HOME ニュース、国内

2021.09.25

Hondaの小山が男子10000m日本人トップ 五輪代表・伊藤らと切磋琢磨して成長/全日本実業団
Hondaの小山が男子10000m日本人トップ 五輪代表・伊藤らと切磋琢磨して成長/全日本実業団


全日本実業団対抗(9月24~26日/大阪・ヤンマースタジアム長居)2日目

タイムレースで行われた男子10000mは持ち録上位が集った最終3組が上位を占め、残り1周からのスパート勝負を制したリチャード・キムニャン(日立物流)が27分44秒51が優勝。日本人トップは3組7着だった小山直城(Honda)で、28分01秒42で総合でも7位だった。

広告の下にコンテンツが続きます

日が暮れても蒸し暑さが残るコンディションの中で、最初の1000mを2分44秒のハイペースで通過。その先頭集団で小山は積極的なレースを見せた。

4000mを11分10秒で通過したあたりで集団が外国勢と日本勢の2つに分かれたが、小山は外国勢の先頭争いに食らいつく。7000mを過ぎていったんはそこから離れそうになるが、8200mでもう1度集団に追いつく熱走。さすがにラストの優勝争いには置いて行かれたが、「この気温だったので、タイムというよりも日本人トップを狙っていました」という目標達成のフィニッシュを果たした。

埼玉・松山高3年時に全国都道府県対抗男子駅伝4区で区間賞に輝き、埼玉県チームの優勝に貢献。東農大では2年時に箱根駅伝で関東学生連合の一員として4区に出走した経験を持つが、ビッグゲームの実績はそれほどない。

だが、Hondaに入社して徐々に力をつけ、全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)では2年連続1区を務めて3位、5位と好走。3年目の今季は5000m(13分38秒81)、10000m(27分55秒16)といずれも自己新をマークしている。成長の要因は、さまざまな種目で活躍するチームメイトの存在だ。

広告の下にコンテンツが続きます

今夏の東京五輪には10000mで伊藤達彦、3000m障害には青木涼真が出場。さらにマラソンの元日本記録(2時間6分16秒)保持者・設楽悠太、歴代5位(2時間6分26秒)の土方英和ら充実のメンバーがそろう。この夏、そんな選手たちとともに充実のトレーニングをこなし、「しっかりと力をつけることができました」と手応えを口にする。

今後は、初優勝を目指すニューイヤー駅伝を軸とした流れになるが、「年明けには30㎞の大会に挑戦して、それがなければ一気にマラソンに挑戦したい」とロードへの参戦を見据える。

掲げる目標は「マラソンで世界大会に出場したい」。この夏は初めて36㎞走など30㎞超の走り込みをこなし、インターバルの本数も増やすことができている。

「作田選手(将希/JR東日本)が持っている初マラソン日本最高(2時間7分42秒)を目指したいと思っています」と意欲を見せる小山。その下地は整いつつある。

広告の下にコンテンツが続きます

※一部、誤りがあり修正しました。

全日本実業団対抗(9月24~26日/大阪・ヤンマースタジアム長居)2日目 タイムレースで行われた男子10000mは持ち録上位が集った最終3組が上位を占め、残り1周からのスパート勝負を制したリチャード・キムニャン(日立物流)が27分44秒51が優勝。日本人トップは3組7着だった小山直城(Honda)で、28分01秒42で総合でも7位だった。 日が暮れても蒸し暑さが残るコンディションの中で、最初の1000mを2分44秒のハイペースで通過。その先頭集団で小山は積極的なレースを見せた。 4000mを11分10秒で通過したあたりで集団が外国勢と日本勢の2つに分かれたが、小山は外国勢の先頭争いに食らいつく。7000mを過ぎていったんはそこから離れそうになるが、8200mでもう1度集団に追いつく熱走。さすがにラストの優勝争いには置いて行かれたが、「この気温だったので、タイムというよりも日本人トップを狙っていました」という目標達成のフィニッシュを果たした。 埼玉・松山高3年時に全国都道府県対抗男子駅伝4区で区間賞に輝き、埼玉県チームの優勝に貢献。東農大では2年時に箱根駅伝で関東学生連合の一員として4区に出走した経験を持つが、ビッグゲームの実績はそれほどない。 だが、Hondaに入社して徐々に力をつけ、全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)では2年連続1区を務めて3位、5位と好走。3年目の今季は5000m(13分38秒81)、10000m(27分55秒16)といずれも自己新をマークしている。成長の要因は、さまざまな種目で活躍するチームメイトの存在だ。 今夏の東京五輪には10000mで伊藤達彦、3000m障害には青木涼真が出場。さらにマラソンの元日本記録(2時間6分16秒)保持者・設楽悠太、歴代5位(2時間6分26秒)の土方英和ら充実のメンバーがそろう。この夏、そんな選手たちとともに充実のトレーニングをこなし、「しっかりと力をつけることができました」と手応えを口にする。 今後は、初優勝を目指すニューイヤー駅伝を軸とした流れになるが、「年明けには30㎞の大会に挑戦して、それがなければ一気にマラソンに挑戦したい」とロードへの参戦を見据える。 掲げる目標は「マラソンで世界大会に出場したい」。この夏は初めて36㎞走など30㎞超の走り込みをこなし、インターバルの本数も増やすことができている。 「作田選手(将希/JR東日本)が持っている初マラソン日本最高(2時間7分42秒)を目指したいと思っています」と意欲を見せる小山。その下地は整いつつある。 ※一部、誤りがあり修正しました。

