◇第100回箱根駅伝(東京・大手町←→神奈川・箱根町/10区間217.1km)
第100回箱根駅伝が行われ、往路を5時間18分13秒の往路新記録で制した青学大が、復路も5時間23分12秒で優勝し、98回大会(22年)に同校が樹立した大会記録を2分17秒も更新する10時間41分25秒をマーク。2年ぶり7度目の王座奪還を“完全優勝”で成し遂げた。
往路優勝後に、原晋監督が「伝統的に復路は強い」と自信を見せたとおり、先頭を走る青学大は今回も強かった。往路優勝からの逃げ切りは、過去6度の優勝の内、実に5回を数える必勝パターン。
今回は2分38秒差で追いかける駒大が、箱根経験者の4年生3人を7~9区に配置したのに対し、青学大は12月29日の区間エントリー時点で8区に入っていた田中悠登(3年)が当日変更で外れたことで、復路は箱根経験者ゼロだった。それでも、選手層の厚いチームで出走を勝ち取った5人は、もれなく力強い走りを披露する。
6区の野村昭夢(3年)が区間歴代9位となる58分14秒で山を駆け下ると、7区の山内健登(4年)も1時間2分46秒の好タイムで区間3位。この時点で駒大との差を芦ノ湖のスタートから2分以上拡大した。
さらに8区の塩出翔太が(2年)が区間歴代3位の1時間4分00秒での快走で区間賞を獲得。続く倉本玄太(4年)も1時間8分51秒で区間賞だった。2人は原監督の母校である広島・世羅高の先輩・後輩コンビ。ここで“ダメ押し”。最後は宇田川瞬矢(2年)が区間2位の走りでヴィクトリーロードを疾走。東京・大手町のフィニッシュで待つチームメイトの歓喜の輪に飛び込んだ。
復路の選手は、そろって前の走者までが良い流れを作ったことに感謝しつつ、自らも“攻め”の走りをしたことを強調。野村と山内が「後ろとの差をさらに広げようと思った」と口をそろえれば、塩出、倉本、宇田川は大量リードの状況でも、それぞれの区間で区間記録への挑戦。
最初で最後の学生三大駅伝出場を果たした倉本は、「リードを広げてもらっていたので、自分も攻めていこうと思った」とOBの中村唯翔(現・SGホールディングス)が2年前にマークした同区の区間記録(1時間7分15秒)に果敢に挑むなど、どんなに後続と差を広げても、決してその走りを緩めることはなかった。
終わってみれば、1区の荒巻朋熙(2年)が先頭の駒大と35秒差に抑えると、2区以降は9人全員が区間3位以内と盤石だった。12月は中旬までインフルエンザがチーム内に広がり、一時は「優勝どころか、シード権も危なかった」と原監督。それでも、指揮官が選手たちと作り上げてきた『原メソッド』を基準に、しっかりと調整。そして何より、選手たちは最後まであきらめなかった。
結実した王座奪還の時、「負けてたまるか大作戦」の大号令の下、攻めの走りを貫いたフレッシュグリーンの継走は、100回を数えた箱根駅伝の歴史に新たなる金字塔を打ち立てた。
文/田中 葵
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking
人気記事ランキング
2026.03.13
日本学生女子ハーフ 名城大・村岡美玖、福岡大・宮原なな佳ら欠場
2026.03.13
編集部コラム「日本陸上界 半世紀、四半世紀の進化」
-
2026.03.13
-
2026.03.13
-
2026.03.13
-
2026.03.13
2026.03.07
日体大陸上部100周年式典が開催!日本陸連・有森会長ら名選手数多く、箱根駅伝10度優勝
-
2026.03.07
-
2026.03.08
-
2026.02.15
-
2026.02.27
-
2026.03.07
-
2026.03.01
Latest articles 最新の記事
2026.03.13
アジア大会代表選考最終章 日本選手権マラソン競歩は優勝で代表内定、ハーフの能美競歩にも有力選手出場
◇第110回日本選手権マラソン競歩・能美競歩(3月15日/石川・能美) 秋に開催される名古屋アジア大会代表選考会を兼ねた日本選手権マラソン競歩と全日本競歩大会が3月15日に行われる。今年から世界陸連(WA)によるルール変 […]
2026.03.13
日本学生女子ハーフ 名城大・村岡美玖、福岡大・宮原なな佳ら欠場
日本学生陸上競技連合は3月13日、第29回日本学生女子ハーフマラソン選手権の棄権(欠場)者を発表した。 58人がエントリーしていたが、そのうち、18人が棄権。なかには昨年秋の全日本大学女子駅伝6区区間2位と好走した村岡美 […]
2026.03.13
編集部コラム「日本陸上界 半世紀、四半世紀の進化」
毎週金曜日更新!? ★月陸編集部★ 攻め(?)のアンダーハンド リレーコラム🔥 毎週金曜日(できる限り!)、月刊陸上競技の編集部員がコラムをアップ! 陸上界への熱い想い、日頃抱いている独り言、取材の裏話、どーでもいいこと […]
2026.03.13
丸山竜也がトヨタ自動車退部 22年加入、日本選手権5000m入賞など活躍
トヨタ自動車は3月13日、所属する丸山竜也が3月15日付で退部することを発表した。 丸山は千葉県出身の31歳。千葉・専大松戸高から専大に進み、箱根駅伝には関東学生連合チームで2度出場を果たしている。大学卒業後は競技から離 […]
Latest Issue
最新号
2026年4月号 (3月13日発売)
別冊付録 記録年鑑 2025
東京マラソン、大阪マラソン、名古屋ウィメンズマラソン