2023.06.28
男子10000mと3000m障害の元日本記録保持者の布上正之氏が、6月25日に病気のため亡くなったこと関係者の話でわかった。89歳。
布上氏は熊本県出身。箱根駅伝には中大の2年次から3年連続で出場。1955年の第31回大会では7区区間賞を獲得し、翌年には10区を務め、優勝のフィニッシュテープを切った。
大学卒業後に実業団のリッカーへ進み、56年の日本選手権では3000m障害で9連覇中だった高橋進(八幡製鉄)を抑えて初優勝。同年には9分04秒2の日本記録も樹立している。また、翌年の東京選手権の10000mでは30分22秒0をマーク。太平洋戦争前の1936年に村社講平が樹立した日本記録(30分25秒0)を21年ぶりに更新した。
58年には日本選手権で5000mと3000m障害の2冠も達成し、東京で行われた第3回アジア大会では3000m障害で銀メダルを獲得。全日本実業団対抗駅伝では第2回大会、第5回大会の優勝メンバーに名を連ねている。
1962年に現役を退いてからは、リッカーや丸井今井の監督を歴任。92年から03年まではホクレンで監督、総監督を務めたほか、中大長距離顧問としてチームをサポートした。
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