次ページ:

       

RECOMMENDED おすすめの記事

    

Ranking 人気記事ランキング 人気記事ランキング

Latest articles 最新の記事

2024.05.05

やり投・北口榛花「納得はいかない」も61m83でV 世界一になって国内初試合飾る/水戸招待

◇水戸招待陸上(5月5日/茨城・ケーズデンキスタジアム水戸) 日本グランプリシリーズG2の水戸招待が行われ、女子やり投は北口榛花(JAL)が61m83をマークして優勝した。 広告の下にコンテンツが続きます 昨年のブダペス […]

NEWS 男子4×400mR日本は組1着でパリ五輪へ! 「しっかりと勝ち切って、パリに臨みたい」/世界リレー

2024.05.05

男子4×400mR日本は組1着でパリ五輪へ! 「しっかりと勝ち切って、パリに臨みたい」/世界リレー

◇2024世界リレー(5月4日、5日/バハマ・ナッソー)1日目 パリ五輪の出場権を懸けた世界リレーの1日目が行われ、男子4×400mリレー予選1組で日本が3分00秒98で1着となり、今夏のパリ五輪出場権を獲得した。 広告 […]

NEWS 男子4×100mR日本がパリ五輪へ「もっと良いバトンができれば、金メダルも狙える」/世界リレー

2024.05.05

男子4×100mR日本がパリ五輪へ「もっと良いバトンができれば、金メダルも狙える」/世界リレー

◇2024世界リレー(5月4日、5日/バハマ・ナッソー)1日目 パリ五輪の出場権を懸けた世界リレーの1日目が行われ、男子4×100mリレー予選4組で日本が38秒10で1着となり、今夏のパリ五輪出場権を獲得した。 広告の下 […]

NEWS 【大会結果】2024水戸招待陸上(2024年5月5日)

2024.05.05

【大会結果】2024水戸招待陸上(2024年5月5日)

【大会結果】日本グランプリシリーズG3 2024水戸招待(5月5日/茨城県水戸市・ケーズデンキスタジアム水戸) ●男子 100m(-4.3) 1位 本郷汰樹(オノテック) 10秒69 2位 林哉太(ノジマ)    10秒 […]

NEWS 「環境を変えて、良い滑り出しになった」 砂岡拓磨がセカンドベストで日本人トップ 28年ロス五輪をターゲットに/GGのべおか

2024.05.05

「環境を変えて、良い滑り出しになった」 砂岡拓磨がセカンドベストで日本人トップ 28年ロス五輪をターゲットに/GGのべおか

◇第35回ゴールデンゲームズinのべおか(5月4日/宮崎県延岡市・西階陸上競技場) ゴールデンゲームズinのべおかの男子5000m最終A組では、砂岡拓磨(東京陸協)が圧巻の強さを見せた。 広告の下にコンテンツが続きます […]

SNS

Latest Issue 最新号 最新号

2024年5月号 (4月12日発売)

2024年5月号 (4月12日発売)

パリ五輪イヤー開幕!

page top