HOME 特集

2024.07.30

走幅跳・橋岡優輝がメダルでの2大会連続入賞へ!史上初の3大会ぶりディーン元気、走高跳コンビも入賞チャンス/パリ五輪みどころ【男子フィールド編】
走幅跳・橋岡優輝がメダルでの2大会連続入賞へ!史上初の3大会ぶりディーン元気、走高跳コンビも入賞チャンス/パリ五輪みどころ【男子フィールド編】

パリ五輪に出場するディーン元気、赤松諒一、橋岡優輝、真野友博

いよいよ開幕したパリ五輪。陸上競技は8月1日から11日の日程で行われる。日本代表のユニフォームをまとうことができる総勢55名の精鋭たち。注目選手たちを紹介していく。

パリ五輪みどころ【男子トラック編】
パリ五輪みどころ【女子編】
パリ五輪みどころ【男女ロード編】

走幅跳の橋岡優輝がメダル狙う

男子フィールドに出場するのは4人とやや寂しいメンバーとなったが、いずれも上位進出が狙える。

走幅跳の橋岡優輝(富士通)は前回に続いて2大会連続の代表入り。東京では6位入賞を成し遂げたが、悔しさのあまりその日のうちに選手村をあとにした。22年オレゴン世界選手権は決勝進出も入賞を逃した後、橋岡は海を渡る。

盟友のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)らが拠点とする米国のタンブルウィードTCで、レイナ・レイダー・コーチから「スプリンターになれ」と言われる日々を過ごしてきた。

昨年はケガが重なり、ブダペスト世界選手権はシニア国際大会初の予選落ちに終わったが、スタイルが変わった助走の迫力は、海外トップ選手のそれになってきたと言える。

広告の下にコンテンツが続きます

今年は3月にパリ五輪の参加標準記録を突破する8m28(+1.4)をマーク。現状に満足せず、高みを目指すからこその挑戦を続ける橋岡が、「陸上人生で最高だったと言い切れるシーズンにしたい」と、パリで真価を証明する。

自己記録8m36を超える準備はできている。まずは予選を8mオーバーで突破し、決勝で自己記録以上のジャンプができればメダルも見える。予選は8月4日の日本時間18時スタート。決勝は6日深夜3時15分に始まる。

やり投のディーン元気(ミズノ)は早大時代に父の祖国で行われたロンドン五輪に出場して9位になって以来、3大会ぶりのオリンピックをつかんだ。これは陸上競技において初のこと。

ロンドン五輪で痛めた腹斜筋が長引き、しばらく最前線から姿を消した。ただ、ディーンは“元気”に復活。22年のオレゴン世界選手権でも9位に入ると、昨年のブダペスト世界選手権は予選敗退に終わったものの、アジア選手権優勝、アジア大会銅メダルと実績を残した。

ブダペストで「初めて予選落ちの悔しさを味わった」だけに、パリでは予選をしっかり突破して、決勝でビッグスローを見せるつもりだ。83m以上が投げられれば入賞ラインに近づきそうだ。

実績面で数年レベルアップしているのが走高跳。今大会で代表入りした真野友博(九電工)と赤松諒一(SEIBU PRINCE)はともに初五輪だが、真野は22年オレゴン、赤松は23年ブダペストと世界選手権で8位入賞を果たしている。

予選は2m30の一つ手前の高さをできるだけ1回で跳んでおきたい。そうすれば決勝進出の可能性は高くなる。入賞すれば1936年ベルリン大会以来だ。

いずれも入賞の可能性大。パリの夜空にビッグジャンプ&ビッグアーチを描く。

いよいよ開幕したパリ五輪。陸上競技は8月1日から11日の日程で行われる。日本代表のユニフォームをまとうことができる総勢55名の精鋭たち。注目選手たちを紹介していく。 パリ五輪みどころ【男子トラック編】 パリ五輪みどころ【女子編】 パリ五輪みどころ【男女ロード編】

