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編集部コラム「データで見る箱根駅伝復路の逆転劇」
編集部コラム「データで見る箱根駅伝復路の逆転劇」

第82回箱根駅伝/往路6位でスタートした亜細亜大。徐々に順位を上げると、9区の山下拓郎が駒大・平野護を抜いてついにトップに浮上した

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第314回「データで見る箱根駅伝復路の逆転劇」(大久保雅文)

あけましておめでとうございます。本年も本コラムともどもよろしくお願いいたします。
と、定型文のようなあいさつで始まりましたが、駅伝界の正月はそんな悠長な雰囲気ではなく、今年も元日からフルスロットルで進みます。1月1日のニューイヤー駅伝に続き、2日は箱根駅伝の往路。そして、3日は箱根駅伝の復路と、すでにこの時間は応援に疲れ果てている頃ではないでしょうか。

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それとも、箱根駅伝の往路を終え、応援しているチームの成績と他のチームとのタイム差、はたまた明日の区間オーダーの変更などを予想している人も少なくないのかもしれません。

箱根駅伝といえば、2日にまたがって行われるレースというのも大きな特徴。東京・大手町をスタートし、箱根・芦ノ湖にフィニッシュする往路を折り返し、2日目の復路は箱根から東京を目指します。往路の成績も重要ですが、結果が確定する復路はさらに重要。往路で優勝したチームは1チームだけですが、それ以外の19チームはひとつでも上の順位を目指し、優勝争いやシード争いなどさまざまな思惑も交錯します。

そこで今回は、箱根駅伝の復路における逆転について、データで振り返ってみたいと思います。

復路での逆転優勝

箱根駅伝は過去101回開催されていますが、そのうち往路で優勝したチームがそのまま総合優勝を飾ったのは69回。割合にして68%に上ります。至近18大会では14回が逃げ切り優勝を果たしており、その率は78%にアップしています。

ここ4大会は往路優勝校が総合優勝を飾っていて、やはり有利な数字が並びます。

一方、往路2位以下からの逆転は32回あります。第1回大会では東京高師(現・筑波大)が8分27秒差を最終区で逆転したことや、第47回大会では日体大が7分55秒をひっくり返しました。

復路で逆転するには?

かつては5分以上の逆転もありますが、レースが高速化する近年では3分以上の差を逆転した例はなく、参加数が20チーム以上に増えた第79回(2003年)以降では、第82回(2006年)の亜細亜大の2分51秒が最大差です。

同大会での亜細亜大は往路終了時点で6位。6区では7位に順位を落としましたが、7区以降上位のチームが脱落するなか、堅実な走りで史上初の往路6位からの大逆転を果たしました。

なお、第79回以降の23大会で逆転劇があったのは8回。その際に優勝チームの往路終了時点における平均タイム差は1分22秒。復路で逆転するためには、ライバルの背中が見える位置にいることが条件といえそうです。

逆転でシード権獲得は平均1.4校

総合10位以内に入ったチームは、翌年の大会の出場権が与えられます。このシード権争いも箱根駅伝の魅力を高めるポイントの1つでしょう。近年はシード権争いを意識して、10位前後のチームがフィニッシュ寸前まで複数校による集団になるケースも多く、秒差で運命が分かれることもしばしばです。

シード権が10位以内になった第79回以降の数字をみると、往路11位以下からシード権を獲得したのは34例。平均して1.47校となります。第86回、第95回は往路10位以内のチームがそのままシード権を手にしたケースもあります。

復路での挽回では、第87回(2011年)に青学大が往路16位から9位に入った例が挙げられます。ただ、この時は中位校が接戦で、往路終了時点で青学大と10位のチームはわずか1分34秒しかありませんでした。

最大タイム差での逆転は、第91回(2015年)の山梨学大がシードラインから3分28秒差をはねのけています。同大会では青学大が5区で2位以下を大きく引き離し、山梨学大を含め13校が復路一斉スタートという乱戦模様でした。

逆転でシード権を手にするには?

第79回以降の23大会で、復路の逆転でシード権を手にした学校のうち、往路でもっとも下位だったチームとシードラインの学校とのタイム差の平均は1分10秒でした。

こちらも逆転優勝の条件とほぼ同じで、シードラインの背中が見えることが求められます。

また、近年はシード権争いでの牽制しあうシーンなど多いことから、中継所やフィニッシュ直前で仕掛けられるスピードと大胆さを兼ね備えた選手がいることも必要かもしれません。

3日の大手町で笑うのはどのチームになるでしょうか。

大久保雅文(おおくぼ・まさふみ)
月刊陸上競技編集部
1984年9月生まれ。175cm、65kg。三重県伊勢市出身。小学1年から競泳、レスリング、野球などをするも、吉田沙保里さんにタックルを受けたこと以外は特にこれといった実績も残せず。中学で「雨が降ったら練習が休みになるはず」という理由から陸上部に入部。長距離を専門とし、5000mと3000m障害で県インターハイ決勝出場(ただし、三重県には支部予選もなく、県大会もタイムレース決勝である)。

