2024.05.12
◇木南記念(5月12日/大阪・ヤンマースタジアム長居)
日本GPシリーズG1の木南記念が行われ、男子1500mは飯澤千翔(住友電工)が3分35秒77の日本歴代2位をマークして優勝した。日本記録まであと0.35秒に迫った。
フィニッシュし、ガッツポーズを見せる。「しばらくトップでゴールできなかったのでホッとしました」。その表情は戻ってきた安堵感と、「やってきたことは間違っていない」という充実感にあふれていた。
金栗記念、織田記念(11位)と消極的なレースをしてしまった反省から「積極的に行こう」とスタート。前めでレースを進め、GP2連勝しているグエム・アブラハム(阿見AC)を、飯澤らしいキレ味のあるスパートで引き離した。
東海大1年で3分38秒94(当時U20日本歴代2位)を出し、4年目には3分36秒55(日本歴代2位)を出した。しかし、昨年はケガに苦しんだ。
3月の米国遠征後に腸脛靱帯を痛め、「6月くらいまでかかった」。その後は体調不良が続き、さらにふくらはぎも肉離れ。走り始めたのは「1月から」で、徐々に強度も上げてきたが、「大学の一番良かった頃と比べるとまだまだ」の内容だった。
それでも長野での高地合宿で調子を徐々に取り戻し、2戦を経てレース勘も戻ってきた。
「記録は意識していなかったですが、やってきたことが間違っていなかった。記録を見て、(日本記録まで)あと少しで悔しいなっていう感じです」
パリ五輪は厳しいが、ようやく世界を目指せるところに戻ってきた。「来年の東京世界選手権は参加標準記録を切って出たい。3分33秒あたりを切れるように頑張っていきます」。
頼もしい中距離の若きエースが、その輝きを再び放ち始めた。
男子1500m日本歴代10傑
3.35.42 河村一輝(トーエネック) 2021. 7.17 3.35.77 飯澤千翔(住友電工) 2024. 5.12 3.36.59 三浦龍司(順大3) 2022. 4. 9 3.36.63 荒井七海(Honda) 2022. 6.22 3.36.69 遠藤日向(住友電工) 2022. 4. 9 3.37.18 佐藤圭汰(洛南高3京都) 2021. 7.17 3.37.36 森田佳祐(SUBARU) 2022. 7.16 3.37.42 小林史和(NTN) 2004. 7.31 3.37.90 戸田雅稀(サンベルクス) 2019. 7. 9 3.37.99 坂東悠汰(富士通) 2021. 7.17RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2025.11.16
【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(九州共立大1)70m04=U20歴代5位
-
2025.11.15
-
2025.11.14
-
2025.11.10
-
2025.11.10
2025.10.18
【大会結果】第102回箱根駅伝予選会/個人成績(2025年10月18日)
2025.11.02
青学大が苦戦の中で3位確保!作戦不発も「力がないチームではない」/全日本大学駅伝
-
2025.10.18
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2023.04.01
-
2022.12.20
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2025.11.16
【男子ハンマー投】アツオビン・アンドリュウ(九州共立大1)70m04=U20歴代5位
11月15日、九州共立大学陸上競技場で第1回九州共立大投てき競技会が行われ、U20規格(6kg)で実施された男子ハンマー投において、アツオビン・アンドリュウ(九州共立大1)が70m04のU20歴代5位の記録をマークした。 […]
2025.11.15
仙台育英高・長森結愛が3000m高1歴代2位の9分04秒77! 米澤奈々香 4年ぶり自己新の5000m15分26秒64/日体大長距離競技会
11月15日、神奈川横浜市の日体大健志台陸上競技場で第324回日体大長距離競技会兼第18回NITTAIDAII Challenge Gamesが行われ、NCG女子3000mでは高校1年生の長森結愛(仙台育英高・宮城)が留 […]
2025.11.15
好調の楠岡由浩が1万m27分52秒09 帝京大初27分台! 高1のビリスが27分33秒99のU18世界歴代5位/日体大長距離競技会
11月15日、神奈川横浜市の日体大健志台陸上競技場で第324回日体大長距離競技会兼第18回NITTAIDAII Challenge Gamesが行われ、NCG男子10000mでは楠岡由浩(帝京大)が27分52秒09の自己 […]
2025.11.15
レジェンド・金丸祐三さん、塚原直貴さんが参加! サニブラウンとともに陸上教室講師として/RIKUJOフェスティバル
11月15日、日本陸連はRIKUJOフェスティバル(11月29日/東京・国立競技場)で実施する「RIKUJOスクール(子ども向け陸上教室)」の講師に、東京世界選手権代表のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東レ)とともに、 […]
Latest Issue
最新号
2025年12月号 (11月14日発売)
EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選
Follow-up Tokyo 2025