HOME 駅伝

2024.03.09

青学大・原晋監督、神野大地、神奈川大・大後栄治前監督、鈴木健吾が箱根駅伝を語る「今後も長く続いてほしい」
青学大・原晋監督、神野大地、神奈川大・大後栄治前監督、鈴木健吾が箱根駅伝を語る「今後も長く続いてほしい」

箱根駅伝100回記念祝賀会で登壇した4人。右から神奈川大の大後栄治氏、マラソン日本記録保持者の鈴木健吾(富士通)、神野大地(M&Aベストパートナーズ)、青学大の原晋監督

関東学生陸上競技連盟は3月9日、東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の100回記念祝賀会を都内のホテルで開催した。

式典ではインタビューコーナーが設けられ、青学大の原晋監督、青学大OBの神野大地(M&Aベストパートナーズ)、神奈川大の大後栄治前監督、神奈川大OBの鈴木健吾(富士通)が登壇した。

原監督は箱根駅伝について、「私の人生を大きく変えてくれたありがたい存在」と話す。今年の100回大会を制して通算7勝目を挙げたことについては、「たまたま運が良かった。学生たちが本当に真摯に取り組んでくれたお陰です」と教え子たちを称えた。

広告の下にコンテンツが続きます

そんな原監督の指導を4年間受けた神野は、3年時の91回大会(2015年)で5区で驚異的な区間記録を樹立。「3代目・山の神」としてその名を全国に知らしめた。「私にとって箱根駅伝は、1回走っただけで多くの人に名前と顔を知ってもらう特別な大会でした。今もそのお陰でがんばってこれていますし、あれほどの注目を集める大会はなかった」と振り返る。

鈴木は神奈川大時代に4年連続で箱根駅伝に出場。1年目は6区で区間19位と決していい走りではなかったものの、3年時にはエース区間の2区で区間賞を獲得した。「箱根駅伝のお陰でマラソンを志すことができた」とその恩恵を感じており、2021年のマラソン日本記録(2時間4分56秒)樹立につなげた。

その鈴木を育てた大後氏は、1997年、98年と連覇を達成した名伯楽。日体大時代のマネージャー出身という経歴から神奈川大を35年間指導し、今年の箱根駅伝を持って現場指揮を後任の中野剛監督に譲っている(4月から部長兼総監督)。箱根駅伝について、「これだけ長い間指揮を執らせていただき、それ以外にも8年間、関東学連の駅伝対策委員長をさせていただきました。箱根駅伝は日本の1位、2位を争うような国民的な行事。これからもみなさんと一緒に、大事に育てていかないといけません」と思いを口にした。

箱根駅伝は100回の節目を終え、来年の101回大会へと進んでいく。今後はどんな大会であるべきか。

原監督は「第1回から築き上げたアマチュアスポーツの最高峰の大会。ただ、学生スポーツの大会だということは忘れてはいけないと思います」とコメント。神野は「このまま変わらないでいてほしいですし、野球やサッカーに負けないくらい子供たちのあこがれであってほしい」とし、鈴木も「今後も続いてほしいですし、そのために微力ながら協力していきたい」と話した。大後氏も原監督と同様に「学生らしさを絶対に失わないでほしい」と話したうえで、「もっとすばらしい大会になってほしい」と話して締めくくった。

