2012年ロンドン五輪男子5000m、10000m代表で、昨年のマラソングランドチャンピオンシップにも出場した佐藤悠基(日清食品グループ)が10月19日、スポーツドリンク「モルテン」の新作発表会に出席して今後の展望を明かした。
所属する日清食品グループ陸上競技部が規模を縮小し、現在在籍している選手は佐久長聖高(長野)→東海大の後輩である村澤明伸と佐藤、そして三浦洋希の3人。練習は基本的には1人で行い、練習メニューも自分で考える「セルフコーチ」で活動しているという。
「契約は1年ごとなので移籍も視野に入りますし、そのためにも結果を残したい。もし移籍して駅伝に出てほしいと言われたら、所属先の方針に沿って走るつもりでいます」
マラソンに取り組むのは早くても来年秋以降で、当面はトラックに集中。今年12月の日本選手権10000mに出場を予定する。10月17日の東海大長距離競技会5000mでは13分34秒71をマークしており、11月に34歳になる今でも「(10000mで)27分台は出せる」と断言。「もっと上を見据えている。社会人1年目に出した自己ベスト(27分38秒25、2009年)の更新も狙いたい」と向上心をみなぎらせた。
東京五輪はマラソンでの代表入りはなくなったものの、トラック種目での出場には可能性を残している。「オリンピックばかりを目標にすると無理をしてケガをしがち。現状を把握して最善を尽くしたい」としながらも、「30代半ばになって(トラック長距離種目の)代表になる選手はいない。もう一度勝負したい気持ちはある。若い選手の希望になれたら」と佐藤。これまで中学記録(3000m)、高校最高記録(10000m)、U20日本記録(5000m)を塗り替え、数々の金字塔を打ち立ててきたエリートランナーが東京五輪に意欲を示した。
◎佐藤悠基(さとう ゆうき)
1986年11月26日生まれ、静岡県出身。179cm、60kg。清水南中(静岡)→佐久長聖高(長野)→東海大→日清食品グループ。2012年ロンドン五輪5000m&10000m代表。世界選手権は2011年、13年と2度出場。自己記録は3000m7分44秒63(日本歴代3位、2010年)、5000m13分13秒60(日本歴代5位、2013年)、10000m27分38秒25(日本歴代5位、2009年)、ハーフマラソン1時間1分06秒(2020年)、マラソン2時間8分58秒(2018年)。
文/山本慎一郎
【マラソン】プロランナーの福田穣が「NNランニングチーム」加入 キプチョゲとチームメイトに
編集部コラム「日本選手権優勝者を世代別にまとめてみた」
編集部コラム「箱根駅伝の高速化を検証」

|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.05.19
男子100mVの栁田大輝 「目指すのは世界陸上のファイナル」/セイコーGGP
-
2025.05.18
-
2025.05.15
-
2025.05.15
-
2025.05.15
-
2025.05.15
-
2025.05.16
2025.05.11
久保凛は2分02秒29の2位に号泣「母の日に花束を持って帰りたかった」/木南記念
2025.05.16
2025高校最新ランキング【女子】
-
2025.05.15
-
2025.05.15
-
2025.05.15
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.05.19
森凪也が3000m日本人トップ!圧巻スパートで日本歴代2位の7分41秒58「横に並んでいる人には負けない」/セイコーGGP
◇セイコーゴールデングランプリ2025(5月18日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが5月18日に行われ、男子3000mで森凪也(Honda)が日本歴代2位 […]
2025.05.19
【高平慎士の視点】“栁田大輝の100m”作った決勝は今後につながる 日本スプリント全体に「9秒台」の期待感 /セイコーGGP
5月18日に東京・国立競技場で行われたセイコーゴールデングランプリの男子100mは栁田大輝(東洋大)がサードベストの10秒06(+1.1)で優勝した。2008年北京五輪男子4×100mリレー銀メダリストの高平慎士さん(富 […]
2025.05.19
男子100mVの栁田大輝 「目指すのは世界陸上のファイナル」/セイコーGGP
◇セイコーゴールデングランプリ2025(5月18日/東京・国立競技場) 世界陸連(WA)コンチネンタルツアー・ゴールドのセイコーゴールデングランプリが行われ、男子100mは栁田大輝(東洋大)が10秒06(+1.1)で優勝 […]
2025.05.19
古賀ジェレミー110mH高校タイの13秒59!4継は明星学園40秒37 ケリー瑛梨花女子スプリント3冠/IH東京都大会
広島インターハイ(7月25日~29日)に向けた都府県大会が5月上旬から各地で行われ、高校生たちが熱い戦いを繰り広げている。東京都大会は5月4日、10~11日、17~18日の5日間、駒沢オリンピック公園競技場(4日はハンマ […]
Latest Issue
最新号

2025年6月号 (5月14日発売)
Road to TOKYO
Diamond League JAPANの挑戦
村竹ラシッド、三浦龍司が初戦で世界陸上内定
Road to EKIDEN Season 25-26
学生長距離最新戦力分析