伝は2位にとどまったが、「仙台では見違えるような走りをして優勝したい」という主将・村松灯の言葉に、覚悟がにじむ。 さらに続くのが、日体大、大阪学大、城西大の前回上位校だ。 日体大はエースで主将の山﨑りさ、前回2~4区でつないだ尾方唯莉、嶋田桃子、齋藤みうの4年生カルテットが強力。4年前の3位以降、優勝候補に挙げられながら5位、6位、5位と伸び悩んでおり、念願の頂点に向けて佐藤洋平監督は「しっかりと勝負したい」と言葉に力を込める。 大阪学大は10年連続シード獲得中。関西学生女子駅伝では立命大を抑えて優勝した。日本インカレ5000m、10000mともに3位のエース・永長里緒、主将・小林舞妃留、依田来巳と、こちらも4年生の安定感が光る。 城西大は前回、下級生中心のオーダーで17年ぶりの4位に。その3、5、6区を務めた兼子心晴、髙橋葵、金子陽向の3年生トリオが2004年(3位)以来のトップスリー入りへのカギとなりそう。 このほか、前回7位の関大、初めてシード校として臨む地元・東北福祉大、不破聖衣来(4年)を擁する拓大、関東3位の筑波大ら、シード権を懸けた争いも激戦となりそうだ。 レースは10月27日12時10分にスタート。日本テレビ系で11時50分から生中継されるほか、日本テレビHPでライブ配信も予定されている。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.08.28

東京世界陸上 マラソン、競歩の交通規制を発表 9月14日、15日午前に銀座、秋葉原などで通行止め

東京2025世界陸上財団は、9月に開催される東京世界選手権におけるマラソンおよび競歩種目の実施に伴い、交通規制についてSNSや公式ホームページで注意を呼びかけている。 大会では、女子マラソンが9月14日(日)、男子マラソ […]

NEWS 来年香港で開催のU20アジア選手権選考要項発表 25年世界トップリストで8位以内など選考対象に

2025.08.28

来年香港で開催のU20アジア選手権選考要項発表 25年世界トップリストで8位以内など選考対象に

日本陸連は8月28日、来年5月に香港で開催されるU20アジア選手権の日本代表選考要項を発表した。 編成方針は、同年夏に開催されるU20世界選手権(米国・ユージン)の「成功を念頭におく」としている。選考基準は、2025年U […]

NEWS 走幅跳・山浦渓斗、前十字靭帯と外側側副靭帯を損傷 世界陸上の出場断念 「強くなって戻ってこようと思います」

2025.08.28

走幅跳・山浦渓斗、前十字靭帯と外側側副靭帯を損傷 世界陸上の出場断念 「強くなって戻ってこようと思います」

8月27日、男子走幅跳で今年の日本選手権を制した山浦渓斗(勝浦ゴルフ倶楽部)が、前十字靭帯および外側側副靭帯の損傷により、9月に開催される東京世界選手権の出場を断念することを自身のSNSで表明した。 24歳の山浦は長野県 […]

NEWS 東京マラソン財団企画「東京マラソンカード」8/29から募集開始!大会出走権などキャンペーン展開、利用額の一部は子供支援活動に

2025.08.28

東京マラソン財団企画「東京マラソンカード」8/29から募集開始!大会出走権などキャンペーン展開、利用額の一部は子供支援活動に

一般財団法人東京マラソン財団は8月28日、東京マラソンのグローバル・マーケティング・パートナーおよびオフィシャル・ペイメント・パートナーであるMastercardと連携し、「東京マラソンカード」を企画することを発表した。 […]

NEWS 東京世界陸上の公式計時務めるセイコーが銀座・明治神宮外苑エリアで体験型イベントを開催!特別企画展やコラボカフェなど

2025.08.28

東京世界陸上の公式計時務めるセイコーが銀座・明治神宮外苑エリアで体験型イベントを開催!特別企画展やコラボカフェなど

セイコーグループ株式会社は8月28日、オフィシャルタイマーを務める東京世界陸上(9月13日~21日/国立競技場)に向けて新機材の導入や、体験型イベント開催を発表した。 1987年の第2回ローマ大会から今回の東京まで、19 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年9月号 (8月12日発売)

2025年9月号 (8月12日発売)

衝撃の5日間
広島インターハイ特集!
桐生祥秀 9秒99

page top