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2025.11.21

「2強」日本郵政グループ、積水化学がV争いリード しまむら、エディオン、三井住友海上らが隙うかがう/クイーンズ駅伝みどころ
「2強」日本郵政グループ、積水化学がV争いリード しまむら、エディオン、三井住友海上らが隙うかがう/クイーンズ駅伝みどころ

安藤友香(しまむら)、廣中璃梨佳(日本郵政グループ)、山本有真(積水化学)、樺沢和佳奈(三井住友海上)

◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km)

第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝in宮城)は11月23日、宮城県松島町の文化観光交流館前をスタート、仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)にフィニッシュする6区間42.195kmのコースで行われる。

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前回8位までに入った日本郵政グループ、積水化学、しまむら、パナソニック、エディオン、岩谷産業、第一生命グループ、資生堂のシードチームと、10月19日に行われた予選会(プリンセス駅伝in宗像・福津)で出場権を獲得した上位16チームの計24チームが杜の都に集結。女子駅伝日本一の座を懸けた熱戦の見どころを紹介する。

優勝争いは前回1、2位の日本郵政グループ、積水化学の「2強」が中心となりそうだ。

日本郵政グループは前回、創部から10年連続10回目出場の節目に4年ぶり4回目の優勝を飾った日本郵政グループは、大エース・廣中の存在が何よりも大きい。昨年はケガの影響が長引き、約1年ぶりのレース復帰の舞台がこのクイーンズ駅伝だったが、エース区間3区で一時トップに立つ熱走を見せ、流れを作った。

その廣中が、9月の東京世界選手権10000mで自己最高位の6位と、23年ブダペスト世界選手権(10000m7位)以来2年ぶりに世界の入賞に返り咲いた。5年連続で最長10.7㎞の3区を担うことは確実視され、4区予定のカリバ・カロラインの爆発力は随一だろう。

チームの1期生として牽引し続ける鈴木亜由子、主将・菅田雅香ら前回Vメンバーに、名城大卒の谷本七星、順大卒の小暮真緒といった力のあるルーキーも加わり、オーダーの幅は広がった。1区の出遅れがなければ、連覇に向けて突っ走る可能性が高い。

前回、2位に甘んじて連覇を逃した積水化学は、総合力では日本郵政グループを上回る。

東京世界選手権ではマラソンで佐藤早也伽が13位に入り、5000mには山本有真、1500mには木村友香が出場。2年連続1区の田浦英理歌がエントリーから外れたが、駅伝に向けて調整中の新谷仁美が間に合うようだと、隙のない布陣が完成する。

メンバー選考の参考材料とした10月19日のミドルディスタンスチャレンジ・ファイナル5000mでは、木村がペースメーカーとして引っ張り、15分40秒あたりをターゲットに展開。森智香子が15分37秒27でトップを占め、日体大卒のルーキー・山﨑りさが15分37秒57、佐々木梨七が15分40秒38をマークした。1500mが専門の道下美槻も4月末に15分25秒85で走っており、選手層も分厚い。

1区から主導権を握る力があり、そのまま2年ぶりV奪還への流れに乗ることも十分考えられる。

この「2強」に隙が生まれた時に、攻め込むことができそうなのは前回上位のしまむら、パナソニック、エディオン、資生堂、プリンセス駅伝を圧勝した三井住友海上あたりだろう。

特に、本番に向けてしまむらが急浮上。11月8日の京都陸協記録会5000mで、山田桃愛と鈴木杏奈が15分30秒台をマークし、9人が16分を切っている。前回は4.2㎞の2区で区間新(区間4位)をマークした山田は、3000m障害で日本選手権5位、全日本実業団対抗選手権2位と活躍。さらに長距離に対応する力もつけてきた。ここに東京世界選手権マラソン代表の安藤友香が加わり、総合力は前回以上だ。

パナソニックは前々回3位、前回4位と、17年、18年と2連覇した強さを取り戻しつつある。エース・渡邊菜々美を中心に選手層は厚く、そこに東京世界選手権3000m障害予選で9分24秒72の日本新記録を樹立したルーキー・齋藤みうがアクセントをつける。毎年、クイーンズ駅伝にピタリと照準を合わせてくるチームだ。

エディオンは東京世界選手権10000mに出場した矢田みくに、8月末のシドニー・マラソンで2時間23分27秒を出した細田あい、日本選手権5000m3位の水本佳菜の3枚看板が強力。22年優勝の資生堂も、五島莉乃高島由香、一山麻緒の3本柱が機能するようだと、2強に食い込む流れを作れる。

注目は予選トップ通過の三井住友海上。プリンセス駅伝は序盤から首位争いを展開し、4区のカマウ・タビタ・ジェリ、5区・樺沢和佳奈で勝負を決めて2時間15分53秒の大会新をマークした。

パリ五輪5000m代表・樺沢、日本選手権10000m3位の兼友良夏、3000m障害日本選手権覇者・西山未奈美ら力のあるランナーがそろい、プリンセス駅伝では出走のなかったスーパールーキー・不破聖衣来が加わると、さらにオーダーに厚みが増す。

シード権争いも例年以上に激しくなりそう。前回過去最高の6位に入った岩谷産業、予選会2位、3位のスターツ、天満屋、昨年の予選会トップ通過のユニクロらがその候補。パリ五輪マラソン6位の鈴木優花がエントリーから外れた第一生命グループ、実績豊富な選手たちがそろうダイハツの存在も見逃せない。

