HOME ニュース、国内

2020.10.20

【長距離】「27分台は出せる」佐藤悠基が東京五輪に意欲
【長距離】「27分台は出せる」佐藤悠基が東京五輪に意欲


 2012年ロンドン五輪男子5000m、10000m代表で、昨年のマラソングランドチャンピオンシップにも出場した佐藤悠基(日清食品グループ)が10月19日、スポーツドリンク「モルテン」の新作発表会に出席して今後の展望を明かした。

 所属する日清食品グループ陸上競技部が規模を縮小し、現在在籍している選手は佐久長聖高(長野)→東海大の後輩である村澤明伸と佐藤、そして三浦洋希の3人。練習は基本的には1人で行い、練習メニューも自分で考える「セルフコーチ」で活動しているという。

「契約は1年ごとなので移籍も視野に入りますし、そのためにも結果を残したい。もし移籍して駅伝に出てほしいと言われたら、所属先の方針に沿って走るつもりでいます」

 マラソンに取り組むのは早くても来年秋以降で、当面はトラックに集中。今年12月の日本選手権10000mに出場を予定する。10月17日の東海大長距離競技会5000mでは13分34秒71をマークしており、11月に34歳になる今でも「(10000mで)27分台は出せる」と断言。「もっと上を見据えている。社会人1年目に出した自己ベスト(27分38秒25、2009年)の更新も狙いたい」と向上心をみなぎらせた。

 東京五輪はマラソンでの代表入りはなくなったものの、トラック種目での出場には可能性を残している。「オリンピックばかりを目標にすると無理をしてケガをしがち。現状を把握して最善を尽くしたい」としながらも、「30代半ばになって(トラック長距離種目の)代表になる選手はいない。もう一度勝負したい気持ちはある。若い選手の希望になれたら」と佐藤。これまで中学記録(3000m)、高校最高記録(10000m)、U20日本記録(5000m)を塗り替え、数々の金字塔を打ち立ててきたエリートランナーが東京五輪に意欲を示した。

◎佐藤悠基(さとう ゆうき)
1986年11月26日生まれ、静岡県出身。179cm、60kg。清水南中(静岡)→佐久長聖高(長野)→東海大→日清食品グループ。2012年ロンドン五輪5000m&10000m代表。世界選手権は2011年、13年と2度出場。自己記録は3000m7分44秒63(日本歴代3位、2010年)、5000m13分13秒60(日本歴代5位、2013年)、10000m27分38秒25(日本歴代5位、2009年)、ハーフマラソン1時間1分06秒(2020年)、マラソン2時間8分58秒(2018年)。

広告の下にコンテンツが続きます

文/山本慎一郎

【マラソン】プロランナーの福田穣が「NNランニングチーム」加入 キプチョゲとチームメイトに
編集部コラム「日本選手権優勝者を世代別にまとめてみた」
編集部コラム「箱根駅伝の高速化を検証」

