男子400mハードルで東京五輪代表に内定している黒川和樹(法大)が、代表内定を受けて練習を公開し、取材に応じた。
山口・田部高から法大に進学し2年目の黒川。昨年の日本インカレではU20日本歴代3位となる49秒19をマークして2位に入り、一躍脚光を浴びた。その勢いのまま、今シーズンは5月のREADY STEADY TOKYOで48秒68(日本歴代10位タイ)で優勝して東京五輪の参加標準記録を突破。6月の日本選手権で初優勝してオリンピック代表に内定した。黒川にとって初の国際大会が東京五輪となる。
「日本選手権で優勝した直後は実感がなかったのですが、いろいろな人からメッセージをもらって、オリンピックが決まったんだ、という感じです」と黒川。日本選手権では5台目までの通過タイムが、大学の先輩でもある為末大が日本記録47秒89をマークした時と同じくらいで通過したといい、「練習から日本記録ペースを意識しています」と言う。日本記録については「自分では出ると思っているのですが、後半が噛み合わない。まだ走力が足りません」と課題を挙げる。
黒川にとってオリンピックとは「開会式のイメージしかないです」と笑う。日本インカレで「もしかしたら」と頭をよぎり、参加標準記録を突破して「行ける」と本格的に意識した。
高校時代に初めて黒川の走りを見た時、苅部俊二監督は「原石を見つけた。これを代表選手に育てないと責任問題だと思いました」と語る。それでも「東京五輪に間に合うとは」とその成長曲線に舌を巻く。
初のオリンピックで目指すのは「準決勝で日本記録を出してファイナルに行く」こと。「スタート前までガチガチになるかもしれませんが、それまでは楽しみたい」と初々しく話す黒川。だが、その潜在能力と可能性を考えれば、世界選手権初ファイナリストとなった山崎一彦(現・順大監督)や同メダリストの為末ら、錚々たる日本ヨンパー陣がなしえなかった、「オリンピックのファイナル」も夢ではない。
|
|
RECOMMENDED おすすめの記事
Ranking 人気記事ランキング
2024.05.08
男子三段跳・テイラーが今年限りでの引退を表明! ロンドン、リオ五輪金メダリスト
-
2024.05.06
-
2024.05.06
-
2024.05.06
-
2024.05.06
-
2024.05.03
2024.04.12
40年以上の人気シューズ”ペガサス”シリーズの最新作!「ナイキ ペガサス 41」が登場!
-
2024.04.26
2022.04.14
【フォト】U18・16陸上大会
2021.11.06
【フォト】全国高校総体(福井インターハイ)
-
2022.05.18
-
2022.12.20
-
2023.04.01
-
2023.06.17
-
2022.12.27
-
2021.12.28
Latest articles 最新の記事
2024.05.09
桐生祥秀が木南記念のエントリー外れる 今季はDL2戦を走る パリ五輪のランキング出場圏内は維持
日本GPシリーズG1の木南記念(5月12日)の最終エントリーリストが公開された。男子100mに登録されていた桐生祥秀(日本生命)がエントリーから外れている。 桐生は昨年のこの大会で10秒03をマークして復活を印象づけた。 […]
2024.05.08
男子三段跳・テイラーが今年限りでの引退を表明! ロンドン、リオ五輪金メダリスト
男子三段跳五輪・世界選手権金メダリストのクリスチャン・テイラー(米国)が今季限りで引退する意向であることを発表した。米国・NBCスポーツが報じている。 テイラーは33歳。12年ロンドン五輪、16年リオ五輪で金メダルを獲得 […]
2024.05.08
マラソン五輪王者・キプチョゲがキプトゥム氏の事故死に対する誹謗中傷を告白 IOCはAI活用し、選手への中傷を監視することを発表
男子マラソン前世界記録保持者で五輪2連覇中のエリウド・キプチョゲ(ケニア)が、昨年10月に世界記録を塗り替えたケルビン・キプトゥム氏の事故死に関与したという憶測から、誹謗中傷をSNSで受けてきたことを明らかにした。 キプ […]
2024.05.07
【竹澤健介の視点】葛西潤と五島莉乃に感じた「意志」と冷静さ 太田智樹の安定感、前田和摩の潜在能力に驚き/日本選手権10000m
静岡・小笠山総合運動公園エコパスタジアムを舞台に開催された第108回日本選手権10000m。男子は葛西潤(旭化成)が27分17秒46、女子は五島莉乃(資生堂)が30分53秒31と、ともに日本歴代6位の好タイムで初優勝を飾 […]
Latest Issue 最新号
2024年5月号 (4月12日発売)
パリ五輪イヤー開幕!