関東学生陸上競技連盟は3月9日、東京箱根間往復大学駅伝競走(箱根駅伝)の100回記念祝賀会を都内のホテルで開催した。 式典ではインタビューコーナーが設けられ、青学大の原晋監督、青学大OBの神野大地(M&Aベストパートナーズ)、神奈川大の大後栄治前監督、神奈川大OBの鈴木健吾(富士通)が登壇した。 原監督は箱根駅伝について、「私の人生を大きく変えてくれたありがたい存在」と話す。今年の100回大会を制して通算7勝目を挙げたことについては、「たまたま運が良かった。学生たちが本当に真摯に取り組んでくれたお陰です」と教え子たちを称えた。 そんな原監督の指導を4年間受けた神野は、3年時の91回大会(2015年)で5区で驚異的な区間記録を樹立。「3代目・山の神」としてその名を全国に知らしめた。「私にとって箱根駅伝は、1回走っただけで多くの人に名前と顔を知ってもらう特別な大会でした。今もそのお陰でがんばってこれていますし、あれほどの注目を集める大会はなかった」と振り返る。 鈴木は神奈川大時代に4年連続で箱根駅伝に出場。1年目は6区で区間19位と決していい走りではなかったものの、3年時にはエース区間の2区で区間賞を獲得した。「箱根駅伝のお陰でマラソンを志すことができた」とその恩恵を感じており、2021年のマラソン日本記録(2時間4分56秒)樹立につなげた。 その鈴木を育てた大後氏は、1997年、98年と連覇を達成した名伯楽。日体大時代のマネージャー出身という経歴から神奈川大を35年間指導し、今年の箱根駅伝を持って現場指揮を後任の中野剛監督に譲っている(4月から部長兼総監督)。箱根駅伝について、「これだけ長い間指揮を執らせていただき、それ以外にも8年間、関東学連の駅伝対策委員長をさせていただきました。箱根駅伝は日本の1位、2位を争うような国民的な行事。これからもみなさんと一緒に、大事に育てていかないといけません」と思いを口にした。 箱根駅伝は100回の節目を終え、来年の101回大会へと進んでいく。今後はどんな大会であるべきか。 原監督は「第1回から築き上げたアマチュアスポーツの最高峰の大会。ただ、学生スポーツの大会だということは忘れてはいけないと思います」とコメント。神野は「このまま変わらないでいてほしいですし、野球やサッカーに負けないくらい子供たちのあこがれであってほしい」とし、鈴木も「今後も続いてほしいですし、そのために微力ながら協力していきたい」と話した。大後氏も原監督と同様に「学生らしさを絶対に失わないでほしい」と話したうえで、「もっとすばらしい大会になってほしい」と話して締めくくった。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2025.12.09

中大が来春の新入生を発表!長距離は栗村凌、簡子傑ら U20東アジア選手権代表・後藤大輔も進学

中大男子陸上部は12月9日、来春入学となるスポーツ推薦試験の合格者20人を発表した。 長距離ブロックでは広島インターハイ5000m3位で、高校歴代歴代8位の13分34秒38を持つ栗村凌(学法石川高・福島)が合格。栗村は昨 […]

NEWS 富士山女子駅伝のエントリー発表! 2冠目指す城西大は兼子心晴、金子陽向らが登録 大東大は野田真理耶がメンバー外

2025.12.09

富士山女子駅伝のエントリー発表! 2冠目指す城西大は兼子心晴、金子陽向らが登録 大東大は野田真理耶がメンバー外

全日本大学女子選抜駅伝(富士山女子駅伝)の主催者は、12月30日に行われる大会のエントリー選手を発表した。 10月の全日本で25年ぶりの優勝を果たした城西大は、区間賞を獲得した兼子心晴(4年)、金子陽向(4年)、本間香( […]

NEWS 鹿児島銀行・宇都ひなたと坂口日菜子が退部 「応援のお陰で苦しいときも乗り越えられた」

2025.12.09

鹿児島銀行・宇都ひなたと坂口日菜子が退部 「応援のお陰で苦しいときも乗り越えられた」

鹿児島銀行は12月8日、宇都ひなたと坂口日菜子が10月末に退部したことを発表した。 宇都は鹿児島・伊敷中から鹿児島高に進学し、3年時には1500mでインターハイに出場。卒業後はワコールに進み、1年目からクイーンズ駅伝に出 […]

NEWS ユニクロ女子陸上競技部が選手公募「日本一、そして世界へ羽ばたくランナーを募集」

2025.12.09

ユニクロ女子陸上競技部が選手公募「日本一、そして世界へ羽ばたくランナーを募集」

ユニクロ女子陸上競技部が、選手の一般公募を12月5日に開始した。 同社女子陸上競技部は1997年に創部。全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)には2003年に初出場。14年には7位に入った。 その後は浮き沈みを繰り返 […]

NEWS パロマ瑞穂スタジアムが2026年4月22日供用開始 6月には日本選手権開催、秋は名古屋アジア大会の会場

2025.12.09

パロマ瑞穂スタジアムが2026年4月22日供用開始 6月には日本選手権開催、秋は名古屋アジア大会の会場

愛知県名古屋市の瑞穂公園を管理する株式会社瑞穂LOOP-PFIは12月9日、建て替えを進めていたパロマ瑞穂スタジアム(瑞穂公園陸上競技場)が2026年4月22日に一般供用を開始すると発表した。 発表によると、約30000 […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2025年12月号 (11月14日発売)

2025年12月号 (11月14日発売)

EKIDEN REVIEW
全日本大学駅伝
箱根駅伝予選会
高校駅伝&実業団駅伝予選

Follow-up Tokyo 2025

page top