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第314回「データで見る箱根駅伝復路の逆転劇」(大久保雅文)

あけましておめでとうございます。本年も本コラムともどもよろしくお願いいたします。 と、定型文のようなあいさつで始まりましたが、駅伝界の正月はそんな悠長な雰囲気ではなく、今年も元日からフルスロットルで進みます。1月1日のニューイヤー駅伝に続き、2日は箱根駅伝の往路。そして、3日は箱根駅伝の復路と、すでにこの時間は応援に疲れ果てている頃ではないでしょうか。それとも、箱根駅伝の往路を終え、応援しているチームの成績と他のチームとのタイム差、はたまた明日の区間オーダーの変更などを予想している人も少なくないのかもしれません。箱根駅伝といえば、2日にまたがって行われるレースというのも大きな特徴。東京・大手町をスタートし、箱根・芦ノ湖にフィニッシュする往路を折り返し、2日目の復路は箱根から東京を目指します。往路の成績も重要ですが、結果が確定する復路はさらに重要。往路で優勝したチームは1チームだけですが、それ以外の19チームはひとつでも上の順位を目指し、優勝争いやシード争いなどさまざまな思惑も交錯します。そこで今回は、箱根駅伝の復路における逆転について、データで振り返ってみたいと思います。

復路での逆転優勝

箱根駅伝は過去101回開催されていますが、そのうち往路で優勝したチームがそのまま総合優勝を飾ったのは69回。割合にして68%に上ります。至近18大会では14回が逃げ切り優勝を果たしており、その率は78%にアップしています。ここ4大会は往路優勝校が総合優勝を飾っていて、やはり有利な数字が並びます。一方、往路2位以下からの逆転は32回あります。第1回大会では東京高師(現・筑波大)が8分27秒差を最終区で逆転したことや、第47回大会では日体大が7分55秒をひっくり返しました。

復路で逆転するには?

かつては5分以上の逆転もありますが、レースが高速化する近年では3分以上の差を逆転した例はなく、参加数が20チーム以上に増えた第79回(2003年)以降では、第82回(2006年)の亜細亜大の2分51秒が最大差です。同大会での亜細亜大は往路終了時点で6位。6区では7位に順位を落としましたが、7区以降上位のチームが脱落するなか、堅実な走りで史上初の往路6位からの大逆転を果たしました。なお、第79回以降の23大会で逆転劇があったのは8回。その際に優勝チームの往路終了時点における平均タイム差は1分22秒。復路で逆転するためには、ライバルの背中が見える位置にいることが条件といえそうです。

逆転でシード権獲得は平均1.4校

総合10位以内に入ったチームは、翌年の大会の出場権が与えられます。このシード権争いも箱根駅伝の魅力を高めるポイントの1つでしょう。近年はシード権争いを意識して、10位前後のチームがフィニッシュ寸前まで複数校による集団になるケースも多く、秒差で運命が分かれることもしばしばです。シード権が10位以内になった第79回以降の数字をみると、往路11位以下からシード権を獲得したのは34例。平均して1.47校となります。第86回、第95回は往路10位以内のチームがそのままシード権を手にしたケースもあります。復路での挽回では、第87回(2011年)に青学大が往路16位から9位に入った例が挙げられます。ただ、この時は中位校が接戦で、往路終了時点で青学大と10位のチームはわずか1分34秒しかありませんでした。最大タイム差での逆転は、第91回(2015年)の山梨学大がシードラインから3分28秒差をはねのけています。同大会では青学大が5区で2位以下を大きく引き離し、山梨学大を含め13校が復路一斉スタートという乱戦模様でした。

逆転でシード権を手にするには?

第79回以降の23大会で、復路の逆転でシード権を手にした学校のうち、往路でもっとも下位だったチームとシードラインの学校とのタイム差の平均は1分10秒でした。こちらも逆転優勝の条件とほぼ同じで、シードラインの背中が見えることが求められます。また、近年はシード権争いでの牽制しあうシーンなど多いことから、中継所やフィニッシュ直前で仕掛けられるスピードと大胆さを兼ね備えた選手がいることも必要かもしれません。3日の大手町で笑うのはどのチームになるでしょうか。
大久保雅文(おおくぼ・まさふみ) 月刊陸上競技編集部 1984年9月生まれ。175cm、65kg。三重県伊勢市出身。小学1年から競泳、レスリング、野球などをするも、吉田沙保里さんにタックルを受けたこと以外は特にこれといった実績も残せず。中学で「雨が降ったら練習が休みになるはず」という理由から陸上部に入部。長距離を専門とし、5000mと3000m障害で県インターハイ決勝出場(ただし、三重県には支部予選もなく、県大会もタイムレース決勝である)。
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