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【展望】石堂、青山、石川ら多士済々の短距離 古林、村上に再び高校新の期待/全国高校大会(女子編)

 インターハイが中止となったため、今季最初で最後の「高校日本一」を決める大会となった「全国高校大会2020」が10月23日から25日までの3日間、広島市のエディオンスタジアム広島で行われる。エントリー選手を元に女子の各種目を展望していく(文中のIHはインターハイ、U18はU18日本選手権)。
※大会は日本陸連がライブ配信を実施。無観客のため、ぜひライブ配信で応援してほしい。

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激戦のスプリント、400mHも注目!

 100mは日本選手権で自己新の11秒66をマークして高校生最上位3位に入った石川優(相洋3神奈川)、4位の青山華依(大阪3)、7位の石堂陽奈(立命館慶祥3北海道)の3人が中心となる。

 今季は石川の安定した走りが目立つが、昨年11秒61(高校歴代7位タイ)を出した青山は、U18と国体でそれぞれ2連覇するなど秋に強い。また、石堂は高校歴代4位の11秒56をマークした昨年の走りができれば、頂点にもっとも近い。7月に11秒73で走った新坂太佳子(西池AC)も上位争いに加わるだろう。

 石川は昨年のU18を制した200mで今季リストトップの24秒03を出しており、ここでもV候補だ。昨年のIHを高校歴代5位の23秒67で制した石堂は復調次第。また、100mで日本選手権6位だった安達茉鈴(京都橘3)は24秒34をマークしているが、400mにも取り組み、タイムはさらに縮まりそうで、石川を追いかけることができるか。


日本選手権100m決勝。左から石堂陽奈(立命館慶祥3北海道)、青山華依(大阪3)、安達茉鈴(京都橘3)、石川優(相洋3神奈川)

 400mは安達が54秒82でリストトップ。アシィしおり(北海道栄3)、大野瑞奈(埼玉栄3)、松岡萌絵(東海大浦安3千葉)の昨年54秒台で走った4人や、河内瀬桜(東大阪大敬愛2)も上位に入る力を持つ。800mは昨年2分07秒81をマークした谷口ゆき(星稜2石川)に2分08秒台の自己ベストを持つ川島実桜(豊橋南3愛知)、青山理奈(中京大中京2愛知)の3人を中心にレースが展開するだろう。

 駅伝強豪校の選手が多数エントリーしている中長距離。1500m村松結(立命館宇治2)、橋本充央(福知山成美3)、三原梓(立命館宇治3)の京都勢が優勝争いの軸となる。3000mでは三原が9分02秒86をマークしてトップだが、久保心優(2年)、黒川円佳(3年)らの神村学園(鹿児島)勢、成田(千葉)の小坂井智絵(3年)、山﨑りさ(3年)といった各チームの実力者がエントリーしており、熾烈な争いとなる。

 100mハードルは昨年の国体、U18を制した伊藤彩香(青豊3福岡)が実績でリード。13秒8台を出している岩佐茉結子(成田3千葉)、中津晴葉(佐久長聖3長野)、古屋敦子(倉敷中央3岡山)が追う。400mハードルは日本選手権で高校歴代2位、U20日本歴代3位の57秒43をマークした山本亜美(京都橘3)が高校記録(57秒09)の更新に挑む。400mでも上位候補の大野がどこまで食らいつけるか。5000m競歩梅野倖子(宗像3福岡)がV候補だが、小出佳奈(智辯カレッジ3奈良)も迫る勢いだ。

山本亜美(京都橘3)

フィールド&混成

棒高跳とハンマー投で高校記録再更新も

 混戦が予想される走高跳は、日本選手権で自己新の1m75をクリアして4位タイに入った亀田実咲(鵬学園3石川)が上り調子だ。一昨年の全中と、昨年のU18で優勝した岡野弥幸(埼玉栄2)は実績面で光る。

 棒高跳は10月11日に高校新記録の4m13に成功した古林愛理(明石商3兵庫)が、再び記録を塗り替えるかに注目だ。また、大坂谷明里(社3兵庫)が4m00をクリアしており、ハイレベルな争いになるかもしれない。松本百音(明石商2兵庫)や村田蒼空(前橋女1群馬)といった下級生も4mに挑む。


古林愛理(明石商3兵庫)

 走幅跳は今季ただ1人6mジャンプを見せた中田茉希(大塚2大阪)が優勝にもっとも近い。昨年のIH4位の松尾瑚捺(浜松商2静岡)やU18覇者の白土茶実(成田3千葉)は実績のあるジャンパーが迫る存在だ。三段跳吉田花鈴(摂津2大阪)が12m38でリストトップだが、12m20台も6人おり、混戦となるだろう。

 砲丸投は記録的に奥山琴未川口由眞の生光学園(徳島)の1年生コンビに注目だが、高橋和奏(東京3)や岩本乙夏(稲生3三重)、日夏涼香(大塚3大阪)といった3年生が意地を見せたいところだ。円盤投西井琳音(三重2)や谷原礼音(四学香川西3)、岩本に1年生の友利晟弓(那覇西・沖縄)がタイトル争いを演じそう。