走幅跳の橋岡優輝がメダル狙う

男子フィールドに出場するのは4人とやや寂しいメンバーとなったが、いずれも上位進出が狙える。 走幅跳の橋岡優輝(富士通)は前回に続いて2大会連続の代表入り。東京では6位入賞を成し遂げたが、悔しさのあまりその日のうちに選手村をあとにした。22年オレゴン世界選手権は決勝進出も入賞を逃した後、橋岡は海を渡る。 盟友のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)らが拠点とする米国のタンブルウィードTCで、レイナ・レイダー・コーチから「スプリンターになれ」と言われる日々を過ごしてきた。 昨年はケガが重なり、ブダペスト世界選手権はシニア国際大会初の予選落ちに終わったが、スタイルが変わった助走の迫力は、海外トップ選手のそれになってきたと言える。 今年は3月にパリ五輪の参加標準記録を突破する8m28(+1.4)をマーク。現状に満足せず、高みを目指すからこその挑戦を続ける橋岡が、「陸上人生で最高だったと言い切れるシーズンにしたい」と、パリで真価を証明する。 自己記録8m36を超える準備はできている。まずは予選を8mオーバーで突破し、決勝で自己記録以上のジャンプができればメダルも見える。予選は8月4日の日本時間18時スタート。決勝は6日深夜3時15分に始まる。 やり投のディーン元気(ミズノ)は早大時代に父の祖国で行われたロンドン五輪に出場して9位になって以来、3大会ぶりのオリンピックをつかんだ。これは陸上競技において初のこと。 ロンドン五輪で痛めた腹斜筋が長引き、しばらく最前線から姿を消した。ただ、ディーンは“元気”に復活。22年のオレゴン世界選手権でも9位に入ると、昨年のブダペスト世界選手権は予選敗退に終わったものの、アジア選手権優勝、アジア大会銅メダルと実績を残した。 ブダペストで「初めて予選落ちの悔しさを味わった」だけに、パリでは予選をしっかり突破して、決勝でビッグスローを見せるつもりだ。83m以上が投げられれば入賞ラインに近づきそうだ。 実績面で数年レベルアップしているのが走高跳。今大会で代表入りした真野友博(九電工)と赤松諒一(SEIBU PRINCE)はともに初五輪だが、真野は22年オレゴン、赤松は23年ブダペストと世界選手権で8位入賞を果たしている。 予選は2m30の一つ手前の高さをできるだけ1回で跳んでおきたい。そうすれば決勝進出の可能性は高くなる。入賞すれば1936年ベルリン大会以来だ。 いずれも入賞の可能性大。パリの夜空にビッグジャンプ&ビッグアーチを描く。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.04.30

水戸招待のエントリー発表! 棒高跳に柄澤智哉、山本聖途、諸田実咲ら男女トップ集結 戸邉直人、城山正太郎も出場予定

5月5日に行われる日本グランプリシリーズ第7戦「2025水戸招待陸上」のエントリー選手が発表された。男子棒高跳には東京五輪代表の山本聖途(トヨタ自動車)、江島雅紀(富士通)や世界選手権代表経験のある柄澤智哉(東京陸協)ら […]

NEWS 【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

2025.04.30

【連載】上田誠仁コラム雲外蒼天/第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」

山梨学大の上田誠仁顧問の月陸Online特別連載コラム。これまでの経験や感じたこと、想いなど、心のままに綴っていただきます! 第56回「昭和100年とスポーツ用具の進化」 昨年は記念大会となる第100回箱根駅伝が開催され […]

NEWS 【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

2025.04.30

【高校生FOCUS】男子競歩・山田大智(西脇工高)インターハイで昨夏の雪辱誓う 高校記録更新にも挑戦

FOCUS! 高校生INTERVIEW 山田大智 Yamada Daichi 西脇工高3兵庫 2025年シーズンが本格的に始まり、高校陸上界では記録会、競技会が次々と開かれています。その中で好記録も生まれており、男子50 […]

NEWS 5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

2025.04.30

5.3静岡国際、パリ五輪代表の坂井隆一郎、200m世界陸上標準突破の水久保漱至らが欠場

5月3日に行われる静岡国際のエントリーリストが更新され、現時点で欠場届を提出した選手が判明した。 男子100mはパリ五輪代表の坂井隆一郎(大阪ガス)が欠場。坂井は4月13日の出雲陸上で脚を痛め、29日の織田記念の出場も見 […]

NEWS 26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

2025.04.30

26年ブダペスト開催の「世界陸上アルティメット選手権」やり投・北口榛花が出場権獲得

世界陸連(WA)は4月29日、2026年に新設する「世界陸上アルティメット選手権」の大会500日前を受け、昨年のパリ五輪の金メダリストに出場資格を与えることを発表した。女子やり投で金メダルを獲得した北口榛花(JAL)も含 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年4月号 (3月14日発売)

2025年4月号 (3月14日発売)

東京世界選手権シーズン開幕特集
Re:Tokyo25―東京世界陸上への道―
北口榛花(JAL) 
三浦龍司(SUBARU)
赤松諒一×真野友博
豊田 兼(トヨタ自動車)×高野大樹コーチ
Revenge
泉谷駿介(住友電工)

page top