レースは11月23日12時15分にスタート。TBS系列で11時50分から生中継されるほか、TVerでのライブ配信も予定されている。

◇第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝:11月23日/宮城・松島町文化観光交流館前~弘進ゴムアスリートパーク仙台、6区間42.195km) 第45回全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝in宮城)は11月23日、宮城県松島町の文化観光交流館前をスタート、仙台市の弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)にフィニッシュする6区間42.195kmのコースで行われる。 前回8位までに入った日本郵政グループ、積水化学、しまむら、パナソニック、エディオン、岩谷産業、第一生命グループ、資生堂のシードチームと、10月19日に行われた予選会(プリンセス駅伝in宗像・福津)で出場権を獲得した上位16チームの計24チームが杜の都に集結。女子駅伝日本一の座を懸けた熱戦の見どころを紹介する。 優勝争いは前回1、2位の日本郵政グループ、積水化学の「2強」が中心となりそうだ。 日本郵政グループは前回、創部から10年連続10回目出場の節目に4年ぶり4回目の優勝を飾った日本郵政グループは、大エース・廣中の存在が何よりも大きい。昨年はケガの影響が長引き、約1年ぶりのレース復帰の舞台がこのクイーンズ駅伝だったが、エース区間3区で一時トップに立つ熱走を見せ、流れを作った。 その廣中が、9月の東京世界選手権10000mで自己最高位の6位と、23年ブダペスト世界選手権(10000m7位)以来2年ぶりに世界の入賞に返り咲いた。5年連続で最長10.7㎞の3区を担うことは確実視され、4区予定のカリバ・カロラインの爆発力は随一だろう。 チームの1期生として牽引し続ける鈴木亜由子、主将・菅田雅香ら前回Vメンバーに、名城大卒の谷本七星、順大卒の小暮真緒といった力のあるルーキーも加わり、オーダーの幅は広がった。1区の出遅れがなければ、連覇に向けて突っ走る可能性が高い。 前回、2位に甘んじて連覇を逃した積水化学は、総合力では日本郵政グループを上回る。 東京世界選手権ではマラソンで佐藤早也伽が13位に入り、5000mには山本有真、1500mには木村友香が出場。2年連続1区の田浦英理歌がエントリーから外れたが、駅伝に向けて調整中の新谷仁美が間に合うようだと、隙のない布陣が完成する。 メンバー選考の参考材料とした10月19日のミドルディスタンスチャレンジ・ファイナル5000mでは、木村がペースメーカーとして引っ張り、15分40秒あたりをターゲットに展開。森智香子が15分37秒27でトップを占め、日体大卒のルーキー・山﨑りさが15分37秒57、佐々木梨七が15分40秒38をマークした。1500mが専門の道下美槻も4月末に15分25秒85で走っており、選手層も分厚い。 1区から主導権を握る力があり、そのまま2年ぶりV奪還への流れに乗ることも十分考えられる。 この「2強」に隙が生まれた時に、攻め込むことができそうなのは前回上位のしまむら、パナソニック、エディオン、資生堂、プリンセス駅伝を圧勝した三井住友海上あたりだろう。 特に、本番に向けてしまむらが急浮上。11月8日の京都陸協記録会5000mで、山田桃愛と鈴木杏奈が15分30秒台をマークし、9人が16分を切っている。前回は4.2㎞の2区で区間新(区間4位)をマークした山田は、3000m障害で日本選手権5位、全日本実業団対抗選手権2位と活躍。さらに長距離に対応する力もつけてきた。ここに東京世界選手権マラソン代表の安藤友香が加わり、総合力は前回以上だ。 パナソニックは前々回3位、前回4位と、17年、18年と2連覇した強さを取り戻しつつある。エース・渡邊菜々美を中心に選手層は厚く、そこに東京世界選手権3000m障害予選で9分24秒72の日本新記録を樹立したルーキー・齋藤みうがアクセントをつける。毎年、クイーンズ駅伝にピタリと照準を合わせてくるチームだ。 エディオンは東京世界選手権10000mに出場した矢田みくに、8月末のシドニー・マラソンで2時間23分27秒を出した細田あい、日本選手権5000m3位の水本佳菜の3枚看板が強力。22年優勝の資生堂も、五島莉乃、高島由香、一山麻緒の3本柱が機能するようだと、2強に食い込む流れを作れる。 注目は予選トップ通過の三井住友海上。プリンセス駅伝は序盤から首位争いを展開し、4区のカマウ・タビタ・ジェリ、5区・樺沢和佳奈で勝負を決めて2時間15分53秒の大会新をマークした。 パリ五輪5000m代表・樺沢、日本選手権10000m3位の兼友良夏、3000m障害日本選手権覇者・西山未奈美ら力のあるランナーがそろい、プリンセス駅伝では出走のなかったスーパールーキー・不破聖衣来が加わると、さらにオーダーに厚みが増す。 シード権争いも例年以上に激しくなりそう。前回過去最高の6位に入った岩谷産業、予選会2位、3位のスターツ、天満屋、昨年の予選会トップ通過のユニクロらがその候補。パリ五輪マラソン6位の鈴木優花がエントリーから外れた第一生命グループ、実績豊富な選手たちがそろうダイハツの存在も見逃せない。 レースは11月23日12時15分にスタート。TBS系列で11時50分から生中継されるほか、TVerでのライブ配信も予定されている。

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