 ハンマー投は、10月4日に61m02の驚異的なU20日本新記録を放った村上来花(弘前実2青森)にさらなる記録更新の可能性がある。今季投げるたびに記録を塗り替えていった〝大器〟は、広島でもビッグアーチを描くことができるか。


村上来花(弘前実2青森)

 50mスロワーが7人を数え、ハイレベルな争いとなりそうなやり投は、リストトップの53m97を放っている地元Vに挑む村上碧海(西条農2広島)と昨年のU18優勝の寺田奈津美(諫早3長崎)が主導権を握る。七種競技は昨年のIH7位で今季5000点超えの松下実咲(滝川二3兵庫)とIH8位の大菅紗矢香(鳥羽3京都)が競り合う構図となりそう。1年生の中尾日香(長田・兵庫)がどこまで迫るか。

男子編はこちら

今季最新ランキングトップ3
(エントリー選手のみ)

●100m
11.65 1.4 石堂 陽奈(立命館慶祥3北海道) 9. 6
11.66 0.5 石川  優(相洋3神奈川) 10.2
11.72 0.5 青山 華依(大阪3大阪) 10.1
●200m
24.03 -0.7 石川  優(相洋3神奈川) 9. 6
24.34 0.0 安達 茉鈴(京都橘3京都) 8.22
24.36 1.6 内山 響香(浜松市立2静岡) 8.22
●400m
54.82 安達 茉鈴(京都橘3京都) 8. 8
55.23 河内 瀬桜(東大阪大敬愛2大阪) 7.23
55.48 大野 瑞奈(埼玉栄3埼玉) 9.10
●800m
2.08.09 川島 実桜(豊橋南3愛知) 8.23
2.08.22 谷口 ゆき(星稜2石川) 10.2
2.08.53 青山 理奈(中京大中京2愛知) 10.2
●1500m
4.20.68 村松  結(立命館宇治2京都) 8. 8
4.22.67 橋本 充央(福知山成美3京都) 8. 8
4.23.10 三原  梓(立命館宇治3京都) 7.25
●3000m
9.02.86 三原  梓(立命館宇治3京都) 7.18
9.06.22 久保 心優(神村学園2鹿児島) 10.11
9.07.09 黒川 円佳(神村学園3鹿児島) 7.18
●100mH
13.81 0.4 岩佐茉結子(成田3千葉) 8.22
13.84 2.0 中津 晴葉(佐久長聖3長野) 8.29
13.85 1.0 古屋 敦子(倉敷中央3岡山) 8.29
●400mH
57.43 山本 亜美(京都橘3京都) 10.3
58.97 大野 瑞奈(埼玉栄3埼玉) 9.13
59.59 塚本 萌乃(成田2千葉) 8.23
●5000mW
22.27.29 梅野 倖子(宗像3福岡) 7. 5
22.37.13 小出 佳奈(智辯カレッジ3奈良) 9.27
22.56.26 藤田真美加(成田2千葉) 9.27
●走高跳
1.75 亀田 実咲(鵬学園3石川) 10.11
1.74 山口  悠(新潟商3新潟) 7.23
1.74 河村 彩香(鯖江3福井) 9.19
●棒高跳
4.13 古林 愛理(明石商3兵庫) 10.11
4.00 大坂谷明里(社3兵庫) 8. 9
3.90i 村田 蒼空(前橋女1群馬) 8. 2
●走幅跳
6.10 1.5 中田 茉希(大塚2大阪) 9. 5
5.99 0.7 中尾 優花(中村学園女2福岡) 9.20
5.97 0.0 吉田 花鈴(摂津2大阪) 9.18
●三段跳
12.38 1.0 吉田 花鈴(摂津2大阪) 8.30
12.29 0.3 岡部 玲奈(市船橋3千葉) 7.23
12.26 1.3 中野 すず(添上3奈良) 7.12
12.26 1.2 浅井 美和(光ヶ丘女3愛知) 7.19
●砲丸投
13.88 川口 由真(生光学園1徳島) 8.30
13.86 高橋 和奏(東京3東京) 9.22
13.70 岩本 乙夏(稲生3三重) 8. 1
●円盤投
42.77 西井 琳音(三重2三重) 8. 8
42.29 谷原 礼音(四学香川西3香川) 7.11
42.24 岩本 乙夏(稲生3三重) 9.27
●ハンマー投
61.02 村上 来花(弘前実2青森) 10.4
54.47 尾崎 琴音(今治明徳3愛媛) 7. 4
54.22 濱口 真幸(伊勢工3三重) 8. 8
●やり投
53.97 村上 碧海(西条農2広島) 9.20
53.68 寺田奈津美(諫早3長崎) 7.19
52.79 堀内 律子(生野3大阪) 7.23
●七種競技
5034 松下 美咲(滝川二3兵庫) 8.30
4767 大菅紗矢香(鳥羽3京都) 7.12
4670 中尾 日香(長田1兵庫) 8.30



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