 2012年ロンドン五輪男子5000m、10000m代表で、昨年のマラソングランドチャンピオンシップにも出場した佐藤悠基(日清食品グループ)が10月19日、スポーツドリンク「モルテン」の新作発表会に出席して今後の展望を明かした。  所属する日清食品グループ陸上競技部が規模を縮小し、現在在籍している選手は佐久長聖高(長野)→東海大の後輩である村澤明伸と佐藤、そして三浦洋希の3人。練習は基本的には1人で行い、練習メニューも自分で考える「セルフコーチ」で活動しているという。 「契約は1年ごとなので移籍も視野に入りますし、そのためにも結果を残したい。もし移籍して駅伝に出てほしいと言われたら、所属先の方針に沿って走るつもりでいます」  マラソンに取り組むのは早くても来年秋以降で、当面はトラックに集中。今年12月の日本選手権10000mに出場を予定する。10月17日の東海大長距離競技会5000mでは13分34秒71をマークしており、11月に34歳になる今でも「(10000mで)27分台は出せる」と断言。「もっと上を見据えている。社会人1年目に出した自己ベスト(27分38秒25、2009年)の更新も狙いたい」と向上心をみなぎらせた。  東京五輪はマラソンでの代表入りはなくなったものの、トラック種目での出場には可能性を残している。「オリンピックばかりを目標にすると無理をしてケガをしがち。現状を把握して最善を尽くしたい」としながらも、「30代半ばになって(トラック長距離種目の)代表になる選手はいない。もう一度勝負したい気持ちはある。若い選手の希望になれたら」と佐藤。これまで中学記録(3000m)、高校最高記録(10000m)、U20日本記録(5000m)を塗り替え、数々の金字塔を打ち立ててきたエリートランナーが東京五輪に意欲を示した。 ◎佐藤悠基(さとう ゆうき) 1986年11月26日生まれ、静岡県出身。179cm、60kg。清水南中(静岡)→佐久長聖高(長野)→東海大→日清食品グループ。2012年ロンドン五輪5000m&10000m代表。世界選手権は2011年、13年と2度出場。自己記録は3000m7分44秒63(日本歴代3位、2010年)、5000m13分13秒60(日本歴代5位、2013年)、10000m27分38秒25(日本歴代5位、2009年)、ハーフマラソン1時間1分06秒(2020年)、マラソン2時間8分58秒(2018年)。 文/山本慎一郎 【マラソン】プロランナーの福田穣が「NNランニングチーム」加入 キプチョゲとチームメイトに 編集部コラム「日本選手権優勝者を世代別にまとめてみた」 編集部コラム「箱根駅伝の高速化を検証」

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

100mH寺田明日香 恩師の訃報に「熱意と愛情を少しでも次の世代へ引き継げるように」

福島千里や寺田明日香ら女子短距離を中心に数々の名選手を育成した中村宏之氏が4月29日に79歳で他界したことを受け、寺田が自身のSNSを更新して思いを綴った。 寺田は北海道・恵庭北高時代に中村氏の指導を受け、100mハード […]

NEWS 9月の東京世界陸上に都内の子どもを無料招待 引率含め40,000人 6月から応募スタート

2025.04.30

9月の東京世界陸上に都内の子どもを無料招待 引率含め40,000人 6月から応募スタート

東京都は今年9月に国立競技場をメイン会場として開かれる世界選手権に都内の子どもたちを無料招待すると発表した。 「臨場感あふれる会場での観戦を通じて、都内の子供たちにスポーツの素晴らしさや夢と希望を届ける」というのが目的。 […]

NEWS 新しい形の競技会「THE GAME」が9月14日 大阪・万博記念競技場で開催決定!

2025.04.30

新しい形の競技会「THE GAME」が9月14日 大阪・万博記念競技場で開催決定!

「陸上競技の魅力を最大限に引き出し、観客と選手の双方にとって忘れられない体験を」をコンセプトに、三重県で開催されてきた『THE GAME』。今年は会場を大阪府。万博記念競技場を移して、9月14日に行われることが決まった。 […]

NEWS 中村宏之氏が79歳で死去 福島千里、寺田明日香、伊藤佳奈恵ら女子短距離日本記録保持者を育成

2025.04.30

中村宏之氏が79歳で死去 福島千里、寺田明日香、伊藤佳奈恵ら女子短距離日本記録保持者を育成

女子短距離で数々のトップ選手を育成した北海道ハイテクアスリートクラブ前監督の中村宏之氏が4月29日に逝去した。享年79。 中村氏は1945年6月9日生まれ。北海道・札幌東高,日体大で三段跳、走幅跳選手として活躍し、卒業後 […]

NEWS 女子七種競技・アラウホが今季世界最高6396点で優勝 男子100mはバルディが9秒99/南米選手権

2025.04.30

女子七種競技・アラウホが今季世界最高6396点で優勝 男子100mはバルディが9秒99/南米選手権

4月25日から27日まで、アルゼンチンのマル・デル・プラタで南米選手権が開催され、女子七種競技ではM.アラウホ(コロンビア)が6396点(13秒13、1m73、13m55、24秒43/6m55、47m62、2分17秒38 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top